Ⅶ ランダム化比較試験(無作為化比較試験)盲信の穴① | the east sky

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いつの日か、すべての進行乳がん(切除不能乳がん・転移乳がん・再発乳がん)が根治する日を願っています。

ランダム化比較試験は、研究の対象者を2つ以上のグループに、偏りがない様に均等にランダムに分け(ランダム化)、治療法などの効果を比較検証する方法・試験です。

ランダム化により検証したい方法以外の要因がバランスよく分かれるため、公平に比較することが出来る、とされています。

通常は統計学の専門家がデータを管理し、そこから導き出される結果は、真理、真実であるかの様に考えられています。

しかし、そこには様々な問題点があります。

統計学的に生じる問題(結果が真実か、バイアスか、偶然か、或いは様々な検討項目、ある特徴のある母集団のみの結果等)は常に考えなければなりませんが、乳がんに限定的な問題点を無視した試験が数多く行われています。

なので、臨床試験の結果をそのまま鵜呑みにせず、しっかりと生物学的背景を理解した上で、結果を解釈して、治療に活かす必要があります。

これは医師として当然ですが、患者さんもランダム化比較試験(無作為化比較試験)の結果を神託の如く盲信せずに解釈すべきと思います。

そしてその臨床試験の結果と、自らの望み、願い、目指すところを比較して、どの様に自らの治療に活かす事が出来るのか、利用していくかを考える、そう言う姿勢が大切かと思います。