お宝映画・番組私的見聞録 -139ページ目

東京コンバット その3

引き続き水原一郎の話題なのだが、前項で触れた「0の眼」の放送中に「特別機動捜査隊」のゲストとして一度(第120話)出演しているのが確認できたが、それ以降つまり64年4月以降の出演歴は映画・テレビとも確認できなかったので、この辺で引退したのかもしれないと思っていたら、意外なところでその名を発見した。
ここでも二度、取り上げたことのある刑事ドラマ「東京コンバット」(68~69年)のWikipediaがいつの間にか、かなり詳しくなっており、第30話のゲストにその名を見つけたのである。
改めて説明すると、その68年に警視庁内に創設された特殊犯罪捜査班「コンバットチーム」をモデルに制作されたドラマで、三橋達也(三村警部)をリーダーに、佐藤允(江藤警部補)、山口崇(宅警部補)、前田吟(桜井警部補)、山下洵一郎(木津川警部補)がメンバーである。
以前は、これ以外のメンバーは役柄不明と書いたが、藤田進(刑事部長)、船戸順(鑑識課員)、久我美子(三村の妻)ということがわかり、あと菱見百合子(里見ユリ)が22話より登場とある。21話までは木村真知子だったということだが、これは婦警とか刑事部屋の事務員とかそんな感じだろうか。
スタッフに眼を向けると監督は第1話のみクレージーキャッツ映画で知られる古澤憲吾が担当、脚本は「太陽にほえろ」で多くの話数を担当する小川英、長野洋の名が目立つ。
ゲストだが東宝の作品らしく、宇佐美淳也、佐原健二、桜井浩子、黒部進、阿知波信介、土屋嘉男、岸田森、平田昭彦といったウルトラシリーズ等特撮でお馴染みの顔や、他には青木義朗、郷鍈治、范文雀、名和宏、今井健二、鮎川いずみ、最終回には大滝秀治の名も見える。
で、話を戻すとその第30話「暗闇からの脱出」のゲストの中に水原一郎の名が。しかも最後の主演映画だった「復讐は俺らの歌」で共演した南廣もその回のゲストである(他に小坂一也、渡辺篤など)。これが正しければ、水原は少なくとも69年までは役者をやっていたことになる。まあ、同姓同名とか、暫く休んでいてこの時だけ復帰したとか、ということもありうるが、細々と続けていたことにしよう。
チョイ役とか中々記録に残らない役の役者を把握するのは、当時の台本でもない限り困難なのであると感じた。

静かなるならず者/復讐は俺らの歌

60年に第二東映(ニュー東映)が出来た際、制作本数も倍になるわけで、当然スタッフも役者も新たな人材が必要となり、新スターとして抜擢されたのが波多伸二や小野透、そして水原一郎などである。
水原一郎については、数年前ここで取り上げたことがあるが、特に新しい情報があるわけではない。デビューの経緯はわからないが波多伸二のように、どこかの養成所から引っ張ってきたのかもしれない。61年後期にデビューし三本の主演映画が作られるが、デビューから数ヵ月後わずか二年足らずでニュー東映は解散し、水原の主演映画はなくなった。10本近い主演作が作られた小野透でさえ、主演作がなくなるのだから水原はいわずもがなであった。
その「金も命もいらないぜ」「静かなるならず者」「復讐は俺らの歌」ですべて共演したのが三田佳子である。ご存知のとおり今だに活躍し続けている。三田は「静かならざる者」では、曽根晴美と兄妹という役柄だ。似てなさすぎる。悪役は南道郎、河野秋武、加えて大村文武。他の出演者では、この三年後に事故死してしまう沖竜次(高須賀忍)、五年後に自殺してしまう清村耕次の名がある。
「復讐は俺らの歌」では、水原の父役が中山昭二で、刑事役が南廣である。「ウルトラセブン」でいうキリヤマとクラタの共演だが、別に珍しいわけではない。ここでも悪役は大村文武で、つい二年前まで「月光仮面」だったのが嘘のようである。主人公つまり水原の恋人ポジションは三田だが、思いをよせる女給に扮するのが小宮光江である。小宮も本作の公開から三ヵ月後にガス自殺を遂げている。遺作となった「恋と太陽とギャング」(62年)に彼女の死後に公開されているが、そこでも高倉健の女房役で、ニュー東映が解散しても順調そうに見えただけに謎の死に思える。
さて水原一郎だが、映画では端役のポジションにまで回されてしまう。しかし63年、テレビドラマ「0の眼」で再び主演に抜擢されている。しかし、事実上それが最後の勇姿となってしまい、いつの間にかその姿を消してしまったのである

青い海原/希望の乙女

キネマ旬報の「日本映画俳優全集」によると大村文武は、美空ひばりに認められて「青い海原」(57年)の悪役でデビューしたとある。その経緯はわからんが、実際、美空ひばり映画には立て続けに出演しているのである。
この「青い海原」と「娘十八御意見無用」、「希望の乙女」(58年)などは、全て美空ひばり・高倉健コンビによる作品である。
「青い海原」はタイトルどおりというか、高倉健は船乗りで、ひばりは酒場兼ホテルの娘、その育ての親が宇佐美淳也、彼らと共に活躍するのが春日八郎である。春日が歌うシーンも多そうである。他に三條美紀、高木二朗、花沢徳衛、悪の親玉役として山口勇といったところが出演している。大村は山口の手下といったところだろう。
「希望の乙女」は「美空ひばり芸能生活10周年記念映画」と銘打たれた作品ということもあり、かなり豪華な出演者が並んでいる。実はこの作品、最近CSでも放送され、自分もDVDに焼いたはずなのだが、見ないままどこへ保管したのやらわからず、探す気力がないので内容に関しては未確認である。
ウェブ上で当時のポスターを発見したが、そこにはひばりと健さん、そしてひばりの実弟・小野透が描かれている。そのポスターに名の載っている出演者は他に山村聰、柳家金語楼、山東昭子、宇佐美淳也、星美智子、小宮光江、小野満とシックス・ブラザーズ、ダークダックス、そして大村文武などで、あと特別出演といった扱いで(ほとんどチョイ役だと思うが)江原真二郎、中原ひとみという後の夫婦コンビや、佐久間良子、丘さとみ、今井俊二(健二)といった東映スター候補たちの名も載っている。
しかし、そのポスターに出演しているらしい雪村いづみ、江利チエミ、灰田勝彦、田端義夫、ディック・ミネといったところの名が無いのが不思議である。
ところで、小野透は62年に引退し、やくざになり何度か逮捕され、その後かとう哲也として復帰するが、小野透という芸名はやはり本作にも出演している小野満に肖ったものであろう。シックス・ブラザーズはひばりのバックバンドであり、小野満とひばりは婚約までした間柄だったのである(結局、実現しなかったが)。
あと、出演者にアクターズバンドの名があるのだが、これはやはり最近ここで紹介した潮健児や杉義一のいた東映アクターズバンドのことであろうか。
いろいろと折を見て確認したいところである。

高度7000米 恐怖の四時間

前回に引き続き、大村文武の話題になるが、58~59年にかけて大村主演の「月光仮面」シリーズは、計六本が制作されている。ヒーローを演じた俳優は普通なら、もう暫くは二枚目正義路線でいくケースが多いものだが、大村の場合はシリーズ最終作「月光仮面 悪魔の最後」の翌月に公開された「高度7000米 恐怖の四時間」(59年)もう悪役を演じているのである。
大村は旅客機に乗り込んでいた殺人犯で、拳銃を持っていることがばれると、ハイジャッカーに転じるという役柄だ。
主演はその機長である高倉健。ニューフェースで言えば大村の一期先輩(第2期)で、明治大学の先輩でもある。その一期前の山本麟一も明治大学の出身なので、東映では3期連続で明大出身のニューフェースがいたことになる。
副操縦士役が高倉と同期ニューフェースである今井俊二、後の今井健二である。実は今井も明大の出身だったりする。デビューから暫くは二枚目路線なのだが、大村よりはずっと悪党顔だったと思う。
高倉の妹役にやはり同期ニューフェースの丘さとみで、今井とは恋仲という設定である。丘は東映京都で時代劇中心の活動だったので、現代劇に顔を出すのは少なかったはずである。
スチュワーデス役に(今はCAか)小宮光江と久保菜穂子、他にも(多分乗客)中原ひとみ(1期ニューフェース)やデビューまもない梅宮辰夫(5期ニューフェース)と東映期待の若手が顔を揃えていた。梅宮も「月光仮面 悪魔の最後」に出演しており、その直前にはヒーロー「遊星王子」を演じていた。テレビ版の村上不二夫とは比べられないくらい当時の梅宮は二枚目だった。
もちろん、若手ばかりではなく加藤嘉、風見章子、殿山泰司、岸井明、左卜全、トニー谷といったところも顔を見せている。
最近、ここで取り上げた「懐かしの東映東撮物語」の都健二も東映アクターズバンド仲間の豊野弥八郎と共に、学生AとBを演じている。

大村文武と大瀬康一

もう少し「懐かしの東映東撮物語」から、話を拾ってみたい。
都健二は乗客Aとか学生Bとか、キャラ名のない役が大半だったようだが、れっきとした東映の契約俳優なので、ニューフェースやスターといわれる役者ともつき合いはあったようである。
その中で、大村文武のクーラーのよく効いた外車に乗ったというエピソードなども書かれていたが、そこでは彼は二、三年の苦節ののち、軍隊ものの青年将校としてデビューしたとなっていた。これが何の作品を指しているか不明だが、大村の正式デビューは「青い海原」(57年)ということになっている。ネット上では、何故か生年不明ということになっているが、「日本映画俳優全集」には34年生まれで、56年明治大学卒業と同時に、東映第三期ニューフェースに合格したとなっており、同期には里見浩太郎がいる。
だとすれば、約一年くらいでデビューしており、役柄も青年将校ではなく悪役だったようである。翌58年には映画版「月光仮面」シリーズの主役の抜擢されており、まあ順調なほうだったのではないだろうか。まあ、月光仮面の後は悪役を演じることがほとんどであったが。
おそらくこの著書は記憶で書いているようなので、そう正確性があるわけではない。
もう一人の月光仮面といえば、テレビ版の大瀬康一。彼とのエピソードも書かれている。大瀬は元々は東映の大部屋俳優で、都とも親しいかったようだ。大瀬が月光仮面に抜擢される前、都と飲んでいた時に「嫁さんにするなら、高千穂ひづるのようなタイプがいい」といっていたそうである。その頃、高千穂は東映に在籍しており、時代劇のお姫様女優として活躍していた。57年にはデビュー当時所属していた松竹に戻っており、その当時大瀬とのつき合いはなかったと思われるが、64年に二人はいきさつはわからないが結婚することになる。
58年に大村より半年早くテレビ版「月光仮面」に抜擢された大瀬は、その後も「豹の眼」「隠密剣士」などテレビの方でスターになっていく。70年代前半に引退し、夫婦で高千穂の父・二出川延明(元プロ野球審判)の事業を継ぎ成功を収めているようである。
一方の大村は77年ごろまではテレビ出演歴が見られるが、そこで途切れてしまっている。もう引退しているのだろうが、その後どうしているのかは不明である。

地獄の渡り者

前項で波多伸二の話題を出したので、結果的に遺作となった「地獄の渡り者」(60年)について取り上げてみたい。
前項でも触れたとおり、本作は波多の死後約1ヵ月後に公開されている。
本作での波多の役はギターの流しだが、腕はたつというもの。デビュー作での潜入Gメンとか、東映での小林旭路線を目指していたのだろうか。
共演は殿山泰司、山東昭子、梶すみ子などで、ヒロイン的存在は山東だが、梶は元婚約者という設定であった。梶は波多主演の三作すべてに出演しているが、やはり活動期間が短くあまり知られていない女優であろう。第二東映(ニュー東映)中心の活動であったが、62年には姿を消してしまったようだ。悪役となるのが当時は「警視庁物語」シリーズで刑事を演じていた堀雄二、山本麟一であった。堀の悪役というのは珍しい気がする。他にも滝川潤、南川直、轟謙二、小嶋一郎といったこの翌年スタートする「特別機動捜査隊」で刑事を演じる面々が顔を揃えていた。南川はここでも刑事役である。
話は変わるが、前述の山本麟一や本作に顔を出している杉義一、大東良は東映アクターズバンドのメンバーだったという。前項で触れた都健二の「懐かしの東映東撮物語」にそのメンバーが書かれている。バンマスが都合によって杉か大東で、山本の他、高原秀麿、豊野弥八郎、清見淳、潮健児、牧野狂介、藤沢弘、賀川晴男、そして都はボーカル(アコーディオン)だったそうである。山麟はニューフェースだが、その他は大部屋なので、一般的にお馴染みなのは潮健児、あとは杉義一くらいだろうか。潮の著書にもこのアクターズバンドのことは書かれており、メンバー入れ替えで福岡正剛や岩城力也も在籍したことがあったようなのだが、都のことは触れられていなかった。
個人的には大東、高原、豊野あたりは顔は知らないが名前は知っているという感じで、都は名前は見たことがある気がするのだが、はっきりしないのである。基本的に端役で名のあるような役はあまりやっていないようだ。ちなみに芸名は前職が東京都建築局の職員だったところからつけたという。

波多伸二について

数年前、波多伸二という俳優について紹介したことがある。主演映画三本を残して、デビューから半年足らずで事故死してしまった悲劇の人だ。
どうやら、俳優座養成所の出身だったらしく、59年に東映と契約し、その10月テレビの「七色仮面・第三部レッドジャガー」にてデビューしたようである。七色仮面といえば主演は立石主任こと波島進である。当時36歳だった波島が体を張ってヒーローをやっていたのである。このエピソードには後に「特捜隊」で同僚となる南川直や岩上瑛も出演していた。ちなみに、第五部からは主演は波島から15歳若い新人の千葉真一にチェンジされ、タイトルも「新七色仮面」となっている。
翌60年東映にとって大きな出来事といえば、第二東映が誕生したことである。そこで、俳優が必要となり前述の千葉や梅宮辰夫、松方弘樹、水木襄といったほぼ新人だった若手が主演として起用されるのだが、その先陣を切ったのが波多伸二であった。その3月1日第二東映の配給一作目として公開されたのが波多が主演の「危うしGメン・暗黒街の野獣」だったのである。ちなみに、共演は波島進であった。
そして、波多二本目の主演作である「男の挑戦」の公開を2日後に控えた3月13日に悲劇は起こったのである。
実はその時の様子が東映の大部屋俳優である都健二の著書である「懐かしの東映東撮物語」に書かれていた。そこには何という作品かは書かれていないが、それは彼の四作目の主演映画「殺られてたまるか」の撮影前の出来事だったはずである。
ロケ現場は埼玉のある工場で、ロケバスの中では出演者が着替えなど準備に追われていたところ、バスの横に置いてあったオートバイが突然走り出したという。都が窓から見てみると、乗っていたのは波多であった。そして急にスピードを上げたオートバイは数十メートル走ると、工場の車両置場に飛び込んでいき、鈍い音とともに白煙があがったという。
みんなが駆けつけた時は既に仮死状態にあり手の施しようがなかったようだ。撮影は主役がオートバイに乗っているシーンから始まるのだが、どうやら彼はオートバイに不慣れだったらしく練習をしようとして、このようなことになったらしい。まだ22歳であった。撮影初日でまだワンシーンも撮っていなかったという。結局、この作品は梅宮辰夫の主演で撮影されている。
波多は映画デビューからわずか2週間で死んでしまったことになる。前述の「男の挑戦」は予定通り15日に公開、三作目の「地獄の渡り者」はその約1ヵ月後に公開されている。
同じ59年にデビューし、丁度この約一年後にやはり事故で亡くなった赤木圭一郎は未だに語り継がれる存在だが、波多伸二はその活動期間の短さのせいもあってか、語られることもほとんどないのである。

青春のお通り(テレビ版)

さて久々に「特別機動捜査隊」ではない話題である。
実は先月リクエストを貰っていたので、それを取り上げてみようと思う。テレビ版の「青春のお通り」である。
日活映画の吉永小百合・浜田光夫コンビ主演「青春のお通り」(65年)なら、自分も知っているし、先日もその二作目である「愛して泣いて突っ走れ!」(66年)がCSで放送されたばかりだ。
そのドラマ版というのは初耳だったのだが、調べてみるとちゃんと存在していた。情報どおり主演は九重佑三子で、開局二年目の東京12チャンネルで、映画と同じ65年に放送されていた。他の出演者は池田和歌子、夏川静枝、脇坂フサ子、北沢彪というのが判明したくらいで、他のことは全然わからなかった。こりゃあかんと思ったが「私的昭和テレビ大全集」というサイトにこのドラマのことが載っていた。だから、以下の情報はほぼここからの受け売りである。
それによると、同じ65年だがドラマの方が映画公開より早かったようで、ストーリーも当然だがほぼ同じようである。失礼ながら吉永小百合から九重佑三子ではかなりのレベルダウンと思ったが、逆ならアップになったと思う。まあ九重も「コメットさん」の前だし、容姿も180度違うので、比べてはいけないのかも。
そして、映画版で浜田光夫にあたるのが田中邦衛だったようである。こちらも180度違うといった雰囲気だ。
で、映画では小百合の友人を演じた松原智恵子と浜川智子(浜かおる)にあたる一人は池田和歌子であろう。個人的には「マイティジャック」に出ていた印象くらいしかないけれども。でもう一人は不明である。脇坂フサ子という人っぽいが、彼女の情報は全くなく、テレビ出演歴も本作以外見つからなかった。
ヒロインがお手伝いさんとなる家の主人は映画では藤村有弘だが、ドラマでは金子信雄だったらしい。これは両者が代わっても違和感はない。その妻は映画では芳村真理(1作目)、香月美奈子(2作目)だが、ドラマの方は不明だ。ひょっとすると当時50代ではあったが夏川静枝だったという可能性もある。
そこのもう一人のお手伝いである婆さん役は映画では原泉だが、ドラマでは笠置シヅ子だったようである。
映画の方は吉永、松原人気もあったかもしれないが、翌年2作目が制作されたが、テレビの方は関東ローカル(他地域で放送された可能性もあるが)ということもあり、見た人すら少ないのではないどろうか。

特別機動捜査隊 その8

三船主任(青木義朗)三度目の登場は433話「全員救出せよ」であった。
三人組の銀行強盗が小学校に逃げ込み、女性教師と児童数人を人質に立てこもるという、なかなか緊迫感のある回である。
この回のメンバーは三船、関根(伊沢一郎)、畑野(宗方勝巳)、荒牧(岩上瑛)、岩井田(滝川潤)、石原(吉田豊明)に加えて応援として橘、香取、桃井、森田、内藤も登場する大掛かりなものであった。ちなみに強盗役は、堀勝之祐、森本景武、そして蟹江敬三で、蟹江が一番気の弱い役どころであった。
四度目の登場である443話では、三船、関根、畑野、笠原(伊達正三郎)、岩井田、石原というように前回時とは荒牧から笠原に代わっただけであり、実はこの顔ぶれは500回記念と全く同じメンバー構成なのである。
五度目の登場となる448話も笠原から山口(山口暁)に代わっただけで、残りの五人は一緒であった。というように、この辺りでは三船班のメンバーはほぼ固まっていたのである。特に関根、畑野、石原は三船班メンバーとして(他班の時もあるが)番組ラストの方まで活躍している。山口暁は後にライダーマンや電人ザボーガーなどを演じる特撮ではお馴染みの顔である。山口刑事としては、放送が中断しているため何回出演したかは不明だが、短期間であることは間違いない。ちなみに山口暁は最終回には神谷刑事として出演している。
ところでこの回、いかにも「捜査に私情を挟むな」と言いそうな三船が私情挟みまくりで、逆に畑野に諭されるという場面があった。共に特捜隊では新顔の方だが、結構昔から一緒にやっているような設定になっていた。
さて、前述のように450話にてCSでの放送は中断しているため、判明しているのはここまでである。三船主任は10話に1度くらいしか登場していないのだが、460話以降登場頻度が増していくようだ。そして500話を目前に藤島(中山昭二)、立石(波島進)両主任が降板し、それに伴い何人かの刑事も一緒に降板している。
以前、500話~615話まで(毎回ではないが)の登場刑事を書き記していたリストが公開されていたことがあった。それが正しいとすれば大体のことはわかるのだが、451話~499話については不明なので、放送が再開されることを切望するものである。

特別機動捜査隊 その7

月は変わったが、今回も「特別機動捜査隊」のままである。興味ない人も多いかもしれないが、もう少しだけお付き合い願いたい。
さて413話「麻薬」にて、三船主任(青木義朗)が登場する。この回は立石主任、藤島主任も登場し3主任の豪華共演である。しかし、3主任の共演は資料を見たところでは、これが最初で最後のようである。主任だけでなく関根部長刑事を除いて、ほぼレギュラー総出演で、初三船班としての出動メンバーは三船、橘(南川直)、香取(綾川香)、森田(北原隆)、岩井田(滝川潤)、そしてやはり初登場の石原(吉田豊明)であった。
三船は今までの優等生刑事とは違い、感情むき出しで、部下は呼び捨て、容赦なく叱責という70年代型、つまりキャラクター重視のドラマに変わっていく、奔りのような人物だったといえる。青木義朗は当時40才で、専ら悪役として活動、「キイハンター」の第1話にも悪役で登場している。
吉田豊明は東映ニューフェース10期生で、レギュラー刑事では唯一の20代(当時29歳)であった。特捜隊には、チンピラとかバーテン役とかで度々顔を出していたが、突然刑事役に抜擢され、番組ラスト近くまで出演し続けることになる。16才の時、OTVのドラマ「赤胴鈴之助」において主役デビューを果たしている。
この後三船は3カ月登場しないのだが、その間423話に新刑事として畑野刑事(宗方勝巳)が登場している。宗方勝巳は、東映とはそれほど縁がなく当時既に人気も実績もあったこともあり、この番組としては異例の抜擢だったように思う。430話では別人に化けて鍵を握る女に近づくなど他の刑事より扱いが上であった。宗方は前述の413話には別の役で出演していたので、それが縁になったのかもしれない。彼もほぼ番組ラストまで出演し続けることになる。
年が明けて70年を迎え、その1回目427話に三船主任が二度目の登場を果たす。この時のメンバーは三船、橘、笠原(伊達正三郎)、内藤(巽秀太郎)、岩井田、石原となっており、「麻薬」でもそうだったが、初期三船班において、三船と行動を共にするのは主に岩井田であった。立石班ではとにかく目立たない岩井田だが、三船班においては、もろに叱責されたりするので、よく目だっていた。
とにかく、三船、畑野、石原という70年代特捜隊の中心メンバーがほぼ同時期に登場を果たしたのであった。