お宝映画・番組私的見聞録 -250ページ目

いちどは行きたい女風呂

沖雅也はこんな映画にも出ていたのかという感じなのが「いちどは行きたい女風呂」(70年)である。しかも主役は浜田光夫である。その浜田と沖、そして前野霜一郎の受験生トリオを中心としたコメディ映画で、沖は風呂屋の息子という設定で、タイトルどおり女風呂も出てくる。前野については以前書いたと思うが、当時ロッキード事件の渦中にいた児玉誉士夫の屋敷に軽飛行機で突入し、死んだ役者である。そういう顔には見えないのだが。さて浜田といえば、吉永小百合とのコンビで一世を風靡したスターだったのだが、当時はすでに日活をやめ、石原プロにいた時期である。翌年には三船プロに移るのだが、マネージャーへの不満があったらしい。この映画への出演も本人はあまり乗り気ではなかったのかも知れない。 あわや失明というケガから復帰はできたが、サングラスが必需品となってしまったことも純愛青春映画路線には戻れなかった一因であろう。まあ年齢的なものもあったろうが(当時27歳)。出演は他に夏純子、岡崎二朗、深江章喜などで、増田ひろ子や星野みどりといった「ハレンチ学園」の女生徒役だった面々も出ている。

高校生無頼控 感じるゥ~ムラマサ

高校生無頼控シリーズは3本あるが、2本目以降主役のムラマサは前述したとおり、沖雅也から大門正明に代わっている。美少年が突然無骨な野郎になったという感じだが、原作のイメージには大門の方が合っているだろう。その大門が全裸でふんどしを洗っているシーンから始まるのが「突きのムラマサ」で、3作目が「感じるゥ~ムラマサ」(73年)である。それにしても恥ずかしいタイトルだ。「感じる」ではなく「感じるゥ~」である。3流ポルノ映画かなと思ってしまう(ある意味そうなのだが)。今回のムラマサの相手となるのは映画に出ていたことが意外にも感じる「アイアンキング」の後半のヒロイン右京千晶、「飛び出せ青春」の女生徒・松原麻里や、「プレイガール」の桑原幸子、そして何者かよくわからん恵美と書いてフィミーと読む女優?である。その恵美には三兄弟(郷瑛治、岡崎二朗、キレンジャー畠山麦)がいて、彼らとムラマサがやりあうのが今回の主軸である。郷や岡崎などがてくると日活のイメージだが、これは東宝の作品である。この時、日活はもうロマンポルノ時代に突入していたし。しかし郷や岡崎がガクラン姿で登場するのは、凄く無理があると誰もが思ったに違いない。

高校生無頼控

また沖雅也の話題に戻るが、彼唯一の主演作映画が「高校生無頼控」(72年)である。原作は小池一夫・芳谷圭児による劇画だが、当時の自分には「大人のマンガ」だったので、まともに読んだことはない。内容は沖演ずる主人公のムラマサこと村木正人が、憎き兄(岸田森)を探して旅する過程で知り合った女たちとやりまくるという話である。それはもう夏純子も皮切りに、最近亡くなった集三枝子、詳しく知らない沢知美、川村真樹、長谷川照子、そして「プレイガール」の八並映子と高校生の分際でやりまくるのである。当時の沖はアイドルからの脱却を目指していたらしく、この仕事を引き受けたようだが、当時の沖ファンもこの作品には絶句したらしい。ちなみに翌年の続編からはムラマサ役は大門正明に交代していた。他には宍戸錠、進千賀子、中川加奈などが出演している。そういえば、この映画では兄弟役の岸田森は82年(43才)、沖は83年(31才)に早逝している。つくづく惜しい役者を亡くしたものである。

純愛山河 愛と誠

映画のほうを取り上げたので、テレビ版のほうも取り上げようと思う。先日CSで始まった「純愛山河 愛と誠」(74年)である。当時見た記憶があるようなないような、まあ初見といってもよい。愛役は当時15歳の池上季実子。デビュー作かと思っていたが、それはNHKの少年ドラマシリーズであった。対する誠は「特捜最前線」の叶刑事こと夏夕介、ちなみに当時24歳。年の差のある同級生だ。まだ2話しか見てないのだが、大映ドラマではないが池上の棒読みっぽいセリフ回しとか、その父が高橋昌也だったりと大映ドラマのような感じある。岩清水には「新・七人の刑事」の中島久之、天地大介には「はみだし刑事情熱系」の平泉征(成)と後に刑事になるメンバーが多い。あと高原由紀には映画の早乙女愛にならってか、そのまんま芸名にした高原由紀…聞いたこともない。これ1本で消えてしまったのだろうか。ちなみにその父親役は梶原一騎の実弟・真樹日佐夫である。そういえば第1話で愛の少女時代を今は亡き戸川京子が演じていた。自殺と聞いたとき、姉の戸川純の間違いではないかと思った人も多いのではないだろうか。とにかく合掌。

愛と誠

もう1つ仲雅美が重要な役で出ている映画があった。それが「愛と誠」(74年)である。説明不要と思うが、梶原一騎原作の人気漫画の映画化である。太賀誠役には西城秀樹、早乙女愛役にはヒロインの名を芸名にしてしまった早乙女愛、そして岩清水弘に仲雅美である。見たことはないのだが、早乙女愛がデビューしたのは覚えている。しかし誠をヒデキがやっていたという印象があまりない。他に城山剛介に高岡健二、火野奨平に火野正平ではなく織田あきらと当時の人気どころが結構出ていた。原作のほうはあまり詳しくないのだが、この映画には高原由紀や砂土谷峻とか座生権太などは出てこない。と思ったら映画は実は3本あり(正直知らなかった)、2作目は「続・愛と誠」(75年)、3作目は「愛と誠・完結編」(76年)とシンプルでとてもわかりやすいタイトルである。愛役は早乙女愛が3作とも演じたが、誠は毎回替わった。「続」では南条弘二が誠を演じ、影の大番長・高原由紀にはなんと多岐川裕美、座生権太に平田孝之、熱血教師・天地大介にウルトラセブン森次晃嗣という布陣で、岩清水は登場しない。「完結編」では誠には加納竜、岩清水に内田喜郎、そして砂土谷峻には柴俊夫とやはり当時の人気どころが起用されている。この「完結編」は三協映画(梶原の映画会社)も制作に携わったらしく、そのせいか知らないがベテラン陣も大滝秀治、根上淳、白木万理、東八郎、佐藤蛾次郎など前2作より豪華な感じのする役者が登場する。3本とも見てないので、どの誠がいいとかわからないが、あらすじを見たかぎりでは続けてみれば原作のほぼ重要な所は抑えているようだ。そういえば原作のラストを見たことがないのに今気がついた。意外と知らない人もいるんじゃないかと思う今日この頃である。


同棲時代-今日子と次郎-

引き続き仲雅美の話題から入る。仲は73年に由美かおるとのコンビで2本の映画に主演している。一本は「しなの川」で、もう一本が「同棲時代-今日子と次郎-」である。映画そのものを覚えてなくても、由美かおるの全裸バックショットのポスターを覚えている人は多いのではないだろうか。原作は上村一夫の人気劇画だが、この頃から結構人気コミックの映画化やテレビ化が多かったことに、こういったものを書いていると気付く。主題歌は映画にも登場する大信田礼子が例の調子(ハスキーな鼻づまり声とでもいうのだろうか)で唄っている。他に入川保則やひし美ゆり子が出演している。

「同棲時代」の映画はもう一本あり、そちらは高沢順子と本郷直樹のコンビによる「新・同棲時代-愛のくらし-」である。同じ73年にほぼ同じスタッフで制作されている。当時小学生の自分が見ているわけはないのだが、浪人時代に3本立て500円という成人映画のラインナップで見たような気がする。「神田川」や「赤ちょうちん」あたりとイメージが混同しているので、記憶がはっきりしないが高沢順子をスクリーンで見た気がするので、おそらく「新・同棲時代」のほうを見たんだろうと思うのだが。何故かこの頃(浪人時代)、未成年の身で見た成人映画はほとんど記憶に残ってなかったりする。まあ大学生になってビデオを購入してからは映画館自体に行くことがほとんどなくなってしまったけれども。

さぼてんとマシュマロ

昔、沖雅也と仲雅美は顔も似ているし名前も字面がそっくりだと誰もが思っていたと思うが、二人が共演していたことは知らなかった。しかも兄弟の役で。それが「さぼてんとマシュマロ」(71年)である。原作は人気の少女マンガで、ヒロインは吉沢京子、相手役の沖雅也は初の主演、沖の弟を仲が演じている。実際は仲のほうが2つ年長である。仲雅美は沖のコピーのような感じで出てきたと思っていたが、それは思い違いであった。沖は16歳で日活からデビューしているが、この時点ではまだそれほど知られていたわけではなく、テレビも以前取り上げた「クラスメートー高校生ブルースー」に続く2本目であった。一方の仲は歌手としてデビュー、この年木下恵介の「冬の雲」に出演し、その主題歌「ポリシュカ・ポーレ」を唄い大ヒットさせている。ちなみに私もレコードを持っていた。つまりこの時点では仲の方が人気があったであろうと思える。仲雅美という芸名は本名(中俣真人)から来ているし、名前まで似てしまったのは偶然なのだろうか。似ているといえば当時、沖正夫という役者がいた。「飛び出せ青春」や「おれは男だ」など人気青春ドラマに生徒役で出ていた割には話題になっていなかった。彼は森川正太と名を変えて初めて認知された気がする。

さてヒロインの吉沢京子だが、「柔道一直線」のヒロインとして当時はすでに人気者であった。私も沖の次の相手役となる岡崎友紀には興味がなかったが、吉沢京子は好きであった。そういえば当時好きだったマンガ「ど根性ガエル」のヒロインの名も吉沢京子だった。ジャンプコミックスの巻末に吉沢京子がコメントを寄せていたこともあった。なんかややこしいな。

スパイキャッチャーJ3

今回はこのブログ初のリクエストというか依頼があったので「スパイキャッチャーJ3」(66年)を取り上げる。主役のJ3こと壇俊介には川津祐介が扮する。前年に始まった「ザ・ガードマン」において、彼の欠席が多くなった原因の1つはこのドラマであろう。ちなみに役名の壇俊介は「キイハンター」での宮内洋(デビュー作)の役名にも使われている。彼の所属する組織が、The Undercover Line of International Police、略してTULIP(チューリップ)という。TULIPにしたくて無理矢理考え出した名前という感じがする。日本支部長であるJ1には丹波哲郎、J2は江原真二郎が演じている。J3の乗るコルベット・スティングレイが空を飛んだりするので特撮ドラマの範疇にいれたがる人もいるようだ。少し前にCSで3話分(2~4話)が放映されたのだが、それが現存しているフィルムのすべてだそうである。全くないよりはましだが、やはり勿体無いと思ってしまう。叶修二の唄う主題歌はいかにもこの時代の歌という感じで、「七つの顔の男」で高城丈二が唄っている主題歌に雰囲気が似ている(といってわかる人は凄い)。素人が人前で唄うにはかなりの度胸を必要とするのではないかと思う。ちなみに原作は推理作家である都築道夫で、堀江卓によるマンガ版も存在する。

吸血鬼ゴケミドロ

前項で話題に出た「吸血鬼ゴケミドロ」(68年)を取り上げてみる。東映の佐藤肇が松竹で監督した作品、つまり松竹の映画である。岩山に旅客機が不時着し、乗員乗客10名が生き残る。そんな彼らをスライム状の吸血宇宙生物が襲い、次々と犠牲者が出る、といった感じのお話である。「マタンゴ」などもそうだが、こういった登場人物が限定された怪奇生物ものは、見ていて飽きないし面白いと個人的には思う。全員が自分だけ助かろうというエゴに走ってしまうと話が成立しづらいので、まともな人物が必要となる。ここでは副操縦士の吉田輝雄とスチュワーデスの佐藤友美の美男美女コンビがそれにあたり、もちろん主役である。反対に乗客たちはクセ物ばかりで、高橋昌也、金子信雄、北村英三、山本紀彦、加藤和夫、楠侑子、キャシー・ホーラン、そして高英男という面子である。高は実は殺人犯で最初にゴケミドロに取り付かれる役である。彼の額が割れ、ゴケミドロが出てくるシーンは結構有名ではないだろうか。高の本業がシャンソン歌手だというのも割合知られているが、60年代は多くの映画に出演している。それも今回のような怪しげな役ばかりである。まあ確かに悪人顔ではあるけれども、好んでやっていたのだろうか。さて乗客たちは次々と犠牲になっていくのだが、役柄ではなく役者でみた場合、金子信雄が早い段階でやられ、北村英三がほぼ最後まで頑張ったのは意外であった。結局主役の二人だけが生き残るが、ラストで二人が見たものは…。救いようのない作品だが、最初に書いたとおり見ていて飽きることはない。CSで放送してくれないかなあ(実は映像を持っていない)。

女体渦巻島

タイトルを聞いただけで、新東宝の映画だとわかってしまいそうな「女体渦巻島」(60年)を取り上げてみる。前項にでた新東宝ハンサムタワーの一人、吉田輝雄が主演である。吉田は70年代早々に引退しているので(95年に映画に復活出演している)なじみのない人も多いかもしれない。私自身「吸血鬼ゴケミドロ」や以前取り上げたアクションテレビドラマである「ゴールドアイ」ぐらいでしか見たことがなかった。しかし調べてみると60年代はかなりの本数の映画に出ていることがわかった。ハンサムタワーの中では一番正統派の二枚目であろう。もう一人の主役が新東宝の看板女優三原葉子である。その脱ぎっぷりの良さだけで人気があったという感じの人だ。失礼な言い方だが、現代ならあまり受け入れられるタイプではないと思う。実際この作品では共演の万里昌代のほうが美人だと思うし(三原葉子ファンの人すいません)。一番の悪役を演じるのがヒゲをつけた(生やしたのかもしれんが)天知茂である。まだ三十前だったはずだが、流石に貫禄がある。しかし新東宝時代の天知は本当に色んな役をこなしているなあと感じる。さて、この映画の内容だが暗い中での撮影が多く、誰が何やっているのかわからんシーンが多いという印象である。対馬を舞台に女優が沢山出てくる新東宝らしい映画といったところだ。