□水上交通路開発(河村瑞賢(かわむらずいけん)) ◇B
[ゴロ]夜通し/川向こうを/遠回り事件
(淀川改修)(河村瑞賢)(東回り航路西回り航路)
[句意]夜通し川の向こうを遠回りしてしまった事件、という句。
[ポイント]
1.河村瑞賢(1618~1699)は東回り航路・西回り航路を開き、淀川を改修して新安治川をつくった。
[解説]
1.瑞賢は、三重県の貧農出身の豪商。江戸明暦の大火のとき、木材の買い占めで巨富を得る。実際の工事を重ねる毎にノウハウを蓄積し卓越した土木家となる。やがて幕命・諸藩の命を受け数々の大土木工事を完成し、近世海運隆盛の基盤をつくり、その功績は後世に称えられる。
2.その2大工事が①西回り航路、東回り航路の開発と②淀川の下流安治川(大阪府)の開削工事。後者は、淀川の水を新安治川でストレートに海に流し、蛇行が原因の淀川水害を防いだもの。
〈2013早大・文化構想:下線f(江戸時代になると太平洋・日本海にも広く廻船による海運が発達する)に関連する説明として、正しいものを1つ選べ。
ア 蝦夷地・東北の物資を、松前・日本海沿岸・下関を経由して上方に運ぶ松前船が盛んに往来した。イ 江戸時代初期に堺商人によって樽廻船が創始され、上方と江戸の間を回漕した。ウ 樽廻船は十組問屋と提携しに酒荷を上方から江戸へ輸送して菱垣廻船を圧倒した。エ 江戸の商人河村瑞賢は、諸藩による海運整備の動きの高まるなか、東廻り・西廻り両航路を改良・整備した。オ 南海道を通じて上方から江戸にもたらされる物資は「下り物」とも呼ばれた。(答:エ)〉
テーマ:東海林直人のゴロテマ日本史
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