アレグリアとは仕事はできない
- アレグリアとは仕事はできない/津村 記久子
- ¥1,470
- Amazon.co.jp
アレグリアとは、コピーとスキャナーとプリンターができる複合機。A1サイズまでプリントできる大型のもの。
こいつが、忙しいときに壊れたり、なかなかプリントを出さなかったり、ロール紙がまだ残っているのに、髪がありません、と言ったりして、もう仕事にならない。
サービスマンもこの機械を買い換えてもらった営業マンも登場して、みんなでそれぞれの状況で困っている。
コピーってこんなに罪作りな存在だったんだなぁと、思わされます。
アレグリアは、当然、ひとことも喋らないのだが、なんかいろいろスネたり、意地悪なことをいっている気になります。
人間、手の延長である道具を次から次へと発明して、便利でラクな生活を手に入れていると思うのですが、その道具である機械が調子が悪いと、「悪意のある感情を持ったヒト」として感じていくのが、面白いです。
自分の職場のプリンターでも、ワザと自分のプリントのときだけ、余計なこと考えてなかなか出してくれてないのでは、と思う時はありますよね。
強欲資本主義 ウォール街の自爆
- 強欲資本主義 ウォール街の自爆 (文春新書)/神谷 秀樹
- ¥746
- Amazon.co.jp
すっかり世の中、不景気になってしまったが、アメリカのウォール街で何が起きてこのような事態になったのか。
タイトルの自爆が意味しているのは、ウォール街だけではなく資本主義の自爆なのかもと思いました。
本来、投資銀行家は、これから成長する産業に資金を貸して大きく育てることが目的だったのに、いまやお金が儲かれば周りはどうなってもいいという、ひどい時代になった。
証券会社や銀行が、何千億と大損を出すケースでも、それを担当した人間は数億円の給料やボーナスをせしめて、退職しているらしい。ひどい話です。
中身は危ない高リスクの商品(ローン)を他のいろいろのものと混ぜて、プロでも良くわからない状態にして世界中にばら撒いたのが、サブプライムローンだそうです。崩壊するべくして、崩壊してしまったのでしょうか。
このまま、世界は信用の輪が切れていくと警告されています。
まず、「銀行と預金者」の信用は、もう切れているでしょう。それが、「銀行と企業」「企業と消費者」「政府と納税者」「教師と生徒」のような信頼関係が大事なものにもどんどん広がっている。。。。
そうなっていくと、どんな社会がやってきちゃうのか心配のなります。
という状況におちいっているのだから、ここで一旦心を落ち着かせて、どこに間違いがあったのか冷静に判断しましょう。「ゼロ成長」でもやっていける、日本人の心を取り戻そうと、まとめられています。
お金がすべてではない、ということですね。
「ル・コルビュジェ」を見る 20世紀最高の建築家、創造の奇跡
- ル・コルビュジエを見る―20世紀最高の建築家、創造の軌跡 (中公新書)/越後島 研一
- ¥798
- Amazon.co.jp
昨年、ル・コルビュジェの展覧会があり、そこでいろいろ作品を見て解説も読みましたが、何かぼんやりとしかわかっていなかったけど、この本はすっきり整理されていて、わかりやすかった。
有名なサヴォア邸もマルセーユのユニテも、根底には大地に根を張った樹木をモチーフにしている、とは新鮮でした。
彼が、日本の建築家に及ぼした影響は大きく、板倉準三、前川國男、吉岡隆正が正当に受け継ぎ、丹下健三が日本建築との癒合をはかり成功した。その後の、磯崎新、安藤忠雄、伊藤豊雄は、否定と肯定が織り交ざって新しい境地を模索している。あー、そうなんだ。そういうふうに見ていくんだな、と建築を見る視点をいただきました。
実現しなかったソビエトパレスを、丹下建三が世予後屋内総合競技場でみごとに具現化しているなんて、感動でした。
床と最小限の柱と階段だけで構成された、「ドミノ」といううニットを考え、その後の活動にも何かしら「ドミノ」らしいところが出てくる。吉岡隆正が日本で自宅を「ドミノ」コンセプトで作り上げていたのには驚きました。湿度が高く、夏と冬との温度差が大きい日本では、あまり居住性は良くなかったようですが、自分で試して自分のものにする建築家の真っ当な意気込みを感じます。
マルセーユのユニテも、展覧会で模型を見たときは「住みづらいのでは」と思っていましたが、実際の居住者には評判がいいということで、わからないものですね。
ベニュス邸もサヴォア邸も、完成後は雨漏りなどで大変だった。建築としては美しくコンセプトもすばらしいのだが、当時の建築技術がそこをフォローしきれていなかった点も、考えさせられます。建築技術と新建築が、お互いを引っ張り合いながら、現代につながりさらに未来に進んでいくのですね。
「しゃべれども しゃべれども」
- しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)/佐藤 多佳子
- ¥620
- Amazon.co.jp
この今昔亭三つ葉は、立川談春なのではないかと思って、読みました。
師匠の小三文は、まさに柳家小さんでは。
綾瀬君にも共感もてましたし、十河さんはきつい感じですが、こういう女性にもあこがれますね。
最近少し、落語を聞き出しているので、「茶の湯」で椋であわ立てるところとか、志の輔さんで聞いたことがあり思い出していました。
落語では、前座と真打ではやはり話し方というか雰囲気作りというか、一段も二段も違う感じがしますが、真打になるまでは、三つ葉さんのように苦労や葛藤がごまんとある志、それを潜り抜けてきているから真打の方たちは、何というか厚みがあるのですね。
たぶんというか、どう考えても、湯河原さんはタイガースだった川藤さんなんでしょう。
自分のちいさな「箱」から脱出する方法
- 自分の小さな「箱」から脱出する方法/アービンジャー インスティチュート
- ¥1,680
- Amazon.co.jp
自分はがんばっているのに、まわりの人は協力してくれない、何もしてくれない、しかも文句まで言う。
「なんて自分は不幸なんだ」「なぜ、いいメンバーに恵まれないんだぁ」と思う前に、ちょっと考えましょう。
それって、原因はあなたかも?という内容の本です。
これはなかなか、インパクトあります。
自分の思い込みが自分の顔や行動に出てしまって、相手がそれを感じてしまい、どんどんネガティブなサイクルにはまっていく。
それは、思い込みの箱に入ってしまっているから。
箱の中にいると、言うことがすべて偽善ぽく聞こえてしまうので、関係改善しようと下手に出ても、お見通しでなかなかうまくいきません。
その箱から出ることができるのは、自分だけ。他人が引きづり出すことはできない。
箱にいると気づいた後は、その箱から出なければならないのだが、さてさてどうすればいいのでしょうか。
悩みますね。。。。。。
解決策は、本にありますが、それを箱にいると気づいた後に、すぐ実行できるか不安です。