なぜか事実と異なる説明の『東村山市民新聞』2
「朝木直子議員による市議会傍聴人撮影」の件について、『東村山市民新聞』における記述の検証の続きである。
「変えよう!議会を 親創価に」
http://www.geocities.jp/higashimurayamasiminsinbun/page237
1階に到着したエレベータからは、まず朝木直子議員と他の搭乗者が外に出て、その後から千葉英司氏や筆者が降りたという順番である。それから千葉氏と筆者は左方向、すなわち正面玄関から庁舎の外にでたわけである。
さて、上記記事の中で、〈5階の議会フロアから降りてきた朝木議員と矢野議員は、午後の一般質問で取り上げる予定の市役所玄関付近の危険な「屋根のない車椅子用スロープ」の現況を確認し、遠近何枚か写真を撮っていた〉としている。
しかし、エレベータで降りてきたのは朝木議員だけであり、矢野穂積議員の姿は確認していない。東村山市庁舎のエレベータは、2基とも定員8名程度の狭いものであるから、搭乗者を確認することは容易である。まして、何度もお目にかかっている矢野議員の姿があれば、筆者は見誤るはずはない。しかし、エレベータ内に筆者の前方左に朝木議員の姿はあったが、矢野議員の姿は確認できなかった。
そして、庁舎の外に出た千葉氏と筆者は、進行方向やや左、すなわち自転車置き場横にある駐車場へと歩いていく朝木議員の姿を確認した。そして次に、朝木議員はデジタルカメラらしきものを千葉氏と筆者のいるあたりに向け、撮影するかのような行為を行った。この朝木議員の行為を、千葉氏、および筆者は確認している。この際、シャッター音やストロボ発光等は確認されていない。
ここでひとつの疑問が生じる。
たしかに、まずエレベータから朝木氏が降り、後から千葉氏と筆者が降りたわけだが、その差は5秒からせいぜい20秒程度である。さらに、エレベータから市庁舎正面玄関までは、徒歩で15秒とかからない。
つまり、先にエレベータを降りた朝木議員と、後から降りた千葉氏と筆者の差は、どんなに多く見積もっても30秒程度、1分を超えない時間である。
そして、『東村山市民新聞』では、朝木議員は市庁舎正面玄関から設置されている車椅子用スロープについて、〈遠近何枚か写真を撮っていた〉とある。
さて、朝木直子議員が手にしていたデジタルカメラらしきものは、遠目で見たため詳細なスペックは不明であるが、形状はコンパクトタイプで、レンズはおそらく口径から開放値F2.8から3.5程度、明るくともF2あたりのものと推測される。焦点距離は16.2ミリから20ミリ程度の広角と考えられる。
だとすれば、朝木議員は市庁舎を出てから進行方向で右、すなわち図書館方向に移動して撮影していたことになる。そうでなければ、午後の質問の論点である「車椅子用スロープに雨避けの屋根がない」という状況を画像に収めることが困難だからである。駐車場方向からでは、市庁舎玄関にある屋根の支柱が邪魔になるからである。
朝木議員は〈遠近何枚か写真を撮っていた〉とされているから、スロープからかなり離れていたことになる。ズームを使って遠近を調整したとしても、スロープの端から少なくとも2メートル以上は離れていなければ不可能であろう。
また、〈遠近何枚か写真を撮っていた〉とされているが、コンパクトサイズのデジタルカメラでいくつかのヴァージョンを撮影するには相応の時間が必要である。
筆者も限られた時間に複数のショットを撮影しなくてはならない必要を迫られるときがあるが、そうした際にはデジカメや一眼レフは使わない。銀塩のコンパクトタイプをマニュアル設定で、ピントを2メートル程度、絞りをF8以上にして被写界深度を深くとり、ノンフォーカスで撮影することにしている。
しかし、朝木議員が持っていたのは、一般的なコンパクトカメラであり、形状からしてもデジタルカメラであると判断できる。銀塩カメラはパトローネの厚さがあるため、浅木議員が持っていたようなサイズでは不可能だからである。
デジタルカメラは、いかに最新の機種では書き込み時間が短くなったとはいえ、アングル決定やピント合わせから書き込みまで1コマあたり数秒は必要である。まして、市議会の質問に必要であれば、いい加減な画像を収録するとは考えにくい。
そして、『東村山市民新聞』では、次のように続けている。
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そこで、朝木議員は一計を案じ、しばらくカメラで「車椅子用スロープ」を撮影するポーズをわざと続けて、駐車場に移動した。シャッター自体をきってないし、もちろん、フラッシュなど使うわけがない。つまり、チバ元副署長らは、すっかりからかわれたのだ!
(『東村山市民新聞』〈アッハッハ!やはり、みごとにひっかかった「創価系」! その上、信者議長とチバ元副署長の関係が判明〉より引用)
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つまり、朝木議員は「車椅子用スロープを複数ショット撮影した後に、逆方向である駐車場側に移動して、千葉氏と筆者に向けてカメラで撮影するかのような動作をした」ということになる。
はたして、仮に朝木議員がエレベータから全力疾走して行動したとしても、それだけの動作をわずか30秒から1分程度で行えるのだろうか。
(つづく)