はじめまして
いつかすべての進行乳がん(切除不能乳がん、転移乳がん、再発乳がん)を根治させたいと思い立ち、これまで研究と臨床に励んできました。
今現在進行乳がんは、標準治療ではほとんどが治らない、治せないと言われています。
これまでに治らないとされてきたさまざまながんが治せる様になってきています。
それなら、進行乳がん治療は自分が一歩でも二歩でも歩を進めて、いつか治せる病気にしていければと願ってきました。
これまでの30年間を振り返ると、自分が進んで来た道は決して間違っていなかった、と自信を持って言えます。
少なくとも自ら治療に携わらせていただいた経験からは、少なくとも無治療の転移乳がん患者さんの半数以上は、担がん状態(明らかにがんが身体にあると確認出来る状態)から解放され、その状態を長期維持(平均4年以上)されています。
まだまだすべての進行乳がんを根治させるためには、長い長い道のりです。今日より明日、さらに医療技術、知識を高めていかなければなりません。
それではなぜブログを書き始めたのか、そんな暇は無いのでは?
確かにそうです。
私の一生は限られています。
いつか人生は終わります。
ある日突然、人生が終わるかもしれません。
ふとそう思った時、私の今行っている治療を私以外に行っている医師はおそらくいないことに気付きました。
もし今私がいなくなったら、その瞬間に私がこれまでに確立してきた医療がこの地球上から無くなってしまいます(かなり大袈裟な言い方ですが)。
少なくとも私が今現在、治療に携わらせていただいている患者さん方が、ある日突然取り残されてしまうかもしれません。
もちろん、論文を書いたり、学会で発表したり、後進の先生を育てるのも一つの方法です。
しかし、それぞれに一長一短があります。
進行乳がんで苦しんでおられる患者さんが、1日も早く解放されるために、1人でも多く解放されるために、私が培ってきた知識、技術、経験が少しでも早く世に広められる様に、進行乳がんの患者さん方の治療選択肢が一つでも多く増える様に、今日からブログを書き始めます。