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完成報告 HU さん

11/16  ヨコハマ 晴れ

ギターのHUさんのトリプルO の作業が全て終了致し既に受け渡しも終了致しました。
ここのところ何本も同じ作業を依頼されてましたが、今回も良い仕上がりに出来て満足です。
そして何よりも依頼者の方の満足そうに喜ぶ姿を嬉しく思います。

たぶん、多くの皆さんがマーティンはマーティンのままがベストに決まっているって、正直お思いでしょう? この仕事を始めた時からずっとプレイヤーさん達のそうした思いを感じ続けて来ましたからね、それは分かります。盲目的に信じてる方も多いのが事実。

ギブソンはギブソンのまま、フェンダーはフェンダーのまま、マーティンはマーティンのままが一番良いのだと。この業界では、ずーっと多くの方がそう思い続けて来ましたからね。

でもね、ある日 分かっちゃうんですよ。
音のヒミツを探り続けて、検証し、改良を繰り返して来た人間には。
「決してベストなんかじゃない」ってね。
しかもそれだけじゃなくて更に完成度の高い楽器を作るヒミツも分かって来ちゃう。

でも世間は変わらない。
相変わらずオリジナルブランドがベストだとアタマから信じ込んでる。
ギターの世界だけじゃなく、いやそれ以上に古典楽器の世界では圧倒的にヨーロッパの製作家の巨匠の作品がベストであり、その他はそれに遠く及ばない模造品扱いと言った様。
クラッシックの世界では日本人の製作家の作品を使用している一流演奏家など殆ど存在していないそうです。


やっぱりギブソンじゃなくちゃ、フェンダーでなくちゃ・・
長いギターの世界で そうした偏見にはもう慣れっこです。

はいはい、そーですかブランド好きなんですね。そう思う事にしてます。

さて、ストラディバリやグアルネリ好きのヴァイオリン弾きの皆さんはギター製作家が数日前に完成させた生まれたてのヨコハマ製ヴァイオリンに何て言うのかな?

確かに巨匠製作の300年の歴史ある楽器と、誕生わずか数日前の個体の差はとんでもないものでしょう、常識では。でも常識は時代とともに変わるんですからね。

少なくともワタシの作った楽器は音の粒立ちの良さはストラディバリにもグアルネリにも負けてないと思ってます。

決戦は18日。 
何の評価も得られなかったらあっさりと引き下がります。
このヴァイオリンの世界にワタシは不要なのだと思って。

しかし、有り難いなあ~ こうした人生の一大事みたいな瞬間が我が身に訪れるなんて。
平凡な人生とはちょっと違って、一大事みたいな事ってスリリングで 楽しみだ。

こうしたラッキーな機会を自ら引き寄せられるか否かは、たぶん日常の生きる姿勢にあるのだと思っています。
ボケ~ッと突っ立てるだけか、いつでもジャンプ出来る様に腰を屈めて生きているかの違いなんじゃないかな。チャンスがなかなか訪れない人は たぶんボケ~ッと突っ立てるからでしょう。

求めよ さらば与えられん、ちゅー事かな (^ ^)v


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明日完成予定です。

11/15  ヨコハマ 小雨が降っています。

今日は写真のHU さんのトリプル O のセットアップ作業でした。

ここまで、燻煙処理、ブリッジ台座加工/グランドアース処理、フレットファイリング、ペグ穴2段加工、WBH ナット&オクターブサドル加工まで済んでいます。

今日はこれから外出する為に今日の作業はここまで。
明日、弦を張っての最終調整で午後の14時以降の完成予定でおります。

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経過報告 &

11/14  ヨコハマ 晴れ

晴れてますけど、冷えてます。

本日は午後にギターのHU さんのマーティンのトリプル O の燻煙が終わり、早速ブリッジ台座の段差加工と台座裏側の内部にアースを兼ねたブロックを接合しました。写真1 ここまで全て順調です。

そして昨日ほぼ完成させた t.m.p ヴァイオリンの最終セッティング。
それも順調に終了出来ました。ワタシはヴァイオリンを弾き込む事が出来ないので、そこは加振装置を使って楽器全体に低振動を与えて木部全体が熟(こな)れた状態にしていきます。

楽器は完成直後は音の表情が硬く部分ピークも出易い上に減衰は早いので、木が熟れた状態になるまで表現力が薄いのです。
特定の低周波加振する事で木が熟れる事で倍音が引き出され、ナチュラルな響きになって行きます。
下手にワタシなんかがギコギコ弾くよりも低周波加振した方がバランスした鳴りに出来るので良いのです。 

待ってろよ、ベルフィル! ヴァイオリン製作2年生だけど驚かせてやる。

ニッポンをなめんなよ~ (^ε^) と、ここまでは強気のマツシタです。(^^ゞ

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今有るもの全て

11/13  ヨコハマ 晴れ

本日も燻煙、そしてカスタム品の塗装、そして今の自分に作れるベストのヴァイオリン。

長いキャリアのあるギター系と違って、ヴィオリン族は言ってみれば最近始めたばかりの様なモノ。
形だけは出来る様になっても、まだ音がハッキリとは見えて来ない。

世界中に何十年もストラディバリの研究をしている製作家が600人以上居るというヴァイオリン製作の世界です。彼らでも容易に近づけない、そのサウンドとは・・それ自体が経験不足の自分には掴めていない。だから見える筈が無いのだ。そこが辛い。

しかもヴァイオリンは全く弾けない。歯がゆい。
想像だけで作り込んでいる自分のヴァイオリン。果たしてどこまで通用するんだろう?

ストラディバリをコピーしてないヴァイオリンなんて論外、と言われるこの世界でこのヴァイオリンは設計を変えてあります!って言うのがワタシのヴァイオリン。

明日完成させます。 さあ、世界よ笑え! この身の程知らずと。 (^-^)


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終了&経過報告

11/12 ヨコハマ 晴れ

我が街 ヨコハマも だんだん冬らしい寒さを感じる様になって来ました。

本日はギターの U さんのマーティン000-EC の燻煙処理を行いつつカスタム製作品の2本の中塗り塗装を進めました。

そして、ビオラ弾きのST さんのt.m.p 製ビオラに WBH ナットを取り付け終了。
たぶんですが、古典楽器に WBH 材が使われたのは歴史上初めての事じゃないかな?

結果、ワタシは気に入ってますね。通常は黒檀のナットが使用される古典楽器ですが WBH ナットの方が響きが豊かです。サウンドに空気感が良く出ています。

でもその善し悪しを判断するのはあくまで奏者さん達ですからね。
18日にはベルリンフィルの奏者さんに同じくWBH ナット仕様のt.m.p 製ヴァイオリンを持ち込みます。
まあ、出来立ての楽器を一流奏者さんに弾かせるのは気が引けるんですが、折角お誘い頂いたので甘えさせて頂くつもりです。 有り難い話しですからねえ、そもそもが。

今回のチケットも数万円するのに即ソールドアウト。ワタシもチケットは入手出来なかったので当日演奏は聴けないのです。あくまで楽屋にお邪魔させて頂くのみです。でも超ラッキーな男 (^ε^)

ちなみに、ベルリンフィルに公演させるのに掛かる経費は1億5千万を超えるそうです。(ノ゚ο゚)ノ


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経過報告 2件

11/11  ヨコハマ 曇り空

今日は HU さんのトリプルO の燻煙予定でしたが、どーも雲行きが怪しい。
それに朝から無風状態なので諦めました。

無風状態ですと燻煙の煙が大気中に昇らずに周囲に留まってしまうので、すぐ脇の道路の歩行者に誤解されて消防に通報される恐れがあるので無風状態の場合は燻煙は行わないのです。ホント燻煙処理は煙がモコモコ出ますから何かと大変なんです。

そんなワケで予定を変更してカスタム系の着色を行いました。
ベースの U さんの55B-4/FL は4トーンサンバーストに、そして試作のRetro City-CM は大戦中のアメリカのウィリスジープのカラーを濃いめにアレンジしたカラーリングで着色しました。
ネックヘッドはボディとマッチングカラー仕様です。

写真は暗い室内で写したショットなので実際の見え方とかなり違って写ってますが、実物はかなりカッコよろしいです。

この着色が済んで乾かしていたら15時になって俄に空が暗くなり風が強まり小雨が降って来たので、慌てて庭先から撤収。
無事に作業が終ってからで良かったです。次回はこのカラーリングの上に中塗りを重ねて行きます。

明日は可能であれば U さんのトリプル O の燻煙1セット目を行い、ビオラ弾きのSTさんのt.m.p 製ビオラのナットをWBHに変更、そしてベルリンフィルのヴァイオリン奏者さんにチェックして頂く個体のセットアップ作業を予定しています。当分の間 緊張感を維持しなくてはいけません。

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終了/出荷報告 墨田区のTさん

11/9  ヨコハマ 晴れ

何となくスッキリしない天候でした。

今日はTさんのトリプル O の作業に集中していました。
そして無事に終了しております。明日は日曜日ですから、お待ち下さってるTさんの休日のお楽しみの為に今日中に出荷まで済ませました。

Tさんご自身がマーティンの最上級モデルにあたるD-45を弾かれた事があるかどうかは分かりませんが、機会があったら是非チェックされてみて下さい。チューンナップされたTさんのこの個体は既に使用されている材が2ランク程上の素材で製作されているD-45と遜色無いサウンドで鳴っています。

勿論その影響には様々な設定変更の効果もありますが、燻煙処理による材の響きの向上が確実に貢献しています。何も力まずとも気持ち良く鳴り響きますので、Tさん、今後は肩の力を抜いてプレイしてみて下さいね。
また倍音密度が高まっていますので、現状の弦がベストマッチなのかどうかは、今後ご自分でご判断して使用弦を決めて下さい。

また、今回は指板修正&リフレットは行っておりませんので1弦側/5フレット前後の競り上がり、と6弦側指板端末部の競り上がりは将来リフレットの際に修正すべきです。

t.m.p にご依頼頂ければ問題無いですが、仮に地元のリペアーショップなどに持ち込まれる場合は最小限の指板修正でリフレットをして欲しいと作業者さんに伝えて下さい。
ポイントは全体を指板修正するのではなく、まず部分的に盛り上がっている先程の2カ所を部分修正してから、指板全体を整える方法を取るべきです。それがリフレットする際の重要な点です。

未熟なリペアーマンですと指板全体をガンガン削り落として指板厚全体を下げてしまう恐れがありますので、依頼する際にはその点を注意が必要です。

明日の日曜日午前中に届く予定ですのでお受け取り下さいませ。ご依頼ありがとうございました。

来週からはHU さんのマーティン・トリプルOの同じ作業をスタートさせる予定です。
お楽しみに。

2枚目の写真ですが、最近ではWBH ナットやサドル作成、ブリッジ台座加工に伴うインナーブロックの製作などを数多く行っていますのでディスクサンダーと言う研磨マシーンを新たに導入しました。これで少しは作業効率が上がってくれる事を期待しています。(^・^)

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終了/出荷報告 さいたま市のMさん

11/8  ヨコハマ 晴れ

写真は本日チューン作業が全て終ったMさんのトリプル O-EC です。
世界中のマーティンファンに弾かせたいですね、この鳴りは。驚く筈ですよ。

この鳴り響き感、バランスの良さ、ベンドのし易さ、そしてトップ変形の心配が無く、この状態をキープ出来る安心感。他では得られない事ばかりです。

この個体は持ち込み弦のエリクサーの012~ゲージを張っておりますが、まるで011~ゲージをベンドしている感じです。
012~ゲージを張ったアコギでここまでチョーキング出来る楽器はまず無いでしょう。なのに音のコシはしっかりして音抜けているのですから。マジック!(^~^)b

明日の昼までにはご自宅に到着予定です。お楽しみに。

また本日で同じモデルのTさんの個体はフレットファイリング仕上げやブリッジ台座の設定変更も全て完了し、明日からは全体の艶だし研磨から WBH ナット&サドル整形を行い、明後日には完成させる予定でおります。お楽しみに。

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経過報告 2件

11/7   ヨコハマ 曇り

最近、週間の天気予報の精度が落ちてますね。
今日の雲の様子です、って既に過ぎたデータをTV画面で見せられ解説されても、それじゃ予報でもなんでもなく単なる結果に過ぎない。
昔の気象データから判断してたら間違うでしょうね、そりゃ。

社会だって変わったのですから昔のやり方はもう通用しないでしょう。
食品偽装事件だって昔はそれで通っていても今の世の中じゃ通用しないから TVで連日組織の責任者がペコペコ謝罪してますもんね。
ワタシは今という時代が世の中全てに再構築を求めているのだと思いますね。

ワタシは今日も仕事を下さった皆さんに経過報告です。まじめが一番。(^ε^)

2本共マーティンの000-EC モデルですが、先にさいたま市のMさんの個体のセットアップ準備が整っています。
フレットファイリング仕上げもブリッジ台座にグランドアース処理を兼ねたブロック材の接着も済んでいます。 写真でサウンドホールから出ているケーブルがアース用の線材です。
*アースに最適なベルデン製の線材をセレクトして使用しています。

これがピックアップのジャックアースに繋がれて各弦にアースが落ちてノイズを低減させます。ピックアップのマグネット磁界で弦は磁気を帯びる為に弦がアンテナの役目を果たして外来ノイズを集めてしまい、それがノイズの原因となるのです。
本来エレアコ系はこう作るのが当たり前なんですけどね。なぜかそう作られてないんです。

その他、ナットもサドルもWBH 材から削り出し加工。
サドルは各弦独立オクターブ対応加工処理です。本日でセットアップ準備全て整いましたので明日は完成させます。

もう1本はTさんの個体で本日はブロック材を台座の下に接合中。最後の写真
勿論このブロック材にもグランドアース線を設けていますので、将来ピックアップ・アウトする場合はこの線をジャックのアースに結線すればグランドアース処理が行えるというわけです。Tさんの個体は明後日以降からナット&サドルの削り出しからスタートしセットアップの準備を進めます。
お楽しみにお待ち下さい。


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終了報告 ベーシストの KC さん

11/6  ヨコハマ 晴天

少しずつ冷え込む様になって来ましたね。やっぱり夏が好きだな。

今日は段取り上、早めに仕上げたベースのKCちゃんの2本のベース。
共にWBH ナット交換で無事に終了。

昔にチューンした2本ですが、ジャズベはフレットがそろそろ替え時ですね。
特にD 線のローポジションがヤバいです。弦溝が深く入り込んでいますので、このまま使用して行きますと、ここ1年以内に今度は指板自体がエグレ始めるでしょう。
フェンダー系の楽器は指板厚が薄いですから指板がやられるとネックの使用寿命が一気に縮まります。
来年中にはリフレットするべきでしょう。

プレベの方は全体的に然程問題は無いですが、ジャックがそろそろ替え時に来てる様です。

まあ、今回の2本のベースだけを取ってみても WBH ナットのサウンドの良さが充分出ています。
実にいいサウンドしてます。
たぶん次回からは二度と牛骨でのナット交換は望まなくなるでしょうね。

KC ちゃん、仕事に間に合う様に早めに仕上げましたよ。

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