他人に言えない恋愛篇 その29「マユ⑧遂に越えた一線」 | 私が不倫をした理由

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ヒステリックなモラハラ妻との、まるで地獄のような20年間の結婚生活から離婚までの記録を綴っています。

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 「その28「マユ⑦」」からの続きです。

 紆余曲折ありましたが、私の元へ戻ってきたマユ。

 北海道に行っている間、メール以外の連絡手段をお預けされていた私は、日増しに彼女への想いを募らせていきました。この時期に元カレと会う事によって、私の心をも掌握する目的が補足的にあったのかも知れません。

 まんまと私はマユの術中にはまってしまいました。体と心が彼女を切実に求めていました。

 

 

 

 これまで何人もの女性と、コム友(電話友達の意味)として電話で話しました。

 時経つうちに、電話だけでは飽き足らず、何人かの女性とは実際に会いましたし、キスや愛撫をした女性もいました。

 しかし、セックスさえしなければ不倫では無い。と考えていた私は、中々一線を越えられずにいました。

 私の中で、存在がどんどん大きくなっていくマユ。

 彼女への募る想いは、もう理性で抑える事は出来なくなっていました。

 

 

「マユ、俺と付き合って下さい」

 私がそう言うと、マユはにっこりと笑い、

 

「はい。よろしくお願いします」

 と言いました。

 前妻と結婚して16年。はじめて出来た彼女でした。

 

 

 

 ある日私は、一つの決意を抱いて、彼女を自分の会社に呼びました。

 社員が全て帰宅したのを見届けて、こっそり彼女を自室に迎え入れました。

 

「マユさ、実は今日生理なんだよね」

 

「あ、そうなんだ……」

 

「口でしてあげよっか?」

 

「いや、良い。俺マユと一つになりたいんだ」

 

「そうなの。分かった」

 

 そう言って、パンツを脱いだ彼女の股からは、赤い血が溢れ出て来ました。

 

「私以外の女はみんな汚い」

 これは前妻が、繰り返し私にかけた呪いです。

 私は胸の悪くなるような気持を抑え、目をぎゅっとつぶり、彼女の中にゆっくりと挿入しました。

 

 

 

 この日の事は今でも良く覚えています。

 私はセックスがしたかったのでは無いのです。

 一線を越えたかった。

 今まで怖くて飛び越えられなかった崖を、勇気を出して飛び越えたかったのだと思います。

 激しく腰を動かしながら、マユと一つになれた喜びと、そして前妻の呪いから逃れられた解放感、そして複雑な罪悪感を感じていました。

 

 行為が終わって、いそいそと服を着るマユに、

「ゆっくり出来なくてごめんね」

 と私は声をかけました。

 

「ううん。仕方ないよ」

 

「裏口から出る所を見られると逆に怪しいから、正面玄関から普通に出てよ」

 と私は彼女に言いました。

 彼女と親し気にしている所を、顧客に見られたら大変な事になるので、マユには仕事上の関係者を装ってもらいました。私は外へ出るマユに、普通の関係者にするように、軽く頭を下げてお見送りをしました。

 

 

 

 自宅に帰ると、前妻はいつものようにヒステリックに騒ぎ立てました。

 

「こんな時間まで何やってたの!?」

「あんたが遅く帰ってきたおかげで、こっちの食事も遅くなんだよ!」

「明日も子供を早く送り出さないといけないのに、あんたのせいで寝る時間が遅くなった!」

「みんなあんたのせいだ!」

 

 彼女へ抱いていた小さな罪悪感が吹き飛んでいきました。

(こんな女だから、俺は彼女を作ったんだ)

 心の中で、私はそう呟きました。

 私は浮気の痕跡を消す為に、騒ぎ立てる前妻を無視して、風呂に入りました。

 

 不倫がバレたら離婚する。

 私はこの言葉を胸に刻みました。

 私が何をやっても何を言っても、ヒステリックに叫び続け、いつも私の自由を制限する前妻。もしも不倫をしている事がバレたら、私の残された少しの自由すらも奪われる事でしょう。ただ生きているだけの木偶人形と化すのです。

 

「まあ、今の操り人形から多少降格するだけか……」

 私は自嘲気味にそう独り言ちながら、風呂場を後にしました。

 

 

 

 

 

同じような批判コメントを付ける方が多いので、それに答えた各記事があります。

 批判をする前に、まずそちらに目を通して下さい。→ 中傷、反論する者に答える。