旧ルールで記事にしているんですが、その使い分けがなくなったものになります。
以前は、「オウトツ」と読むときのみ漢字表記でした。一見漢字っぽくないですが漢字で、部首は二つとも「うけばこ」というあまり聞き慣れないものであります。
さて、書き分けがなくなって表記が簡単になったと言いたいところですが、私はこの変更に結構困惑しています。
というのが、これ単体では確かに書き分けが楽になったのですが、以前は全体的に、明確なルールではありませんが、ざっくりと「漢語は漢字表記、和語は平仮名表記」みたいなものが基本にあったように思います。
「今日」の使い分けなんかもそうですが、今回そういう書き分けがなくなったものが多く、しかも、全部使い分けがなくなったのではなくて、「目途(モクト)」と「めど」はそのままであったり、新たに「明日(アス)」と「あした」の使い分けが発生したりして、全くルールらしきものがない状態となりました。
つまりは、以前は「これは和語だけど漢字表記だな」と一部の例外的な表記のものだけ覚えておけばよかったのが、今回の変更によって全部覚えなければいけなくなってしまったわけです……。
新訂は人の記憶力の限界を試しているのでしょうか。私は大分早い段階で限界を超えているわけですが。
初めて新訂の用字用例辞典を見てから、悲鳴交じりの記事をアップしてはや1年余り。今もって全く新訂の表記に私は慣れていません。次の改訂まで慣れることができないような気が本気でしてきました……。