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終戦記念日

8/15 今日は終戦記念日。

愚かで悲惨なだけの戦争が終結してから高々65年しか経っていない事にあらためて驚く。
人の一生にも満たない歳月を遡れば、そこには悲惨な戦火の歴史が在る。

平和ボケだと言われる今日の日本であっても未だ戦火は世界のどこかにある。人は争う事が本能なのか。
若い連中が夢中で遊ぶゲームも、その多くは戦って相手を倒す内容が実に多い。そんなに誰かを倒したいのか、勝ちたいのか?そんなふうにも思ってしまう。

誰よりもこれをやらせたら負けない、誰かの為に頑張るってそれぞれの仕事で自分と戦え。真に成長した人間は人とは争わないもんだ。自分と戦ってる。だから強くなれる。そして優しくおおらかになれる。

自分に弱いから人は人と争う。だから弱いままじゃダメなんだ。
心にも体にも武器など持たず、誰もがギターを抱えて好きな歌を歌い合える世界がいい。

気の毒な時代に生まれ散った人々の冥福を祈る。



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次期製作

8/14 ヨコハマえらく蒸してます。

写真は最上のバスウッド材から製作したtmpストラト。無事生地仕上げ終了。
上質のバスウッドは倍音が豊富でありながらコシも張りも備えていますから理想的な素材の1種です。特にこの個体は素晴らしいです。

先日、製作中のライトアッシュ・ボディの個体が即売約となってしまったので新たにこの素材で加工を進めています。また即オーダーが決まらない限り、ラージヘッドのスロープヘッド/メイプル張り指板ネックをマッチングさせ完成させるつもりでおります。この次には塗装の下地作業へと進めます。
ご要望の方は出来れば月末からのカラーリング前にご連絡下さいね。

予定販売価格¥395.000+TAX(セミハードケース付き)

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経過報告3名様

8/13 今日も蒸し蒸しの一日でした。

写真は現在進めているスロープヘッドネック製作及びSH化作業のネック達です。

手前左のラージヘッド・ネックは港区のMさんのカスタムオーダー・ストラト用、右はスロープヘッド化作業の生地加工を終了したばかりの滋賀のHさん分テレキャスター・ネック、奥の2本は福岡のOさんご依頼のスロープヘッド化ネック2本です。

塗装がなかなか出来ない為に思う様には進められませんが、それ以外は全て順調に進んでいます。

Mさんのラージヘッド・ネックは新たにデザインを起こしたもので、フェンダー製ラージヘッドと比較すると外周ラインが異なるだけでなく面積も一回り以上小さめの設定です。サイズ設定した面積に収まる様にデザイン処理を行った結果です。

設計はまず骨格から。デザイン優先では後で痛い目に遭います。デザインを先に起こすと失敗の元。
なぜなら楽器は工芸品ではないからです。形にさえ成ればOKじゃないってことです。サウンドが優れていなければ単なる工芸品でオシマイ。飾りに成ってるだけのギターなんてあまりにも可哀想ですからね。

楽器を眺めて楽しんでいる方はそれだけで満足なんでしょうけど、当の楽器にしたらさぞかし悲しいでしょう。工芸品と楽器の最大の違いを理解されてないとしたら、なんとアンバランスな関係でしょう。

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個別報告 滋賀のHさん

8/12 ヨコハマ蒸し蒸しの雨天。

折角のお盆休みが台風で散々な方々もいらっしゃる様子。残念っ!
こちらも塗装が出来ないので、これまた残念っ!

でも作業は進めてますよ。写真は滋賀のHさんから送られて来たチューンド・テレキャスターのスロープヘッド化作業中のショット。思えば、こうしたSH化作業も結構な本数をこなしてますねえ。

そうした方々にはなぜワタクシがフラットヘッド構造でもう楽器は作らないって決めた理由がお分かり頂けてると思います。ベンドフィールだけじゃなくて全体のバランスもナチュラルで音のまとまりの完成度が非常に高いからです。
ギブソン系の3×3のアングルドヘッドでも納得出来なかったワタクシの出した結論がシングルサイド・スロープヘッド構造こそがベストと言う事です。
そんなワケで取りあえずギター製作はスロープヘッド構造でしか製作する気になれないので、その点はご了承下さいね。

Hさん、ご覧の通り作業はスタートさせましたので、完成をお楽しみに。

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個別報告 港区のMさん

8/12 台風接近の影響でしょうね、今日は多少風があります。湿度も下がりません。

写真は港区のMさんご売約となり製作中のカスタム・ストラト/LA-3S仕様です。
本日は燻煙庫から長期燻煙処理を続けていた半加工ネックからボディ個体とのマッチング考慮してセレクトしたモノをスロープヘッド加工とペグ穴ロケーション後にラージヘッド形状でヘッドの削り出し。指板のみまだ最終加工を済ませていませんから燻煙灼けのまま。

ヘッド面積はミッド主体で指向性を出すには小振りに、レンジを拡張し音の溜を持たせたい時にはラージ気味にヘッドデザインします。今回はラージヘッドタイプで製作しています。

Mさん、現状ではこんな感じですよ。もう今日は猛暑の中での生地研磨で全身汗だくなので一旦終了。
カラーリングやピックガード/パーツのカラーに関しましてご希望をお伝え下さいませ。
スイカでも食いながらお待ちしております。(^ε^)♪



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個別報告&

8/10 今日は蒸しましたねえ~ 外での生地磨き作業は汗た~らたら。

写真のストラトはチューンナップを完了した大阪のIさんご依頼分のフェンダー70'sストラト。
勿論別物に生まれ変わっています。次回は今回手を付けなかったリフレットでしょうね。今回が最後のフレット擦り合わせで残ったフレットはかなり低め。

もう1本は製作中のフェンダー規格のライトアッシュ材のボディをtmp設定に作り替えながらの生地仕上げ作業で生地加工完了。次回から塗装工程に移行します。でも連日湿度が高めなので思う様には進められないでしょうね。まっ、まだまだ気候は夏ですからね。汗かきながら楽しく仕上げて行きます。

この個体、素晴らしいライトアッシュです。ウエイトバランスの関係でバックコンターは浅めで仕上げ、ロックギタリスト定番のアッシュ・ストラトサウンドでまとめます。ジミヘン、リッチーファンにはヨダレたらたらの1本にします。たまらん( ̄¬ ̄)

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@18:30 このL・アッシュのストラトは港区のMさんに受注と相成りました。m(_ _ )m

楽器診断報告

8/9 ヨコハマ時折雨が降っています。いつもより涼しく感じて楽ですねえ。

写真はチューンナップ希望の東大和市のTさんのギブソンLPカスタムです。
チューンナップするだけの価値がある個体かどうかの判断依頼です。結論から申しますと金額投資をしてチューンする対象としては残念ながらNGです。

ご本人が愛着を持たれている楽器の判断をシビアーにお伝えするのは内容が良く無い場合、決して伝える側も気持ちがよいものではありません。しかし、以前から専門的な視野からの判断をクールに伝えて来ましたのも、皆さんに量産楽器とは言え、少しでも問題の少ない楽器を手にされて欲しいからです。

そしてチューンを依頼された場合、現状がどうであるかをはっきり認識頂いた上で作業見積もりと実作業を行わなくては逆に依頼者の方に失礼になると考えての事です。

個体毎のマイナス・ポイントがどこにどれだけあり、修正するにはどんな作業を行わなくては行けないか、またマイナス程度具合では金額投入を考え直してみるべきかどうかお伝えする事もお見積もりの範疇と考えています。
作った側が、素人さんでもメーカーの工員さんでも、製作家であっても、どんなふうに作っても取りあえずも音は出ます。でもそこにクオリティの高さを求めた場合、量産品には素材として不適格な個体(作りの内容/素材クオリティ)の方が実際には多いのだと言う事も事実です。
多くの楽器が素材としてみた場合、そこそこのサウンドには持って行けますが、本当の意味での名器と呼べるレベルにまで持ち込める素材はやはり数割に過ぎません。その点だけは前もってご了承頂くほか無いのです。

話をこの個体に戻しますと、まずこのモデルは見た目はレスポール・カスタムですが、実際の設定はオリジナルとは異なり、新しい設定のオリジナルな内容と言えるものです。
まず、ラージヘッド構造の場合、浅いヘッド角で不足する弦長力設定を横方向の張力で補う為に結果的にヘッドは横広がりの構造に成ります。それがラージヘッドと呼ばれるモノです。
この個体も見た通りラージヘッド設定なんですがヘッド角は17度のスモールヘッド設定なんです。

その意味で、うっ、ううん??? なんで?ってことなんです。この時点で定番のギブソン・レスポールカスタムのオリジナル・サウンドとは異なってしまうんですね。じゃあ17度時のペグロケーションに変更すれば?って思うでしょうが、ご覧の通り17度設定時のペグロケーションを行った場合、ペグの位置は中寄りに移動されますので、各ノブの突出と大きなヘッド面との兼ね合いで問題が出てしまいます。当然ルックスだっておかしな事に成ります。

更にヘッド角の変更を行う事も勿論可能ですが、その場合かなり高額な修正作業となります。一旦ヘッド塗装を全て落としペグ穴も全て埋木。次にはヘッド上面に接ぎ木を行ってから14度に角度変更した上で裏面もリンクさせた角度で再加工を行い、その状態からヘッドの形状加工とセルバインディングを行い直し、ペグロケーションも再設定させ、木部加工が全て済んだら今度は塗装作業と成る訳です。
以上、この作業だけでおよそ12万程は掛かります。

この個体にそれすらお薦め出来ない理由が更にあります。すでにネックヘッドからネック本体がねじれてしまっていることです。ヘッドだけでしたらまだ行う価値もあるのですがネック本体から捩じれが生じていますので、これを修正するには大幅に指板修正する必要がありますが、指板自体が偏った厚さで修正される事になりますので避けるべきです。理想は指板を接がして、マホネック本体の削り修正を行い、その上で再度指板接合を行うべきですが、ここ数十年はきれいに指板を接がせる様な接着剤が使用されていませんから接がすことは諦めた方がいいのです。


こうした内容は依頼者ご本人だけでなく、これをお読みの皆さんにも完成度の高い楽器の設計/製作が簡単なことでは無い事を知って頂く為にあえてお伝えしています。ワタクシにしても単に商売と考えるのであれば適当な内容での作業受けをして代金を頂戴することだって可能ですし、こんな長文な解説を無料で行う様なことは金儲けならわざわざ行ったりしないでしょう。止めた方がいいですよって言ってるワケですからね。

基本、作業受け時点でベストに持って行けない可能性の高い作業はなるべく受けたく無いというのが本心であります。

以上の理由から依頼者の愛着の有る無しを無視した場合、この個体は処分されて新たに良い素材のカスタムを入手された上でチューンナップのご依頼を頂く方が賢明であろうと今回判断させて頂きました。

Tさんには熟考の上、ご連絡を頂きたいと思います。お待ちしています。
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次期製作

8/7 蝉が今ひとつ元気が無いのと力強い入道雲がなかなか出て来ないとは言え、夏日には変わり無し。

今日は次回作として写真のライトアッシュ材のストラトの製作を進行させています。

以前にアッシュ材でのオーダーを受けた際に予備材が無かったので念のため急遽数枚予備で入手しておいた残りの1枚です。入手時は大まかな半加工状態でしたが素材自体が素晴らしかったので、いずれ完成させようと寝かしておいた個体です。

今日は外周加工とエルボーカット加工、そしてバックのコンター加工を済ませました。今時ストラトの加工を手作業で行う様な時代じゃありませんが、若い技術屋さん達にはあえて写真の様な部分も含めて板材から地道に手作業で加工全般を繰り返し行う事をお薦めしますね。

機械加工で行うところをあえて手作業でビシッと作り込める技量を身につける、付けない、では色んな含みの意味で技術屋として将来大きな差が出るからです。

まあ、言ってみればどこかにドライブに行く際、自ら運転して目的地まで行くのと自分では運転出来ないから誰かに運転して貰って行くことの違いかな。
どちらも目的地に到達出来れば良いと言えるのですが、自ら行きたいところに自在に行けるのと誰かに頼まないと目的地まで到達出来ないのでは大きな差があるのと一緒です。

取りあえず、製作家として人生を渡りたいと願うのであれば、少なくとも10~20年の修業期間はあえて困難な作業を自分に課すべきでしょうね。
大丈夫、何だって20年掛かるつもりでやれば何とか成るもんですよ。少なくとも目標が自分に成し得る事かどうかくらいは見えて来ます。結果はどうであれ、結論を得る事それ自体貴重な体験ですもん。

それにしても最近の人は結論出すのがあまりに早い様ですねえ。簡単に、幸せになる事を諦めちゃいけませんて。自らに成長を課さないとシアワセってもんも訪れてはくれないみたいですよ。
石の上にも最低3年! ガンバレ若ぞー!o(^ ^)o

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寸止め

8/6 ヨコハマ快晴。相変わらずの夏日ですが風があるので少しだけ涼しく感じたりもします。

今日は久しぶりにギリギリ塗装が出来るところまで湿度が下がったタイミングで、すかさずネック数本を塗装処理。さすがにボディの様な広い面積は無理。1回でも多く塗膜を重ねてしまったらその部分は白濁してしまいます。正に寸止め塗装。

久しぶりに塗装を吹いたらやはりシンナーを扱った時独特の体の怠さを感じます。なんでも、毛穴から浸透した有機溶剤は1時間以内に骨にまで到達するそうですから無理無い話か。
また近いうちに血液のオゾン・クレンジングに行って来ようかな。ケアは大切ですからね。

室内に塗装設備があればねえ、と無い物ねだりはやめて次のチャンスにまた塗装を進めます。



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個別報告 福岡のOさん

8/5 いや~今日の夏日はパーフェクトな感じ。ジンジン暑いですもん。ふお~( ̄Oノ ̄)

写真は福岡のOさんご依頼のチューンナップ・ストラトとCCR-HP、この2本のネックのスロープヘッド化途中のショットです。
ストラトを先行で加工を始めましたので本日ストラトの方はSH化生地加工全て終了済みです。CCRのネックは現在接ぎ木作業中で接着が硬化次第、同じく生地の形状加工を進めます。その次の工程は塗装処理となります。@どちらにも共材のイタヤカエデを接ぎ木しています。

Oさん、2点程アドバイスがございます。
ひとつはチューンナップ製作したストラトが元がオールドスタイルのヘッド設定の為にヘッド面の段差が深い為に出来ればこちらの方だけは元のペグを採用せずに、ペグシャフトの長いマグナムロック・ペグ(ゴトー製)に付け替えた方がより良いです。その場合+¥7.000UPとなります。
もうひとつはCCRの方のブリッジですが、これがtmp製のハードテール・ブリッジの旧タイプなんですが、Oさんのサウンド要望には現在のニューバージョン(偏芯サドルのニュータイプ+厚めのシャシー・プレート)方がより良い結果が得られます。この場合、+¥12.000となります。

以上2点に関しまして変更されるかどうかをご指定下さいませ。お待ちしておりますね。

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