「さとりをひらいた犬/ほんとうの自分に出会う物語」

 

無料公開始めました。

 

もう読んだ方も、そうでない方も、お楽しみいただければ嬉しいです。

 

★Amazonのレビューでは5つ星の4.6、レビューは174レビュー(2022.9.8時点)頂いています。

みるこむ

5つ星のうち5.0 不思議な感覚

2022年5月23日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

心が暗くなった時、なにかを変えたくて気づきたくて、色々な本を読みましたが、読み終えた時、「じゃぁどうすれば良いの?」「そのやり方が知りたいのに」で終わってましたが、この本は「やってみよう」という気になりました。 
具体的なやり方が書いてあるわけではないけど、出来そうな気がする。読み終えた時、不思議な感覚になりました。
今の私が知りたいことがたくさん書かれていて助けになりました。

 

★学識サロンさん(登録者51万人)でご紹介頂きました。

 

本要約チャンネルさん(登録者100万人)でも、日本文学の傑作と、より詳しくご紹介いただきました。

 

 

 

最初からお読みになりたい方は、こちらからお読みくださいね。

 

前回のストーリーを忘れた方はこちらを

 

 

 

⓰恐怖は幻想である

 

 

 

「“危険”は『いま、ここ』で対処すればいいものだ。

 

その“危険”を恐れ、未来を憂い、未来を不安視して心の中に作り出す影、それが“恐怖”だ。

 

したがって、“恐怖”というものは実在しない。

 

幻想だ。

 

目の前には危険しかない。恐怖などないのだ」

 

 

 

 

「恐怖は幻想…」

 

 

 

 

 

「そうだ。大勢の者たちは“危険”でなく、自らが創り出した“恐怖”という影によって小さい世界で未来におびえながら生きている。

 

恐怖は自分の思考が創り出した幻想だとも気づかずに。

 

恐怖の中で生きるということは、幻想の中で生きることと同じ意味なのだ。

 

この幻想に気づくこと、幻想を見抜くこと、それがほんとうの自分への、ほんとうの自由への第一歩なのだ」

 

 

 

「ほんとうの自由…」

 

 

 

 

そこまで言うと、ゾバックは僕の目をじっと見た。

 

 

「お前はなぜ、戻ってきた? なぜ、もう一度私のところに戻ってきたのだ?」

 

 

 

 

 

「五日目の晩、どこからともなく、ダルシャの声が聞こえたんです。

 

自分の“恐怖”や“不安”、ほんとうじゃない自分と向き合って、そして対決し、見抜けと」

 

 

 

 

「そうだ。“恐怖”はほんとうのお前ではない。

 

何度も言うが、幻想だ。

 

そして “恐怖”や“不安”という幻想と対決し、それに勝利する力、それがなんだか知っているか?」

 

 

 

「……」

 

 

 

 

僕が黙っていると、ゾバックはゆっくりと、しかし確信に満ちた声で言った。

 

 

 

 

 

「それは“勇気”だ」

 

 

 

 

 

「 “勇気”…」

 

 

 

 

 

「そう。“勇気”。そして“勇気”を持った者を“勇者”と言う」

 

 そして、ニヤリと笑った。

 

 

 

 

 

 

「そうかダルシャの声か…なるほど。

 

やつの言いそうなセリフだ。

 

お前はダルシャの声を聴き、“恐怖”と“不安”を、ほんとうじゃない自分自身を“勇気”で乗り越えたのだ」

 

 

 

 

 

「ダルシャを知っているんですか?」

 

 

 

 

 

「知っているとも。古くからの知り合いだ。

 

しかし、お前が聞いた声はダルシャの声ではない。

 

お前自身の『魂の声』だ」

 

 

 

 

魂の声…あれは、そうだったんだろうか?

 

 

 

 

ゾバックは聞いた。

 

「…ダルシャは…死んだのか?」

 

 

 

 

「なぜ、分かるんですか?」

 

 

 

 

 

「その声の主が本当にダルシャであれば、お前と一緒に私のところに来るだろう。

 

ダルシャは余計な手出しはしないが、いつも横に寄り添う。

 

そういうやつだ。

 

今、ダルシャがここにいないということは、あいつに何かがあったということだ」

 

 

 

 

僕はゾバックに、ダルシャの最後を話した。

 

 

 

 

 

「そうか…あいつも向こうの世界に行ったか…。

 

まあ、悔いのない一生だっただろう。

 

いずれは全ての存在が、誰ひとり例外なく向こうの世界に行く時が来る。

 

この世界の存在は、すべて生まれ、変化し、そして消滅していく。

 

私も、お前もな、ジョン」

 

 

 

 

ゾバックはそう言って、今ではもうとっぷりと日が暮れ、満天の星空が輝いている夜空の遠くを見つめた。

 

 

 

 

きらめく星たちが今にも落ちてきそうだ。

 

まるで僕たちの話を聞いていたかのように、流れ星がひとつ、夜空をすぅっと流れていった。

 

 

 

 

 

 

しばらく黙っていたゾバックは、おもむろに僕を見て楽しそうに言った。

 

 

 

「お前は特別だ。私の話を聞かせてあげよう。これは誰にも話したことはない。

 

無論、ダルシャにも、だ」

 

 

 

 

⓱『ゾバック、最後の闘い』へ続く

 

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(今日のほっこり)

 

★生還体験記です。

ベストセラーになりました。

 

 

★講演などの画像です。よろしければ。

 

 

 

★オススメのお水やお茶など

よくご質問いただくので、以前書いた記事をリンクしておきます。

おすすめのお茶や飲み物など

サプリなど

オススメの本①(読むと元気になる)

おススメの本②(劇的寛解事例)

おススメ本③(生還者たちの体験記)

おススメ本④(食事関連)

 

★講演会など

その①

リーらの会 #12

9月30日(金)の開催です。
時間は午後20時から22時くらいまで。

主に仲間づくり、情報の交換、悩み相談などが目的の会です。

「がん」を含めて(ガンでなくても、もちろん歓迎)、病気や気持ちや環境など、その中で感じていること、悩んでいることなどを語り合える仲間がいるだけで、心が軽くなります。

共通の悩み(病気)や、目の前に起こっているトラブルなど、話し合い、聴き合うという体験は大切です。

人は、話すことによって癒されるのです。
(カール・ロジャース談)

前回(8月26日)は約50名のみなさんにお越しいただき、楽しい時間を過ごさせて頂きました。
この日は僕の話(只管ということ)の他に、大腸ガンステージ4生還者Gさん(寛解してもうちょっとで5年)、
エンディングノートを書いて生き方変えてガン消えて社会復帰の、上顎ガンステージ4から生還したOさん、
そのエンディングノートのご指導をされたリボーン洞戸のセラピスト池田ユリさんの話をお聴きしました。

みなさん、すばらしい。
人の可能性は無限大です。

また、グループのシェアでも、たくさんの仲間と良い交流が出来たようです。
ご参加いただいた皆様に、感謝です。

途中参加、途中退出OKです。
参加方法はZOOM、無料です。

 

 

その③

「時空の杜」サレンダー瞑想キャンプ

10月20日(木)~23日(日)

サレンダー瞑想キャンプ案内

お申し込みはこちらから