Ⅷ ルミナルタイプ乳がん | the east sky

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いつの日か、すべての進行乳がん(切除不能乳がん・転移乳がん・再発乳がん)が根治する日を願っています。

ER+(エストロゲンレセプター陽性)乳がん

Luminal type(ルミナルタイプ)乳がん

について


ルミナルタイプ乳がんはルミナルAとルミナルBがあります。


ただし、これは遺伝子(正確にはRNA)の高発現の組み合わせのタイプにより分けられています。


なので、免疫染色でのER、PgR、HER2タンパクの発現パターンやKi67の値等で分類される、いわゆるルミナルAライク、ルミナルBライクとは全く別ものです。


名前は似ていますが、似て否なるもの、全く関係がありません。


なので、そもそもルミナルAライク乳がんをルミナルA乳がんと言ってはいけないですし、ルミナルBライクも同様です。


臨床現場や乳腺専門医でも間違って使っている先生が非常に多いので、注意が必要です。


免疫染色結果等で真のルミナルAタイプ乳がんや真のルミナルBタイプ乳がんは分かりません。



また特に注意が必要なのは、転移乳がんや再発乳がんの治療を考える際に、「貴女の乳がんはルミナルAタイプだから…」とか、「ルミナルBタイプだから…」と言われたら、完全に間違っています。


提案された治療は誤った提案をされている可能性があります。


ルミナルAライク乳がんやルミナルBライク乳がんは、早期乳がんの補助療法(術前や術後治療)を決める際に用いられた概念だからです。


なので、進行乳がん(切除不能乳がん、転移乳がん、再発乳がん)の治療を行う上で、ルミナルAライク乳がんやルミナルBライク乳がんと言う概念を元に治療を提案することはありません。