前回からのつづき
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勝山エイドを30分ほど休んだのちに出発。
しばらくはロード。
あとのことを考えると、なるべく走った方がいい。
そう分かっていながら、歩きの時間が長い。
そうこうしているうちに佐野さんが追いつき追い抜いて行った。
国道に出てしばらくするとコンビニがある。
迷わずピットイン。
この先のエイドで食べ物がなかったときのためにここで調達。
「山中湖と二十曲峠ではおにぎりを1つずつと・・・」
「あと、速攻エネルギーゼリーもいいな」
勝山エイドでもらったおにぎりもあり、
「うっ、ザックが急に重たくなった・・・」
ガリガリ君が売り切れていたため、シロくま君のアイスを購入。
アイスを食べながら国道を歩いていると顔見知りの面々が・・・。
なんとも、のんびりした姿で応援を受けることに。
元気をもらって先へと進む。
浅間神社は多くの観光客で賑わっていた。
ここでトイレ休憩。
「う~ん、ヤバイかも」
全然、補給が取れている気がしない。
「忍野エイドまではロード主体でほぼフラット」
そう思い込んでいた。
ところが意外にアップダウンがある。
そろそろエイドに向かうと思いきや、コースは山の方へ。
距離は短いけれども急登のトレイルを登る。
しばらく山の中を進んで再び下りてくる。
そしてA6忍野エイド(113km地点)に到着。
26時間52分
エイドに入る際、装備品のチェックがあった。
チェックは問題なし。
ブルーシートに座りこんで、おむすびを水で流し込む。
あとはエイドにあるバナナを一切れ。
ザックの中を整理。
ヘッドライトとジャケットはすぐに出せるようにしておいた。
「よし、まだまだ大丈夫」
夕暮れの富士山の写真を撮ってエイドアウト。
エイド滞在時間は13分ほど。
しばらくは川沿いのほとりを進む。
ゆっくりと走るが、ほとんど歩きと変わらない。
ならばとパワーウォークに切り替えて、ガシガシ歩くことに。
これならば最小のエネルギーで効率良く進める。
まだエイドを出たばかりだというのにコース脇で休んでいる人もいる。
「キツイのはみんな一緒」
このまま山の中に入るかどうか迷っているらしい。
そうこうしているうちに大平山登山口に到着。
山の中に入り暗くなったのでヘッドライトを点灯。
「ここからは淡々と」
そう思うも身体が素直に反応しない。
あきらかに一歩一歩のペースがガクンと落ちた。
登りでも追い抜くより追い抜かれるようになった。
「大平山まで結構、遠いな・・・」
身体に力が入らない。
木段を上がるにも、ところどころでひと息つくほど。
すでに日も暮れてナイトトレイル。
ネガティブな思考も出始めてくる。
あらかじめ分かっていたことが、その通りになる。
それが可笑しかった。
たぶん笑いながら進んでいたと思う。
他の選手に話しかけたりして気持ちをキープ。
ロープを使いながら石割山に到着。
ここのボランティアスタッフの掛け声が嬉しかった。
「諦めずに頑張りましょう」
それを聞いて、
「そんなに時間的に厳しいのか?」
そう思いつつも山頂のベンチに腰かけて、山中湖で食べる予定のおにぎりを取り出した。
風が冷たい。
けれども目の前には富士山。
食べながらその雄姿を眺めていた。
半分も口にできずに先へと進むことに。
ここからは下り。
ときおり、速いペースで選手が追い抜いていく。
おそらく時間を気にしての走りなのだろう。
そう思いつつも自分は歩いて下りる。
石割の湯からはロード。
ここまでくると山中湖エイドもすぐ。
走ったり歩いたりしてエイドに到着。
A7山中湖きらら(128km地点)
31時間8分
「こんなに時間がかかったのか?!」
自分でも驚いた。
食べかけのおにぎりを口にしたが気持ち悪くなる。
結局、全て戻してしまった。
とりあえず水を飲む。
「あ~、なんか空っぽって感じ」
このときにリタイアを決めた。
この先、無補給で進むのは無理と判断。
不思議なくらい冷静だった。
暖をとっていると再び佐野さんと会う。
少し話しをして送り出した。
自分はスタッフテントに出向いてリタイアを申告。
ゼッケンに「×」印をつけられる。
「あ~、UTMFが終わってしまった」
河口湖行きのバスの時刻を確認して仮眠。
トラッキング、アップデートのタイムはそこで止まった。
その先にタイムが表示されることはなかった。
UTMF 2018 記録:DNF
(おわり)
応援ホントにありがとうございました
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