音楽聴いた時の感動は、その音楽によってさまざまです。
テンションが上がってカタルシスを感じるような感動から、音の存在感に圧倒されたり、旋律の美しさに言葉を無くすような感動もあれば、爽快感や瞑想感が主役の感動まで、書き出せばキリがありません。

このアルバムの感動は、一種格別なものがあります。
静かに昂る(たかぶる)感動。

Low の最新作、 "Invisible Way"
Invisible Way/Low

¥1,420
Amazon.co.jp


ミネソタ出身の彼らは、スロウコアなどと呼ばれていますが、前作あたりからそのカテゴライズなど無意味なものになってきている気がしますね。
本作はデビュー20年目にリリースされた作品ですが、その世界観は研ぎ澄まされています。

静かに昂る、この言葉が似合うロック。

厳選されたアコースティック中心の音数を磨いて創られた音楽。
音そのものに合わせて、重要なのはその余韻。
余韻がとても大きな役割を担っている。

音を磨き、質の高い余韻を創りだすのに大きく貢献しているのが、 Wilco のジェフ・トゥイーディ。
彼のプロデュースが、ここまで純度の高い音楽を産み出す原動力になったのは間違いない。

構造のシンプルさと、非常にゆっくりなテンポが、メロディの美しさと音の質感と余韻を際立たせてくれる。
まるで胸に音楽が沁み込むスピードを彼らが知っているかのように。

そして全編に渡って漂う、不思議な温かさ。
前作はもう少し冷やかだった気がするけど、これもジェフのおかげなのかも。

静かな環境でじっくり聴き込みたいと、自然に思える音楽。
聴きながら、静かに昂る。





このアルバムは日本盤が珍しく安かったので、日本盤を買いました。
しかしエキストラトラックがどうもイマイチで。

アルバムとしての最終曲 To Our Knees も素晴らしい曲でその余韻とともに終われば最高だったのに、最後にくっついた陰鬱なエキストラトラックがその雰囲気を壊してしまうんですよね。

聴かなければいいんですけど。