2024年6月に読んだ本
(個人的な評価 A最高に良い Bすごく良い Cなかなか良い D普通に良い Eいまいち Fダメ)
『70年代日本SFベスト集成4 1974年度版』
(筒井康隆編/ちくま文庫/2015年)
1974年に発表されたSFのアンソロジー。
50年前のSFということになるが、さすがにベスト集成というか、普遍性のある作品が集められており、古さを感じることはあまりなかった。
とくに筒井康隆「佇むひと」は、今読んでもまったく古さが感じられない。(D)
『闇を裂く道』
(吉村昭/文春文庫/2016年)
トンネル工事の話。
難事業を成し遂げた人たちの姿が描かれていて、著者の「戦艦武蔵」「深海の使者」「高熱隧道」などを彷彿とさせる。
資料の精査と入念な取材の跡が感じられ、吉村昭の本領が発揮された作品と思った。
簡潔な文体が全体を引き締めている。(C)
以上、2024年6月は2冊。