(前回まで)
-------------------------------------------------
ラスト10kmは、標高4,000mの山をひとつ越える。
他のカテゴリーはそのままゴール地点に向かう。
「何のイジメだよ・・・」
悪態をつきながら夕暮れの山を登っていく。
ふと見渡すと、アーベントロートの「四姑娘山」が見える。
「ああ、すげーきれいだ」
(写真を撮らなかったのが悔やまれる)
「この景色を見るために、この山を登っているんだ」
そう思ったのも日が暮れるまで・・・(^-^;
再びヘッドライトを点灯。
あとは無の境地でひたすら登る。
もうすぐ峠かと思いきや、奥の方にさらに高い場所が現れる。
エイドを出て5kmほど進んだあたりだろうか。
無線機を持ったスタッフに話しかけられる。
何を言っているのかまるで分からない(中国語)
「お前は最終ランナーだ。俺が引率して下山するからついてこい」
たぶんそんな感じだと思う。
そう解釈して、しばらくそのスタッフのあとを付いていく。
ところが、そのスタッフのペースが遅い・・・。
いくらこっちが疲れているとはいえ、遅すぎる。
「まだ元気だから、自分のペースで先に進むよ」
日本語でそのスタッフに声をかけて置き去りにした(笑)
再び、ひとりで淡々と登っていく。
「まだ登るのか?」
そう思ってしばらくすると、峠に出た。
最終CP「小牛场」(56.1km地点)に到着。
スタッフがどこかに誘導しようとしている。
「あれ?そっちはコースじゃないよね?」
どうやら、この時点で時間内完走が無理だから止めさせようとしているらしい。
どっちみち徒歩で下山しなければいけない。
「自分はレースコースを進むよ」
マーキングを指差しながら答えた(日本語で)
スタッフは、「じゃあ、行きな」 みたいなことを言った。(と思う)
あとは5kmほどの距離を下るだけ。
よく見ると、先行する選手のライトの明かりが見える。
それを追いかけるべく、ペースをあげて走った。
5人ほど抜いたと思う。
下の方に会場の明かりが見えてきた。
最後は1kmほどのロード。
時刻は制限時間(18時間)をとっくに過ぎていた。
ゴールゲートに進もうとすると、
「おまえはそっちじゃない」みたいなことを言われた。
100kmカテゴリーのレースがまだオンタイムなので、時間オーバーした選手はダメなのか?
とりあえず会場に入って、自分の時計を止めた。
18時間27分
27分のタイムオーバー。
なんとも中途半端なゴールとなってしまった。
「まあ、記録上はDNFだから、仕方ないか」
しばらく休んでいると、あることが頭をよぎる。
「あれ?自分が無事下山したことを大会の誰に言えばいいんだ?」
「このままホテルに帰ったら行方不明扱いにされないか?」
そう思って、そのへんにいるスタッフに話しかけると、
またどこかに連れていかれて、バーコードをスキャンしてくれた。
正式(?)なリタイア時刻は、「18時間42分41秒」となった。
完走できなかったのは正直くやしい。
けれども標高4,500mのところまで行けたこと、
レースコースを最後まで走る(歩く)ことができたこと、
それを考えれば受け入れられる。
だからリベンジはしないつもり(笑)
<Result>
UTMSは厳しくも美しいコースの大会。
UTWTのDiscoveryレースにふさわしく、運営もしっかりしている。
まちがいなく、これから人気の出る大会だと思う。
「谢谢!」
気持ちはFTR100へ!
↓


