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考える道具を考える

The instrument which I think

脳医学者 築山節先生は、
脳の活性化を促進するためにブログを継続的に書くことが効果的だと指摘しています。

ボケ防止などの症例研究から、
モノを書くという行為自体が、脳に刺激を与え、
脳の衰退を防御する効能があるということですね。

そして、さらに脳を活性化させてどんどん新しいアイデアを生み出す努力。
ひらめきは「余計なこと」の中にある‥という指摘。

自分の関心のあること以外の何にでも関心を持つようにすると、
様々なひらめきが訪れるそうです。

私は、このブログを通じて、様々な方のブログを読む機会を得ることができました。
比較的今まで関心のなかったジャンルのブログを書かれている方のブログに積極的にお邪魔して、私の知らないジャンルのブログを拝読させていただいていると、確かに、どんな分野にも「ひらめき」の元素があるように思えます。

私は、自分の脳の活性化のために、ブログを書き続けていこうと思っています。
今後ともよろしく。

    ‥しかし、この雨‥


京セラ名誉会長稲盛和夫さんが昨年、母校鹿児島大学に創設した「経営技術アカデミー」。
今年、さらに同校キャンパスに稲盛棟が完成し、いよいよ人材教育に拍車がかかるようですね。

講義の教材のコアは稲盛さんの「実学」にあるように思えます。
この「実学」という著書は、まさにベンチャーの最も基本的な教材だと、私は思っています。

私が特に興味を持つのは、
経営は技術だという視点ですね。

ある意味、経営は極めてロジカルに計算できるもの、という前提がある筈。
事業の根本は、利益を上げること。そのためには、収入を増やし、コストを抑える。
これはあまりにも歴然とした計算式なのですが、実際にこの公式に則って事業を実現しようとする時、途端に様々な課題が立ち塞がってきますね。

事業の夢を実現しようとする時、事業の計画どおりにことが進まないからですが、ある意味事業とは、人との関係性の中で実現する自分の夢である以上、自分の都合だけで事業が進むはずがないのですね。

その関係性の創造の中に、アイデアが生かされなければいけない。アイデアとは、自分の中で勝手に作るものではなく、関係性を創造するために生かされなければならないわけですね。関係性とは、人と人との関係以外にない。人間関係の創造は、情緒的な雰囲気の中にあるようですが、ことビジネスの世界では、人間関係も技術なのだといえるかもしれません。だからこそ、経営は技術なのだと‥。

この公式に気がつくまで、私自身も大変な回り道をしています。
だから、収入を上げ、コストを抑えることの努力は、まさに人間教育そのものに繋がってくるのでしょう。

利益を出さなければ夢は実現しない。
稲盛さんが、母校に人材教育の場を作ったのは、まさに利益の賜物だといえるのでしょうからね。

今日も雨。
しかし、燃える情熱で、頑張りましょう!



ミス・サイゴン
7月からロングラン公演が始まっているミュージカル「ミス・サイゴン」(帝劇)をようやく観た。

ベトナム戦争末期のサイゴン(現在のホーチミン市)を舞台に、アメリカ人兵士クリス(井上芳雄さん、照井裕隆さん、原田優一さんら)と戦争で全てを失った17歳の少女キム(新妻聖子さん、笹本玲奈さんら)との悲しくも純粋な愛の物語‥‥。

この芝居のポイントは、エンジニアと呼ばれるフランス人とベトナム人ハーフの一人の男の役回りが物語りをリードすることでしょうか。強欲なアメリカンドリームを夢見る戦争の時代が生んだもう一つの悲劇。(ベトナムはアメリカが侵略する前はヨーロッパの列強の植民地だった)市村正親さん、橋本さとしさん、筧利夫さん、別所哲也さんが演じている。

さて、この戦争の悲劇は、さらにもう一つの悲しい現実を次の世代に残していく。つまり、戦争孤児たちだ。混血の孤児達‥。


‥‥私が、このミュージカルに引かれるのは、キム役で活躍した本田美奈子さんのファンであったこともあるが、孤児達を生んでいく背景が、私の少年時代の横浜の町での記憶‥‥に繋がるからなのかも知れません‥。戦争の背景は、ベトナムと第二次大戦後との違いはありますが、太平洋戦争後の横浜で生まれた私の混血児達との交流が私の記憶の中に刺さっているからだと思いますね。

戦争がどれだけ人々を傷つけるか‥。
それは戦争が終わった日から、新たな悲劇が待ち受けていることでも分かります。
戦争を知らない子供たちではなく、戦争の傷を引き受けた子供達‥それが悲しさの真実なのかも知れません。



一昨日、北京五輪が閉幕した。
ド派手な閉会式も、らしい‥印象だった。

記憶の塔が特に印象的。
いつまでも歴史の記憶の中に刻んでおきたいという想いが感じられた。
しかし、直ぐに忘却の中に置かれてしまうだろう。
(2000年のシドニー五輪のことをどれだけ憶えているだろうか?)


日本は、金メダルを幾つとれるか。
私は10個と予想したが、9個だった。

しかし、金メダルを幾つ取るかに関心がある国民は、
主催者と日本と発展途上国くらいなものだという。
成熟した欧州の国々は、数に価値を見ていない。

実は、メダル獲得に興味を持つことの馬鹿馬鹿しさに、
今回、私は初めて気がついた。

日本の選手を応援するのは当り前。
でも、純粋にスポーツの祭典としての、
超人たちの姿を見ていることの感動のほうが勝っていることに気がついた。
(仙台育英高校時代、超人的な活躍をしたケニアのワンジルさんの優勝は、特に印象的だった)

それが私の個人的な北京五輪に対する感想だった。
だって、全てのメダルに物語があった筈だから‥‥。
4年間という一人のアスリートの内的戦いのドラマは、
それ自体に価値があるように思えるから‥‥。

私は、自分のビジネスの土俵で、
それだけの努力と戦いをしているか?
そう思えたことが、何よりの収穫だったといえるでしょうか?

深見嘉明さん
「メタデータが世界を変える
    ウェブは菩薩である」(NTT出版2008年7月刊)

実に分かりやすい一冊である。

こういうタイトルを付けられると、まずは購入して読んでしまう。


著者は、深見嘉明さん。
プロフィールによると、1976年京都生まれ。
慶応大学大学院卒。現在慶應大学SFC研究所上席所員。修士。
とあります。32歳でしょうか?

ウェブ2.0という言葉がありました。
もう随分昔のような気もします。昨日のことのようでもあります。
いろいろな定義がありましたが、私は、未だによく分かりません。
深見さんも、同じ感想のようです。

しかし、本著は、明らかにweb2.0の世界の内実を語っているように受け取れます。
そして、その本質をメタデータに置き、インターネットが可能とする世界を分かりやすく解説してくれています。

例えば、提供される情報コンテンツのプッシュ型とプル型の違いの説明。

テレビとか新聞というオールドメディアがあります。
提供される情報を送り手が選別し、編集して送っておくるのがこのメディアであるのに対し、ウェブは、情報の受け手側が自分で選択し編集するプル型のメディア。しかし、プル型のデータは、受け手が探し出してくれなければないに等しい。だから、メタデータが充実している必要がある。コンテンツの利用履歴やタグ・コメントなどを加えていく。同時に、コンテンツの利用者そのものがメタデータ生成に参加させるかにポイントがある‥‥。

簡単に言えば、利用者参加型のデータは、利用者自らがデータを更新し、運営者と利用者が全部一緒になって公開されるデータベースを集積していくというものらしい。

‥で何が菩薩なのか?
つまりは、自分が書き込んだ情報も世界の人々がそれぞれ書き込んだ情報も、一律、誰でもが利用できる世界が実現するということ。

    ‥すべての人が、自身の意思や感性に率直に活動することができる。
     将来万人にご利益がもたらされる。‥‥万人の自由を拡大するというのが
     ウェブの進化の本質なのです。

という意味で菩薩‥なのですね。

少し表題の付け方に無理があるような気がしますが、
内容はとても分かりやすいのは事実です。

ご一読をお勧めします。