常に心に憶い(おもい)続ける言葉をもて
「憶」は記憶の憶
「憶い」は「忘れないで思い出すこと」
「常に心に憶い続ける言葉」とは、
事あるごとに
忘れないで思い出して
自分を戒めたり、導いたりしてくれる言葉
自分を奮い立たせり、怒りを鎮めてくれる言葉
自分の人生の指針となる言葉のことです。
それは、
「座右の銘」などと言い換えることもできるかもしれません。
大人になると、
仕事は別として、なかなか本気で怒られることも少なくなります。
自分のしたことは、自分で責任をとる。
自分を戒めるのも自分、
自分を甘やかすのも自分です。
常に心に憶い続けて、
あなたを支える言葉はありますか?
不安や苦しみの中にどっぷり浸かっていると
周りが見えなくなる
誰かを恨んだり、羨んだりしたくなる
でも、
そんな状況にすら、感謝しなさいと
自分を育ててくださり
ありがとうございますと
なかなかできることではない
だけど、そんな風に思える自分になれるよう
心に憶い続けてみよう
不安 苦しみが私を育ててくださる
口は災いの元でもあり
救いの光にもなりうる
なるべくいい言葉を耳にし
いい言葉を口にして生きていきたい
誰かの光になりうる言葉を
いつも探していきたい
人は一つの言葉で絶望するが 一つの言葉で生ききることもできる
人との別れによって 人生を深く考えることとなった
縁あって生まれたこの世界に感謝
縁あって家族になった人たちに感謝
いま縁あって、わたしの周りにいてくれる
すべての人たちに感謝
縁を結んでくれて
ありがとうございます
縁で生まれ 縁に生き 縁に死す人間
いがみ合う世界から 拝み合う世界へ
これらは、
京都市烏丸七条にある東本願寺の周りにあるいい言葉たちです。東本願寺は真宗大谷派のお寺です。宗祖はあの有名な親鸞聖人。京都駅タワー側から徒歩5分の場所に位置し、愛称で「お東」「お東さん」などとも呼ばれています。
定期的に変更される、看板の言葉たちが私の日々の戒めになっています。
「常に感謝して謙虚でありなさい」
子どもの頃から、
繰り返し母に言われてきた言葉が
私の「憶い続ける言葉」です。
万事において、すぐに調子にのりやすい自分を戒める言葉でもあります。
いい言葉は人を元気にします。誰かの何気ないひと言が、また誰かの大切な人生を後押ししたりもします。
「こうなりたい」と口にしたとおりに不思議と人生はなっていくものです。
人生も折り返し地点、なるべくいい言葉を耳にし、いい言葉を口にして生きていきたいと日々思っています。
■親鸞聖人の生涯(東本願寺ホームページより)