ミュージカル「ミス・サイゴン」を観た 橋本さとしさん、新妻聖子さんらの新しいサイゴン | 考える道具を考える

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ミス・サイゴン
7月からロングラン公演が始まっているミュージカル「ミス・サイゴン」(帝劇)をようやく観た。

ベトナム戦争末期のサイゴン(現在のホーチミン市)を舞台に、アメリカ人兵士クリス(井上芳雄さん、照井裕隆さん、原田優一さんら)と戦争で全てを失った17歳の少女キム(新妻聖子さん、笹本玲奈さんら)との悲しくも純粋な愛の物語‥‥。

この芝居のポイントは、エンジニアと呼ばれるフランス人とベトナム人ハーフの一人の男の役回りが物語りをリードすることでしょうか。強欲なアメリカンドリームを夢見る戦争の時代が生んだもう一つの悲劇。(ベトナムはアメリカが侵略する前はヨーロッパの列強の植民地だった)市村正親さん、橋本さとしさん、筧利夫さん、別所哲也さんが演じている。

さて、この戦争の悲劇は、さらにもう一つの悲しい現実を次の世代に残していく。つまり、戦争孤児たちだ。混血の孤児達‥。


‥‥私が、このミュージカルに引かれるのは、キム役で活躍した本田美奈子さんのファンであったこともあるが、孤児達を生んでいく背景が、私の少年時代の横浜の町での記憶‥‥に繋がるからなのかも知れません‥。戦争の背景は、ベトナムと第二次大戦後との違いはありますが、太平洋戦争後の横浜で生まれた私の混血児達との交流が私の記憶の中に刺さっているからだと思いますね。

戦争がどれだけ人々を傷つけるか‥。
それは戦争が終わった日から、新たな悲劇が待ち受けていることでも分かります。
戦争を知らない子供たちではなく、戦争の傷を引き受けた子供達‥それが悲しさの真実なのかも知れません。