化けましたね。
見事に。

Arctic Monkeys の5枚目のアルバム、 "AM"

AM/Hostess Entertainment

¥2,279
Amazon.co.jp

このアルバムタイトルは、グループ名の頭文字を象徴的に使っていると自分では思っているけれど、それが表すのは、ぜい肉を削ぎ落したエネルギーのコア感。
体幹だけで出来上がったかのような、無駄のない、削ぎ落されたマッシブなロック。
うーん、マッシブだと少しニュアンスが違うかな。

地面に杭を打ち込みながら進んで行くような、重機械。
しかしその表面は決して厳つくも、不格好でもなく、むしろ洗練された軽やかなデザイン。

その相反するふたつの要素が巧みにからみ合い、十分なエネルギー感をもって進んで行く。
しかも、そのエネルギーは解き放たれることはなく、高圧ガスが噴出を抑えつけられるように、内部にプレッシャーテンションを保持したまま、アルバムの最終曲へと向かう。

まったく、今までの彼らが目指してきたロックとは異なったベクトルを持つロック。







3rdのようにも聴こえるところもあるけど、まったく違う。
特徴的でそれなりに魅力的に聴こえた重さと粘り。
しかしド3rdはドラムスを中心にドタバタした印象もあって、実は重心があまり低くないロックに聴こえてしまう。

前作は、甘酸っぱさとグッドメロディが同居した良いアルバムだったけれど、本作と比較するとエネルギーが発散され過ぎて、散漫に聴こえる。

内部に蓄えた強烈なテンション。
非常に完成度が高いアルバムだけど、これでも彼らの新たな進化系の始まりなのだろう。

またもや、2013年が産んだ傑作が1枚。

amazon に注文した Arcade Fire の新作について、予定日になっても届かないことをカスタマーセンターに問い合わせたが、顧客のことを考えた対応になっていないと、前回の記事で書きました。


その後、どのようになったか、お知らせします。


まず、時系列的な確認をすると、アルバムの発売が10月下旬で予約注文を入れたのが9月下旬、その段階で届予定日は11月1日~3日でした。

リリースが遅れる等の連絡は一切なしで、11月3日になっても発送完了のメールが来ません。

この時点でamazonには同アルバムの在庫はたっぷりあることになっています。


これはおかしいとメールでカスタマーセンターに連絡したのが同日11月3日。

そこへの返答メールが来たのがその日の4時間後で、内容は前回の記事に載せたもの。


ここで、

・すでに在庫がある商品の発送が遅れていることが判明したにも関わらず、社内調査を行うのでそれまで待つようにという指示。

・その調査には数日かかる可能性がある。


amazon的には原因不明の発送未了が起きていて、社内的にその調査が必要なのは理解できるけれど、その調査のために発送完了予定日を超えているクレームが来ている在庫がある商品の発送を行わないのは、一体どういう顧客サービスなのかということですね。


ここが前回まで。


その後「数日」経ってもまったく音沙汰がありません。

可能性として数日かかる、ということは、せいぜい許容範囲2~3日じゃないですか。


さらに不満は募って、4日後の11月7日に、数日経っても連絡も発送も来ないがいったいどういう状況なのかと、再びカスタマーセンターにメールしました。

前回のメールに記載されていた、「奥山」という担当者宛で。


すると、こんなリプライが。


「ご注文商品の発送が遅れ、お客様に大変ご迷惑をおかけしておりますことをお詫びいたします。
お問い合わせの商品『Reflektor [Import]』の件につきましては、前回担当者が調査中でございます。 調査が完了しだいEメールでご連絡いたしますので、いましばらくお待ちください。」


明らかに、その時点の窓口からの自動応答メールですね。


そして、最終的に担当者から返事が来たのが11月9日です。

問い合わせを行ってから1週間後。

「数日かかる場合があります」、って1週間のこと?


そしてその調査結果と対応は以下のとおりです。


「商品の入荷について担当部署にてお調べしたところこちらの商品については、ご注文いただきました商品詳細ページに誤りがあり、現時点でも入荷時期が確定しておらず、 お届け予定日をご案内することができないことがわかりました。

なお、供給元より商品の入荷見込みがないと連絡を受けた場合には、誠に申し訳ございませんが、当サイトにてご注文商品をキャンセルさせていただきます。 」


????


一体何を言っているのでしょう。


こちらが注文したReflktor(import)は、世の中に潤沢に出回っているものだし、amazon のサイトにも当たり前に掲載され、問い合わせ時にも、今も、販売中じゃあないですか。

それが入荷時期が確定していなくて、入荷見込みがないって、どういうこと?


現在は価格1500円台。予約が入った時点での1300円台では入荷しなかったので、まさか安く売るわけにはいかねえ、とかそういうことじゃあないよね。


あまりにも理解不能なおかしな話だと思ったけれど、ここでまた質問返しても、自動応答メールが来て、調査に1週間かかることになってもこちらのストレスが溜まる一方なので、諦めることにしました。


なお、迷惑をかけたお詫びだとして、300円分のクーポンが付きました。
これ使うと予約時の保証価格よりも安くなるけど、今さらさんざん待たされたamazonで買う気なんておきません。


ちょっと高いけど、タワレコで買うかなあ。


日ごろCDを買う時に使うのは、amazon とタワレコです。


amazon の良さは値段の安さ。

為替が円高ぎみの時に予約を入れておけば、価格保証でその後に日本円価格が上がっても、予約時の安い値段を適用してくれるのがいい。


今年はずいぶんと良いアルバムがたくさんリリースされたけど、やはり期待度からいっても、真打は Arcade Fire でしょう。


もちろん発売と同時に購入して聴くための準備は万端。

amazon で予約が始まった段階で、1300円程度の安い価格が設定されてたので、さっそく予約。

その後2枚組であることが発表されたりで、価格は高くなって行きました。

価格保証のおかげで安く買える~と思っていました。


ところが。


発売日になり発送予定日を数日過ぎても、発送完了のメールが来ません。

amazon のサイトでは、すでに入荷していて在庫もあるのに。


おかしいと思い、カスタマーセンターに注文番号とともに発送はどうなっているのかと問い合わせのメールを。

すると、こんな返事がきました。


---


「このたびはご注文いただきました商品『Reflektor 』のお届けについて、お客様に大変ご迷惑をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。

お問い合わせの件につきましては恐れ入りますが、担当部署にて一度調査させていただきたく存じます。(調査には数日お時間をいただく場合がございます。)

返答がわかり次第Eメールでご連絡いたします。

お待たせしており誠に申し訳ございませんが、調査が完了するまでいましばらくお待ちくださいますよう、お願い申し上げます。」


---


え、、なんで数日も調査に時間がかかるの。


そもそも注文番号見ればオーダー入れているのは確かで、未発送なのもわかっているし、在庫もあるんだから、さっさと送ってほしい。

自分のところの間違いで発送できていないのに、その原因調査のためにCDが届くのを待ちわびている客を数日も待たせるのって、おかしくありません?


発売日から相当待たされないと聴けないのなら、初めから amazon では頼まなかったよ。


その後、メールのとおりに3日経っても放置されています。

相変わらず在庫はあるのに送られてこない。

カスタマーセンターからは、なんの音沙汰もありません。


それでいいのか、amazon 。

サービス産業としての根元が間違ってるんじゃないの。

しかし手を変え品を変え、出してきますな。
King Crimson はフリップ御大による、旧作リマスター、リミックス、ボックスセット、未発表ライブ大攻撃。

もちろん全部どころか特に箱モノには付き合っていませんが、中には押さえておかなければならない作品もあるので、まったく無傷ってわけにはいきません。

今回は、10月にリリースされた、スティーブン・ウイルソンによる "Red" の40周年リミックス盤のCD。
Red/Dgm / Inner Knot

¥1,864
Amazon.co.jp

前回(2009年)の40周年リミックスDVDはサラウンド盤なので、DVDオーディオ+サラウンドシステムがないと意味がありませんでした。DVDオーディオの再生機はあるんだけど、一体型コンパクトシステムなので音質的には期待できるはずもなく。
サラウンドも持ってないし。
そして同梱のCDは、30周年リマスター盤と同じもの。

その40周年リミックスDVDについているCDは30周年リマスターCD、今回の2013年版についているCDはボックスセットに合わせて制作された40周年リミックスCD。

更に、今回の40周年リミックスCDは2枚組で、もう一枚が Original 1974 Album 30th Anniversary Remaster と書いてあります。
これって、40周年リミックスDVDに付属してた30周年リマスターと同じもの?

ええい、ややこしいなあ。

まあ、そんな状況ではありますが、とりあえずお約束の聴き比べをやらなければということで。

ちなみに前回、40周年リミックスDVDがリリースされた時の、30周年リマスターに関するレビューはこちら

まずは、比較試聴するバージョンを再整理。

① 自分が持ってる一番リリースが古いCD(1989年リマスターのDifinitive Edition)
② 40周年リミックスDVD(2009年リリース)に付属の30周年リマスター(2004年バージョン)
③ 40周年リミックスCD(2013年リリース)に付属の30周年リマスター(Original 1974 Albumとクレジット)
④ 40周年リミックスCD(2013年リリース)

もうこれだけで混乱しますね。
本当はアナログレコードととも聴き比べしたかったのですが、そもそも昔のアナログレコードはイギリス盤と日本盤で音が違うので、混乱の極みになりそうなのでやめ。

始める前の想定では、前回のレビューで高評価だった①が、やはり高評価であろう④と音質は違いながらも健闘。基本的に同じ音と思われる②と③はそこよりはちょっと落ちるだろう、というもの。

聴いたのは、Red と One More Red Nightmare の2曲です。

早速結果をお伝えすると、やっぱり④の最新リミックスはよい仕事になっていました。
思ったよりも②との変化は少なかったけれど、ドラムスを中心に音像がくっきりし、楽器の定位も明確になった印象です。

意外だったことがふたつあります。
ひとつは、最初のレビュー時よりも、①への評価が高くならなかったこと。

おそらく、最初のレビュー後に宮殿を初めとしたスティーブン・ウイルソンによるリミックスが続々とリリースされて、デジタル化に対して持った違和感が無くなってきたということがあるでしょう。
分離や解像度がきれいになる分、アナログマジックが薄れることへの不満が少なくなったのかな、と。

そしてもうひとつが、②と③に大きな違いがあったということです。

ともに30周年リマスターだから同じ内容であるはずなのに、明らかに音質が違います。
④や①との違い以上に感じた、②と③の差。
明らかに③の音質が悪い。
音圧レベルが低いということもあるのだけれど、どうも音がこもっています。
アナログレコードのイメージを残して記録されたのか、同梱の④との差をはっきり出すために意識的にレベルを下げたのか。

理由はわかりませんが、明らかに②よりも劣る音質の③でした。

結果、自分の好みでは、④>②=①>③ ということに。
とは言っても、④と②には、細かい評価内容を書くほどには違いがなかったのが正直なところ。

それだけリマスターにしてもリミックスにしても、クオリティアップの限界に近付いているということでしょう。

今回のRedで、スティーブン・ウイルソンによるリミックスシリーズは打ち止めです。
まだ残ってるアルバムもあるけれど、それは自分は買いません。

一連のリミックスを聴いて思ったこと。

それは、リミックスという作業はリマスターと違い、その作業をする人がどういう意識でいるかによって、結果が変わってくるのだということです。

原盤(オリジナルマスター)が持つ音質をいかに落とさずにCD化するのがリマスターだとすると、リミックスは個々の素材まで遡って素材感のバランスやトリートメントに手を加えて作品を仕上げ直すのがリミックスです。

そこには、King Crimson の音として音楽としてあるべき姿のイメージを作業者が持っているのかどうか。
明確なフィロソフィーを持ってリミックスを完成できる人物なのかどうか。

スティーブン・ウイルソンは、この作業に最適な人物でした。

混然一体となったアナログマジックという、70年代にリリースされたオリジナルアナログ盤の良さを生かしながらも、デジタルにふさわしい解像度と分離を加えて、新たな質感の作品に仕上げてくれた。
それも、我々(自分だけ?)がクリムゾンに求める音像を曲げない形で。

グッジョブ、と賞賛させてください。
音楽聴いた時の感動は、その音楽によってさまざまです。
テンションが上がってカタルシスを感じるような感動から、音の存在感に圧倒されたり、旋律の美しさに言葉を無くすような感動もあれば、爽快感や瞑想感が主役の感動まで、書き出せばキリがありません。

このアルバムの感動は、一種格別なものがあります。
静かに昂る(たかぶる)感動。

Low の最新作、 "Invisible Way"
Invisible Way/Low

¥1,420
Amazon.co.jp


ミネソタ出身の彼らは、スロウコアなどと呼ばれていますが、前作あたりからそのカテゴライズなど無意味なものになってきている気がしますね。
本作はデビュー20年目にリリースされた作品ですが、その世界観は研ぎ澄まされています。

静かに昂る、この言葉が似合うロック。

厳選されたアコースティック中心の音数を磨いて創られた音楽。
音そのものに合わせて、重要なのはその余韻。
余韻がとても大きな役割を担っている。

音を磨き、質の高い余韻を創りだすのに大きく貢献しているのが、 Wilco のジェフ・トゥイーディ。
彼のプロデュースが、ここまで純度の高い音楽を産み出す原動力になったのは間違いない。

構造のシンプルさと、非常にゆっくりなテンポが、メロディの美しさと音の質感と余韻を際立たせてくれる。
まるで胸に音楽が沁み込むスピードを彼らが知っているかのように。

そして全編に渡って漂う、不思議な温かさ。
前作はもう少し冷やかだった気がするけど、これもジェフのおかげなのかも。

静かな環境でじっくり聴き込みたいと、自然に思える音楽。
聴きながら、静かに昂る。





このアルバムは日本盤が珍しく安かったので、日本盤を買いました。
しかしエキストラトラックがどうもイマイチで。

アルバムとしての最終曲 To Our Knees も素晴らしい曲でその余韻とともに終われば最高だったのに、最後にくっついた陰鬱なエキストラトラックがその雰囲気を壊してしまうんですよね。

聴かなければいいんですけど。