ペットロスと向き合うために、私がしたこと~かんたからのsign~
という記事で書いた
「かんたからの紹介状」
ブログの熱心な読者さんからは、
ひなちゃんが紹介状を持っていたんですか?
と、聞かれることが多いです。
今日はほんの少しだけ、そんなお話をしようと思います。
先に言いますが、信じる、信じないも自由です。
わたしがどう思っていようが自由なので、
あたたかい、とまでは言いません。
生ぬるい目で読んでいただければと幸いです。

「紹介状」とは、動物病院の先生(通称:仙人)が、
かんたが死んだあと、
私が新しい犬を迎えようとするたびに話してくれたことでした。
かわいい犬が○○にいます。
かんたの面影を持った子が譲渡会にいます。
何度も何度も相談しました。
そのたびに、「かんたが紹介状を書くから、そのときまで待て」と説得されました。
そして、1年半。
先生曰く「どうにもならないシチュエーションで、飼わざるを得ない状況」が
やってきました。
ひなです。
かんたと同じ、3月13日生まれのひな。
紹介状どころか、
挑戦状を頬にたたきつけられたような気分でした。
「元気な子が良い。そしたら、僕も一緒に遊べる。
できれば僕と違う色で、耳も違う子。
だって僕はオリジナルだから」

こうして、家族に迎えて半年になります。
無駄吠えの多さに悩んだ時期(今もちょっと困ってるけど)に
動物病院の先生(通称:仙人)がこう言いました。
「ひなは、かんたにちゃんと習ってる。
だから、心配するな。
かんたがちゃんと教えるから」
ひなを見ていると、あれ?って思うことがたくさんあります。
お手の仕方も、
めいの毛布を盗むしぐさも、
ご飯を食べる前にヨダレをたらすことも、
カーペットをめくって、その上でおもちゃを噛むことも
かんたがしてきたことです。
犬という動物なのですから、
行動が似ていて、当たり前です。
する、しないという2択のひとつがいくつか重なっているだけかもしれません。
だけど、わたしは仙人がおっしゃるように、
かんたがひなに教えているのかなって、ちょっとだけそう思います。
かんたが「死んで」、
ひなが来て、わたしはひとつ、知りました。
過去は変えられること。
過去は過ぎ去ってしまったことから、
もう二度と変わることはないと思っていました。
だけど、過去は変わるんです。
ねぇ、ひなはそうやってやること、誰に教えてもらったの?
こんな会話を繰り返しているうちに、
かんたが「生きて」いた時間が
まるで水を得た魚のように動き出しました。
だから、「かんたはいない」じゃないんです。
多頭飼いのカテゴリーが「めいひな」ではなくて
「めいかんひな」なのです。
もう、いない。
じゃ、ないんです。
ああ、かんたがいるんだね。
いつも一緒だよね。
ひなにかんたを重ねているようにも見えるわたしの行動は
はたから見たら、かんたのことを引きずっている飼い主かもしれません。
これは「ひきずる」ではなくて
「引き継ぐ」なのです。
かんたの愛嬌ある笑顔も、
茶目っ気あるいたずらも、
今まではどこかに影を背負っていました。
今は、みずみずしく思い出されて、
かんたの思い出は、現在進行形となって輝きだしました。
過去は、過去のものとして、
貝に閉じて海の底に沈めてしまうのも良いでしょう。
こうして、過去と一緒に生きていくのも、
決して悪いものではありません。
だって、亡くなった子の命を、
生きていた確かな時間を、
輝かせてあげられるのは、
家族だけなのですから。
引きずる、ではなく、引き継ぐ。
もし、画面の前にいるあなたが
「新しい犬を飼わなきゃ」と悩んでいるならば、
紹介状を待ってみてはいかがでしょうか?
きっと、「涙の勲章」を持ったあの子が、
素敵な紹介状を書いてくれるかもしれませんよ?
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