巷で絶賛のFleet Foxes のセカンドアルバム、 "Helplessness Blues"
$ノスタルジックなノイズたち

いいアルバムであることは間違いないんですけど、こんな感じだろうという想定内のデキ。
なぜそこまで絶賛する?という感じなんですが。

ファーストからの進化。
基本線は確実に維持しながらの、順当なクオリティアップ。

最初に聴いてから、聴きこむに従っての印象の変化。
劇的に良くなるわけでもないが、確実にフィットしてくる。

歌もメロディも質は高いけれど、彼らよりもいい歌と良いメロディはたくさんあるくらいの良さ。

穏やか過ぎはしないけれど、刺激的でもない。
聴き流すことはできないけれど、集中して聴きこむほどでもない。

失望もないけれど、大きな驚きもない。
10曲目でちょっと羽目を外すだけ。
安心して気持ち良く聴けるけど、魅惑的ではない。

平平凡凡な音楽かといえば、そこそこに個性的。

たぶん、自分が昔からプログレに親しんできたのも原因かもしれませんね。
GenesisにしてもYesにしても、アルバムに1曲はこういうアコースティックで牧歌的な曲が収録されてました。中にはそういった曲を主体に活動してるグループもあったし。

いわば聴きなれたボキャブラリ。
新しさよりも音楽の普遍性を感じるべきもの。

まあ、エレクトロやラップなどが当たり前の世代にとっては、逆に新鮮に映るのかもしれませんね。







ガンガン聴きこむというより、ふとした時に聴きたくなり、この世界にしばし浸る。
そんなアルバムだと思います。

高評価過ぎるのが、逆に不安です。

本当は、こういうグループには長く地道に活動を続けて欲しい。
好きになった人が長くじっくり付き合えるように。

ある種、サブ・ポップレーベルと契約したのが運命を決めたのかもしれませんが、流行りものとして、消費するような聴き方、持ち上げ方は止めて欲しい。

お願いだから、2011年最大級の話題となること間違いなし、とか言って不当に煽った宣伝はやらないでほしいもんです、日本発売元さん。



魔性の、というのは適当でないかもしれませんね。
でなければ、その魅力に惹きつけられて抜けだすことができない音楽。

一般にはあまりその存在を知られていないミュージシャンズ・ミュージシャン。
Girls、Andrew Bird、Morning Benders、Walkmenといった同時代のミュージシャンたちによるカヴァーが後を絶たない。

カリフォルニアをベースとするシンガーソングライターの Cass McCombs
彼の5作目となる "Wit's End"
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強烈な魅力を放つ音楽。
その魅力に引きずり込まれる音楽。

たぶん、誰もがそう思うわけではないでしょう。

一見、とても暗く地味な印象があります。
特に軽く聴き流すような聴き方をすると、この音楽の雰囲気どうもイヤだな、になるかもしれませんね。

しかし、音楽に向き合うように耳を澄ますと、ここには魔性のメロディと声と、極限までそぎ落としながらも強烈なサウンドスケープを形作る音があることがわかります。

リラックスして楽しむよりも、向き合って感じ取る音楽。

声もメロディもサウンドもたぶん歌詞においても、彼の研ぎ澄まされた感性と強烈な自我が直接形になったような、圧倒的な磁力を持っているような気がします。
五感の処理能力をすべて聴覚だけに集中せざるを得ないほどの、吸引力。

一度惹きつけられたら、そこから身を剥がすのが困難ですね。
何度も吸い寄せられるように聴いてしまう。



歌がゆっくりと終わり、音だけが散漫に続いていくラスト。なんともやるせない時間。


Radiohead の新作や James Blake などと同等以上に、圧倒される存在感。

クリアな歌声とピュアな楽器の音がもたらす透明感とデカダンス。
そんな相反する世界を、小手先に頼らない実にシンプルな構成だけで創れる異能。

世の中には、まだまだ凄いミュージシャンがたくさんいるのだと、驚くと同時に興奮を禁じ得ません。

鈴木慶一に見出されたという日本の4人組バンド、cero
Contemporary Exotica Rock Orchestra の略なんだそう。
東京インディポップなどといううたい文句もついてます。
はっぴいえんど風ポップの2000年風解釈、などとも言われてます。

彼らのデビューアルバム、 World Record
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雑多な音楽性を感じます。
好きな人はたまらん世界だと思います。

この曲など、とってもいい空気感を持ってます。

大停電の夜に。


ところが、自分にとってこのグループで気に入ったのはこの曲だけでした。
何度聴いても、それ以外の曲では彼らの世界に入れません。

リスナーもプレーヤーで演奏が好きな人は楽しめるのかもしれませんが、音を普通に出して一風変わったジャムセッションをしているだけという印象しかありません。
都会的なエキゾティズムを目指していても、中途半端。



こういう曲に魅力を感じられないんですよね。

自分の好みからいけば、大停電の夜にのようなサウンドスケープを持った曲がもっとあればよかったのに、と思うけど、彼らはそれを求めてないんでしょうね。

演ってる人たちが一番楽しい音楽という気がします。
自分にとっては、サラッと流れて行くだけで、イマジネーションが広がらない音楽でした。

YouTubeのおかげもあり、以前よりも失敗ははるかに減りましたが、それでもたまには覚悟しなきゃ。



最近、電子音中心の音楽を聴く機会が減りました。
いわゆるエレクトロ系ですね。

人の声やギター、オルガンといったアナログ音が中心の音楽。
リズムは機械的ではなく、微妙にゆらぎ、ノイズが自然に混ざり強弱がつく。
そういった音楽が結局のところ自分には心地よく沁み込んでくるのだと思い始めました。

エレクトロ系の音楽は、強迫的な音が中心にいることが多いです。
電子的なインパクトが強い音。

アナログ系の音でインパクトが強い音は大好きで、疲れている時などに聴くと疲れや澱みをはぎ取ってくれるような気がしますが、デジタル系のインパクトの強い音は不思議とそうなりません。
ただの音の大きい電子音。

自分の音楽の好みは、アナログ系の音が主役となって構成され、デジタル系の音はその補完として楽曲に厚みや深みをつける役割がベストだということがわかりました。
柔らかさや細かさを担うのがデジタル系かな。


とはいえ、エレクトリックな音楽に魅力がないわけではありません。
要はその使い方なのだと思います。
クールな感覚が魅力のひとつだから、それを活かした音楽。
もしくは、アナログでは創りえない新しさを目指した音楽。

例えば、決して強過ぎず、冷やかな暖かさ(???)を感じるエレクトロ系の音楽。

これなどもそういったカテゴリーに入るかもしれません。

Royksopp "Senior"
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ノルウェーを本拠とするエレクトロ系のデュオです。
メタリックで機械的なノリではなく、どこか人肌の温かさを感じさせる、優しいエレクロ。

このアルバムは、Juniorというアルバムと対で制作されたもの。
Juniorがポップでハッピーなアルバムとしたら、このSeniorは、クールで穏やかなアルバム。
意識的に作り分けられています。

このJuniorに至っては、エレクトロという言葉がすでにそぐわないほど、アンビエント色が強く、時がゆったりと流れて行くところがたまらない。

緻密な透明感、とでも言うべきサウンドスケープ。

こういうのが地味で暗いという人もいるでしょうが、僕は好きです。

非常に繊細な感覚で創られた人間味あるエレクトロだということがわかります。


これは比較的一般形に近いですかね。それでも独特の世界観。


ダークな曲調だけど、どこか温かさを感じます。


北欧だということで勝手な思い込みなんでしょうが、ギスギスした都会では創り得ない感触のエレクトロ。
木のぬくもり、暖炉の火。
そんな人工的ではない温もりを肌でわかっている人たちのデジタル音楽。

次のアルバムが待ち遠しい。


またもや時間がない病となってきました。


毎年仕事のリズムが忙しさへと向かい始めるこの時期。

特に今年は機構改革やら震災対応やらで、やることが湧いて出てくる感じ。


聴きたい音楽は多々あれど、なかなかブログ記事としてまとめるところまで聴きこむことができません。


ところが今日からゴールデンウィーク。

カレンダーどおりではありますが、音楽聴く時間がたっぷりできるのは嬉しい限り。


3連休をゆるゆると始めるのはこのあたりからでしょうか。


Fleet Foxes  "Helplessness Blues"

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Panda Bear  "Tomboy"
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Fleet Foxes はとてもいい作品であることは間違いないんですけど、彼らの音楽がここまで支持されてるってことがちょっと不思議な感じ。

センシティブでシンプル。

見方によっては地味ではあるので。


Panda Bear の新譜は、ジャケットワークがいい感じ。

写真だけだとよくわかりませんが。

個人的にこの音の世界は、Animal Collective よりも好きです。