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前稿「マユ⑫」において元カノが、
「マユさ、妊娠しにくい体質みたいなんだよね。だから生でしても大丈夫だよ」
と言ったと書きました。
これを見て、現在の妻「猫」が言いました。
「恐らく不倫してた元カレにも何度か試したんやろな。危険日に中出し。で、妊娠しなかったから、マユは妊娠しにくい体質みたいなんだよねって言ったんやと思う」
相変わらず鋭い分析です。
ちなみに当時の私は、何か薄気味の悪いものを感じてはいたものの、彼女の事が好きだったのでそれ以上考える事も咎める事もしませんでした。
そんな恋に恋している頭が湧いている私ですらも、震え上がる出来事があったので、今日はその点を書きたいと思います。
当時住んでいた自宅は、会社から歩いて数分の所でした。
仕事が終わって帰宅する際、マユに電話するのが習慣になっていました。
歩道橋を渡って、それから急坂を登り切った所に、自宅はありました。
会社の場所は、マユも何度か来訪して知っていましたから、その際に確認したのでしょう。歩道橋の場所、そして急坂の場所を。
ある日マユの自宅に行った時の事です。
私が腰を下ろすと、マユはおもむろにノートパソコンの画面を見せて来ました。
そしてこう言いました。
「エルさん家、ここでしょ?」
パソコンの画面には、当時乗っていた車と共に、我が家が映っていました。
「え!?何で?」
私は一気に血の気が引きました。
「マユ、エルさん家に突然行っちゃおっかなー、ピンポーン。あ、私エルさんと付き合ってるマユと申します」
マユはそう言って会釈しました。
「ちょちょちょっ!ほんとやめてよ!そうなったら俺破滅するだろ」
「あははは。冗談だよ。冗談」
「もう、勘弁してよ」
私はそう言いましたが、マユが本当に自宅に来た時の事を考えてぞっとしました。
もし本気でマユが実行した時には、完全に知らない人の振りをして、その場を取り繕おうと考えたのを覚えています。
最初は大好きで付き合ったマユでしたが、この頃は(付き合って一年以上が経過していたと思われる)すでに気持ちもすっかりと覚め、単なるセフレと成り下がっていました。
この時以降、彼女との間に子供が出来たり、もしくはマユが本当に自宅に訪れたのならば、私はどんな選択をしたのでしょうか。
今となっては分かりませんが、前妻と離婚してまで彼女と一緒になる可能性は非常に低かったとは思います。
余談ですが、現在の妻の猫は、さらに彼女に関してこんな考察をしていました。
「間違いなく、元カノさんはあなたの家の傍まで行って、外からじっと見てたはずやで」
「え!?そりゃ無いでしょ」
「女ってそう言うの好きやねんで。わたしの昔の知り合いでもな、恋愛関係に無かった、単なる片思いの上司の住所を調べて、家の前まで行って、しくしく泣きながら窓から漏れる明かりを見てたんやって」
「え?それってストーカーじゃ……」
「今ならそうやろうけど、当時はそんな概念無かったから、美談としてわたしに語ってたで。元カノさんも実際にあなたの家の前まで行ったから、確認の為にパソコンの画像を見せて来たんやと思う」
恐らく、猫が言っている事は当たっているでしょう。
最終的には、マユは不倫していた元カレと同じように、強硬手段に出たと思います。(詳しくはこちらの記事をご覧下さい→マユが北海道から逃げた理由)
しかし、私がダブル不倫をしなかったのと、たまたま彼女が我慢の限界を迎える前に、好条件の男性に告白された事によって、私は難を逃れました。
しかしこの元カノに自宅を知られてしまったという事実は、見えざる圧力として、この時から私の中に存在するようになったのです。
※同じような批判コメントを付ける方が多いので、それに答えた各記事があります。
批判をする前に、まずそちらに目を通して下さい。→ 中傷、反論する者に答える。