今日は、七十二候の第21候【竹笋生(たけのこしょうず)】です。
竹笋(たけのこ)が生えてくる時季をいいます。
日本では、「筍」と書きますが、この七十二候の「笋(sǔn)」は、中国語での筍の異体字で、
筍と竹笋は同じ意味で使われます。
たけのこを食用にしているのは、日本、中国、韓国です。
しかし、食材としての筍は、日本ではこの時季には、もう旬を過ぎています。
大きく成長し、ぐんぐん空に向かって、竹になるべく成長を遂げている時季なので、
この候を「竹笋生」というのは、ちょっと無理があるように思われるかもしれません。
この理由は何なのか?
それは、竹の種類の違いのようです
現在、日本で食べられているタケノコは、「孟宗竹」で、こちらの旬は、3月頃です。
孟宗竹は、今頃は大きく成長しているのです。
ところが、七十二候がまとめられた頃の日本で食べられていたのは、
「真竹(まだけ)」だったのです。
真竹は、旬が5~6月なので、この候と合致するのです。
候の意味を考えると、七十二候がまとめられた時代の食文化も分かるので、とても楽しいですね。