離婚までの道のり篇 その10「踏んでしまった地雷」 | 私が不倫をした理由

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ヒステリックなモラハラ妻との、まるで地獄のような20年間の結婚生活から離婚までの記録を綴っています。

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 前稿、「その9「雨降って地固まる」」からの続きとなっています。 

 

 写真を貰った後、私は決意します。猫と正式にお付き合いする事を。

 

「猫ちゃん、俺と正式に付き合って下さい」

 私は電話で猫に言いました。

 

「うん」

 と猫が返事しました。

 

「いや、こう言うのちゃんとしておいた方が良いかなって」

 私は、はにかみながらそう言いました。

 

 

 

 正式に彼氏彼女になってからは、猫は私に日常の多くの場面で写真を撮っては、送ってくれました。

 お風呂上りの濡れ髪の写真、胸の谷間アップのエッチな写真と言った際どい物から、日常のちょっとした買い物の時の写真、自分の部屋での写真など。

 そのどれも微妙に違う角度と表情で、まだ会った事が無い猫の外見的イメージを固めるのに役立ちました。

 

 電話も相変わらず沢山掛けていました。

 まだ猫も就活中で自宅にいましたから、私は仕事の手が空くと必ず猫に電話を掛けていました。

 一日一日がとても濃密で、初めて電話を掛けてからまだ半月も経過していませんでしたが、私達はもう数年もこんな関係を続けているような気になっていました。

 

 猫が私の事を徐々に好きになってくれているのを、心で感じていましたし、私は私で日々彼女の事が好きになって行きました。

 

 

 

 しかしある日事件が起きます。

 

「わたし、丸顔やんか」

 と受話器の向こうで言う猫に対し、

 

「え?丸顔かな?この前貰った風呂上がりの写真なんか見ると、顔細く無い?」

 と私は言いました。

 

「いや、わたし丸顔やで」

 

「そうなの?」

 とそんな会話があってから、私は仕事が入ったので一旦電話を切りました。

 

 仕事の手が空いて、パソコンのメールボックスを見ると、猫からメールが届いていました。

 メールには写真が送付してありました。

 写真は猫のすっぴんドアップでした。ヘアーバンドで髪の毛も後ろにまとめてありました。

 私は彼女に電話を掛けました。

 

「いやいやいやいや!付き合ったばかりに彼氏に、普通ドすっぴんの写真送るか~?」

 私は笑いながらそう言いました。

 

「そんな酷かった?」

 猫の声は沈んでいました。

 

「いや、酷くは無いけどさ、なにもヘアバンで顔丸出しにする必要は無くない?写真見て、驚いてハッと息が止まりかけたよ。ドッキリ?これドッキリなの?って思ったよ」

 私は若干からかうような口調で、彼女のすっぴん写真を揶揄しました。勿論冗談ですし悪意はありません。男子が好きな女子をからかうようなおふざけの類です。しかし猫には「醜形恐怖症」と言うPTSDがありました。この時の私は彼女の心の闇を知らなかったとは言え、彼女が一番触れて欲しくない地雷を、思いっきり踏んでしまったのです。

 

「その方が、わたしの丸顔がよく分かると思って……」

 

「いや、普通好きな人に送る写真って、メイクした可愛い写真送るのが普通でしょ」

 

「……そうやな」

 こんな会話があった後、私は仕事が入り一旦電話を切りました。

 その後、猫からメールが届きます。

 

 

件名:これでええんか

 メイク嫌いが何の用もないのにあなたのためにやりましたよ。相殺してますか?

 

 

 と言う短い文章と共に、バッチリメイクに外出用のお洒落なシャツを着て写っている、3枚の写真が送付されていました。

 

 私は一目見て、猫が怒っているのが分かりましたし、これはやばいと思いました。

 直ぐに電話を掛けますが、猫は電話に出ません。更に私は焦りました。

 何度か電話を掛けましたが、猫が出ないので致し方なくメールで謝罪する事にしました。

 

「ごめん。さっきはちょっと言い過ぎた。傷ついたのなら謝るよ。本当にごめん」

 しかし何時間待とうが、猫からの返事はありませんでした。

 その日は悶々としながら、翌日を迎えます。

 

 

 

 翌日。

 この日は仕事が休みだったので、いつものように朝の散歩に出掛けました。

 当然の事ながら、猫からのメールの返事はありませんでした。それでも私は、彼女に電話を掛けない訳には行きませんでした。

(とにかく電話に出てくれさえすれば、彼女に謝罪出来る)

 頼む。

 祈るような気持で、彼女に電話します。

 ワンコール、ツーコール、スリーコール……。

 この時間なら間違いなく彼女は起きているはずですが、電話には出てくれません。

 私は諦めて、自宅に戻る事にしました。

 

 

 

 その晩私は、風呂上がりの自分の写真を撮り、何気ない普通のメールを猫に送ります。

 

2017/08/15 18:44

お風呂上がりです。明日も写真送るね。大好きだよドキドキ

 

 

 

 二日後、猫から身も心も凍り付くような、お別れのメールが届きます。(猫の許可が下りれば、明日の朝7時に原文をアップします)

 

 

 

 

 

批判をする前に、まずそちらに目を通して下さい。→ 中傷、反論する者に答える。

同じような批判コメントを付ける方が多いので、それに答えた各記事があります。