被災地では遺体の火葬のペースがまったく追いつかず、土葬もせざるをえない状態になっていますよね。

英語にももちろん「火葬」に相当する、改まった言い方があります。「火葬を表現しようにも、burn ぐらいしか思いつかない」ということであれば、これを機会に覚えてみましょう。

それは、

cremate

という動詞です。大学受験レベルではありませんし、あまり見慣れとは思いますが、このような動詞があります。アクセントa の部分です。

ロングマンには以下のように分かりやすく定義されています:

to burn the body of a dead person at a funeral ceremony
福島第1原発事故の国際評価尺度が、チェルノブイリと同じ「レベル7」に引き上げられましたね。この数字が変わったことで、人々のこの事件への感じ方・見方が悪い方向へ変わり、風評被害等が一層悪化したりはしないだろうかと心配に思います。

さて、チェルノブイリという地名ですが、英語で話すときは、なんとなくこの日本語の言い方を英語っぽく言ってみてもダメです。

英語では

Chernobyl

というつづりで、アクセントo の部分にあります。「nobyl」の部分は、「高貴な」という意味の形容詞noble と同じ感じで読むといいです。

goo辞書でChernobylを発音した音声を聞くこともできます。
福島第一原発から半径20km圏内が、「避難指示区域」という名で呼ばれ、メディアでも盛んに報道・議論されています。

英語メディアではこの「避難指示区域」のことを何と呼んでいるのでしょうか?

実は、その日本語からがんばって英単語を想像したり推測したりしてもとても当たるとは思えないような言い方がされています。

それは、

exclusion zone

という言い方です。

exclusion という名詞はあまり聞く機会が多くないと思いますが、同じ語源である動詞exclude (~を除外する) や形容詞exclusive (排他的な) であれば、耳にする機会はもう少し多いでしょう。

ですので、exclusion除外、排他といった意味になります。

私の手持ちの英和辞典には、exclusion zone という言い方がそのまま載っていて、「立入禁止区域」と書いてあります。



地震による停電人工呼吸器が止まってしまい、命を落とされた方がいらっしゃるというニュースを見ました。

地震により直接怪我などをすることがなくても、その間接的な影響のせいで命を落とすこともあるわけですよね。

人工呼吸器は英語では

respirator

と言います。respiration (呼吸) と関係がある語です。

BBCの記事に以下のような一節があります。おとといの大きな余震で亡くなられた方に関するものです:

In the latest earthquake, a 63-year-old woman died when the tremor knocked out power in Yamagata prefecture, shutting off her respirator.

ちなみに、respirator と同様の意味の言葉に、

ventilator

というものもあります。これは動詞ventilate が変化したものですが、この単語はややむずかしい(英検準1)かもしれません。

覚えていると言う人でも、ふつう「換気する」という意味で暗記している可能性が高いので、人工呼吸器にも関係してくるとは想像しにくいかもしれません。

でも考えてみれば、呼吸というのも、体内の空気の入れ換えですから、広い意味で「換気」と言えますよね。

津波警報・注意報という言葉を耳にする機会がここ1カ月とても多くなっていますね。大きな地震が来るたびに、被災地にせめて大きな津波がまた来ることだけはないよう祈っています。

さて、津波は英語でも

tsunami

とそのまま言えばいいだけなので簡単ですが、警報注意報は英語ではどのように言うのでしょうか?

おそらく日本人学習者にとって、警報の単語の方が聞き慣れているのではないでしょうか。英語では、

warning

と言います。高校英語で、動詞形のwarn (警告する) も含めて学習しますから、比較的なじみがあると思います。

逆に注意報の方に関しては、何ていうのか想像もつかない方も多いのではないでしょうか。英語では、

advisory

と言います。

ロングマンには、

an official warning or notice that gives information about a dangerous situation

と説明されています。


東京電力でその不足が問題となっている線量計。線量計なんて、英語でなんて言うか今回の原発事故の前から知っていたという人はなかなかいないと思います。

日本語でも「線量計」なんて言葉、ふつうは使う機会がほぼないですからね。

線量計は英語では、

dosimeter

と言います。アクセントsi の部分にあります。日本語的感覚だと、meter のme の部分にアクセントを置きたくなりますが、それは違います。

スピードメーターの場合も、英語ではspeedometer とつづりますが、アクセントdo の部分であって、meの部分ではありません。発音をとても間違えやすい単語の例だと思います。

線量計に関して、例えばTIMEの記事にも以下のような表現が見られます:

...a shortage of working dosimeters, devices that measure doses of radiation...

コンマで区切って、dosimeter の説明が後ろに書かれていますね。ネイティブにとってもあまりなじみがない単語なわけです。devices that measure doses of radiation=「放射線量を計る機器」と説明されています。
福島第一原発では原子炉への窒素の注入が始まっています。水素爆発が起こるのを予防する意味らしいですね。

水素の英単語は比較的有名なのではないかと思います。

hydrogen

ですね。

では窒素は?

これは

nitrogen

と言います。

注入する」に当たる英語としては、

inject

という動詞があり、各英語メディアでもこの語が使われていますよ。使い方は、

inject A into B =「AをBに注入する」

です。
東日本大震災発生後、今でも各地で余震が続いています。

地震は英語では

earthquake

といいますが、これは知っている人がとても多いだろうと思います。

では、「余震」はどう言えばいいのでしょうか?

英語には特別な言い方があって、

aftershock

と言います。後から来る衝撃=余震 ということですね。

ロングマンには、以下のような分かりやすい定義が書かれています:

a small earthquake that happens after a larger one
低濃度の放射性物質を含んだ水を海に意図的に放出することになりましたね。海中に入った放射性物質は拡散して濃度が薄くなるから大丈夫、という話です。

薄くなる、というのを英語でどう表現するかですが、予備知識がない場合、

thin を使えばいいのかな?

ぐらいしか思いつかないのではないでしょうか。

しかし実際メディアでよく用いられている単語としては、dilute という動詞があります。「~を薄める」という意味です。

用例として、TIMEの記事にもこのような一文が見られます。

However much water the crippled nuke plant spills, it becomes quickly diluted once it flows off the coast.

ここですね、「it becomes quickly diluted」=すぐに薄まる、という意味です。
今回の危機を乗り越えるために、民主党と自民党の大連立構想が現実化しつつあるようですね。

まず基本の確認として、民主党は、

the Democratic Party of Japan

略して、DPJ。democratic は、democracy(民主主義)の形容詞形ですね。party は「政党」のことです。

自民党は、

the Liberal Democratic Party

略して、LDP。

さて、「大連立」ですが、「連立」を意味する単語として、

coalition

というものがあります。co- の部分に「共同」のニュアンスを感じられます。cooperation(協力)とか、coworker(同僚) と同じように、です。

ali の部分は、ally (同盟国) と同様のニュアンスが感じられる、と思うといいでしょう。

そしてcoalition を、「大」連立にするには、形容詞 grand の助けをかりて、

grand coalition

という言い方をします。