「さとりをひらいた犬/ほんとうの自分に出会う物語」
無料公開始めました。
もう読んだ方も、そうでない方も、お楽しみいただければ嬉しいです。
★Amazonのレビューでは5つ星の4.5、レビューは179レビュー(2022.9.17時点)頂いています。
ぶんちん
2021年12月29日に日本でレビュー済み
タイトルから私の好みの本で、めちゃめちゃ面白い本です。
主人公の猟犬・ジョンが様々な出会いを経て、ほんとうの自分に目覚めていく物語。
<身体・エゴ・魂、愛と恐れ、ゆるしと癒し、分離と大いなる存在、……>
最初から面白いのですが、後半は本当に引きこまれる展開で、全身がジーンとしてきました。
猟犬・ジョンの物語ですが、私たちすべての人に共通する人生の物語として一人でも多くの人に読んでもらいたいです。
★学識サロン(登録者51万人)さんでご紹介頂いています。
★本要約チャンネル(登録者100万人)さんで、日本文学の傑作と、より詳しくご紹介いただきました。
最初からお読みになりたい方は、こちらからお読みくださいね。
(前回まで)
赤い魔獣「ゾバック」はジョンに向かって話し始めた。
私は戦いのとき、「無」になる…
そのとき「無」であるがゆえに、相手は自分を見ることになる。
そう、私は「無」であり、「鏡」なのだと…
そして、ジョンが感じた、あの、恐怖は、自分で創り出したものなのだ、と…
⓯恐怖に支配されて生きるということは、奴隷として生きること
あの“恐怖”を僕自身が創り出したというのか?
そんなことはない。あれはまさしく“恐怖”そのものだったんだから。
「お前は“そんなことはない。あれは自分が作ったのではない”と思っているだろう」
心の中を見透かされた僕は、小さくこっくりとうなづいた。
「いいか、あの時、私が何をしたか、思い出してみるのだ」
僕は、ゾバックと初めて会ったときのことを細かく思い出した。
ゾバックは、あの大きな楠の根元に座っていた。
僕は木の幹を回りこんでいったが、ゾバックは目を閉じていた。
ゾバックが目を開け、視線が合った瞬間、僕は“恐怖”に駆られて走り出した。
そう…ゾバックは何もせず、僕を見ていただけだった。
「……」
「そうだ。私は何もしていない。目を開けて、お前を見た。ただ、それだけだ。しかし、お前は走り出したのだ」
確かにそうだった。
ゾバックは何もしていない。
なのに、僕は勝手に“恐怖”を感じて逃げ出したんだ。
なぜだろう??
ゾバックは僕を攻撃するそぶりも見せなかった。
なのに、なぜ、“恐怖”を感じたんだろう?
「先ほども言ったように…私は“無”であるがゆえに“鏡”なのだ」
「 “無”であり“鏡”…」
「そうだ。お前の心の中に埋まっている“恐怖”が現れたのだ。
あのとき、お前の頭の中でどんな言葉が走っていたか?
お前の頭の中にどんな映像が流れていたか?」
あのときの僕は…
殺される
死にたくない
逃げろ!
という言葉に頭の中を占領されてしまっていた。
そして、伝え聞いた凄惨な映像が、はっきりと脳裏に映し出されていた。
「それらはすべて、お前が自分の頭の中で作り出した“恐怖”という幻想なのだ」
「恐怖…という幻想?」
「私は映し鏡にでしかない。
お前は、自分自身が創り出した恐怖に“恐怖”して走り去ったということだ」
「自分自身の“恐怖”に“恐怖”した…」
「お前が最初に私に会いに来たのは何日前だ?」
「五日前です」
「そうか五日間か…。その五日間、お前は何をしていた?」
僕はゾバックに出会ってから五日間、“恐怖”におびえてベレン山付近をうろついていた自分を思い出した。
「何も…何もしていない。ただ、怯えて歩き回っていた…」
「そうか、五日間、お前は自分の創り出した“恐怖という幻想”に支配され、“恐怖という幻想”によって無意味に動かされていたということだ」
「僕は…“恐怖という幻想”に支配されていた…」
「そうだ。その五日間、お前の『魂の声』は聴こえたか?」
「いいや…全く…」
「ひとつ、いいことを教えてやろう。
『魂の声』…この声を聞こえなくするものがいくつかある。その一つが“恐怖”だ」
「恐怖…」
「そうだ。お前の『魂の声』は見事に“恐怖”によってかき消されたということなのだ」
「 “恐怖”が『魂の声』をかき消す…」
「自らの心の中にある“恐怖”が『魂の声』をかき消し、お前を支配し怯えさせ、何もさせなかったのだ。
いいか、恐怖を感じながら、恐怖とともに恐怖に支配されて生きるということは、奴隷として生きることと、同じことなのだ」
僕はマフィーたちのことを思い出した。
“恐怖”に囚われて、進むこと戻ることも出来ずにベレン山の周辺で野犬になって生きる、四匹の犬たちのことを。
恐怖の奴隷…
僕もこの数日間、そうなっていたんだ!
「恐怖は奴隷の牢獄だ。
自らの“恐怖”に囚われ一生を送るものもたくさんいる。
いや、そういう者の方がはるかに多い。
人間に飼われている連中など、みな、恐怖という牢獄に自ら入っている奴隷だ。
自ら進んで奴隷になる者の、なんと多いことか。
そこには良き奴隷と悪しき奴隷しかいない。
どのみち奴隷なのだ」
僕は、ハリーを思い出した。
外の世界は弱肉強食。
だから外では生きてはいけない。
ご主人様という塀の中で、安全に生きていくしかないんだ…。
眠っていた方が幸せなんだ…。
恐怖の牢獄、無知の幸福…奴隷の人生…。
「“恐怖”など存在しない」
「 “恐怖”など存在ない…?」
「恐怖と危険は違う」
「どういうことですか?」
⓰『恐怖は幻想である』へ続く
最後まで一気読みしたい方は…ポチ!
(お知らせ)
ジョンがこの3次元世界に「出版」というかたちで顕現してから約9か月経ちました。
おかげさまで5つ星の4.5、レビューも178と、多くのみなさまに愛され、この物語を「記述者」として媒介した者としては、嬉しい限りです。
ほんとうに、ありがとうございます。
ある日、僕の頭の中にインスピレーションとしてやってきた「ジョンの物語」が、こんなにも多くの方々に読んで頂ける日が来るなどとは、書き始めた当時は思いもよりませんでした。
あの当時は、ただ書きたくて書き始めた、いや、書かされているといった感じでした。
そして、その後の「肺ガンステージ4からの生還」という体験が、それ以前に書いていたこの物語をさらに深く、ほんとうの物語にしてくれました。
「体験を通り抜けることで、Beingが変わり、世界が変わる」
結局、僕たちは自分の「身体」「こころ(エゴ)」と「魂」でこの3次元世界を体験し、学んでいくということしか、出来ないのかもしれません。
全ては「体験」という「学び」であり、それはまた魂にとっては「遊び」なんですね。
この世界は「苦しみ」ではなく「遊び」です。
「生死は菩薩の園林(おんりん)なり、生死は菩薩の遊戯場なり」
この世界を、エゴが創り出す恐れと不安とサバイバル世界の幻想世界でなく、魂の遊び場として、徹底的に「遊び」尽くしましょう!
昨日、出版社の方から「さとりをひらいた犬、本当の自分に出会う物語」がkindleの30%ポイントアップのキャンペーンの対象になっていると連絡を頂きました。(~9.22まで)
紙媒体ももちろんですが、kindleでもジョンと旅をご一緒したい方がおられましたら、ぜひ旅のお供にお加え下さい。
※まだジョンとの旅が始まっていない方は、これを機にぜひ「本当の自分に出会う物語」の旅にご出発してくださいね。
ではでは!!
愛と感謝と喜びのアホウより(笑)
★生還体験記です。
ベストセラーになりました。
★講演などの画像です。よろしければ。
★オススメのお水やお茶など
よくご質問いただくので、以前書いた記事をリンクしておきます。
オススメの本①(読むと元気になる)
おススメの本②(劇的寛解事例)
おススメ本③(生還者たちの体験記)
おススメ本④(食事関連)
★講演会など
①リーらの会 #12
9月30日(金)の開催です。
時間は午後20時から22時くらいまで。
主に仲間づくり、情報の交換、悩み相談などが目的の会です。
「がん」を含めて(ガンでなくても、もちろん歓迎)、病気や気持ちや環境など、その中で感じていること、悩んでいることなどを語り合える仲間がいるだけで、心が軽くなります。
共通の悩み(病気)や、目の前に起こっているトラブルなど、話し合い、聴き合うという体験は大切です。
人は、話すことによって癒されるのです。
(カール・ロジャース談)
前回(8月26日)は約50名のみなさんにお越しいただき、楽しい時間を過ごさせて頂きました。
この日は僕の話(只管ということ)の他に、大腸ガンステージ4生還者Gさん(寛解してもうちょっとで5年)、
エンディングノートを書いて生き方変えてガン消えて社会復帰の、上顎ガンステージ4から生還したOさん、
そのエンディングノートのご指導をされたリボーン洞戸のセラピスト池田ユリさんの話をお聴きしました。
みなさん、すばらしい。
人の可能性は無限大です。
また、グループのシェアでも、たくさんの仲間と良い交流が出来たようです。
ご参加いただいた皆様に、感謝です。
途中参加、途中退出OKです。
参加方法はZOOM、無料です。
②「時空の杜」サレンダー瞑想キャンプ
10月20日(木)~23日(日)
お申し込みはこちらから