今日はも見事に予定も無く、暇暇な昼間を過ごさせてもらったが、こんなに何も無い生活に慣れてしまうのは、本当に怖い。


同室の爺さんは介護付きの老人ホームみたいな所に引っ越す予定らしく、今日施設の人が挨拶に来てるみたいだつた。


しかしながら、あーでもないこうでもないと、相変わらずいろんな事にゴネていて、本人的にはあまり出て行きたく無いようだった。


でも病院側もあちらの方が設備もしっかりしていて良いですよ〜などと、どちらかというと追い出したいように見えた。


まぁそうだよな…悪いけど、本人からは治っていきたいという感じは全然見受けないし、自分勝手に振る舞って看護師困らせるような事ばかりするしね。


今日も仕舞いには、同室の俺の治療がうるさくて、睡眠不足になったから、なんとかしろと騒いだりしていた。


寝たきりだし、見ていると、昼間ほとんど寝ているくせに寝不足とは、随分な事言う人だと呆れていたが、今夜から眠剤服用してくださいとか言われて、要望叶わないようだった。


まぁ、こちらも飯食ってる傍で糞してたりして、大いに不愉快な思いしているので、部屋変わったりしたら嬉しいと思っていたので、残念ではある。


こちらも、とっとと退院したいのは山々なんだけど、どうやら来週末位まではこの監禁生活は続くらしい。


今日はかみさんに市役所に行って手続きをいろいろして貰った。


調べて知ってはいたが、障がい者手帳などは発行に1ヶ月位はかかるらしく、補助の申請は退院後に追ってやる事になるらしい。


職場にも連絡して、退院後各種準備整い次第出勤しますと伝えた。


正直、こんな腹から管出た状態でハードな外仕事の業務に戻れるかは五分五分じゃ無いかと思う。


透析自体は夜やるから何とかなるけど、雨降っても関係無く、外で肉体労働する場合に腹から出た管の衛生状況守れるのかは、かなり不安がある。


言い換えれば、内臓を露出させて生きてるような状態なので、リスクは大きい。


でもこればっかりは、やってみないとわからないかな?というのが、正直なところ。


嫌です出来ません…なら、代わりに何の仕事が出来るのか考えなくてはならないが、現場一筋30年以上やってきた俺に選択肢は殆ど無いというのが、現実なんだろう。


働かざるもの、食うべからず…そんな言葉が重くのしかかってくる。


簡単じゃ無いよな人生ってやつは…






相変わらず、夜の治療がメインになった為、昼間は恐ろしく暇な時間を過ごしている。


しかしながら、夜には機械の不調や、機械との相性で出る痛み、そういったものに叩き起こされるので、全然普通に寝れない。


そのせいで、ほぼ一日中半分夢の中みたいな、眠すぎて社会復帰は難しそうな日々を送っている。


当初の予定では、寝てる間に全部終了!なんて楽なんだ!となるはずが、全く違うものになりそうである。


細かく話すと、このAPD(夜間透析)の機械は医療機器だけあって、シビアに問題点を見つけ出す。


まぁ大体が、透析液が上手く流れないというトラブルなんだけど、それが起きる度に甲高い警報音を鳴らして止まりやがる。


人間、寝ている間に寝返りなんてものをするわけで、特に自分は寝相は悪い方なんで結構動く。


その度に、管巻き込んでしまったり、引っ張ってよじれてしまったりして、詰まらせてしまう訳である。


昨夜なんて、腹痛で1回、警報で4回起こされて、その度に原因究明とか言って、いろいろ調べなきゃならないので、ちゃんと連続して寝れたのは2時間も無いと思う。


ちなみにドクターの話だと、こんなで調整しながら、来週末の退院を目指しましょうとの事だった。


大丈夫なのかな?


そういえば、夕方に初めて両親が面会に来た。


病棟で会うと、5分という時間制限されるし、いろいろ言われそうなんで、どうせ暇だし外来患者ロビーまで出て、そこの待合室にて話す事にしている。


ここなら、もう少し長く話せる。


うちの親父は86にもなるが、相変わらず驚くほど元気で、同じ病棟の寝たきりの爺さん達より年上とは、ちょっと思えない感じがした。


お袋は流石に超人親父ほどの元気さは無い様子だった。


杖はついていたけど、結構しっかり歩けていたから、まだ大丈夫だと思いたい。


両親に心配かけない為にも、早く社会復帰した方が良いのだけど、不安は募る。


今日もシャワーを浴びながら、自分の脚を見て、「あれ?これ、肉体労働者の脚じゃ無いよね」と思ってしまった。


明日から、階段登り降りでも少しやっとくかな…



今日もまた昼間は暇な一日だった。


夜透析やるとなると、夕方からそれなりにやる事はあって、寝る前辺りは準備がいろいろあったりする。


治療のデータ取り的な部分もそこに集中しているので、昼間に血圧やら体温やら計りに来るけど、あまり重要では無い気がする。


今日も暇に任せて、手続きの確認という待ってれば済むものを、わざわざ電話で聞くというお仕事を自分で作って勤しんでいた。


仕事してた時は、この手の待っててくれれば良いのに、わざわざ電話してくる人を暇だな〜と嘲笑っていたけど、自分がその立場になってよく分かった。


死ぬほど暇なんだと。


昼からシャワー浴びて、午後には娘が見舞いに来た。


こんな所に来てもらうのは、人生で一番の絶頂期にある娘にとって何の利益も無い事だよなぁ…とは思うけど、やっぱり顔見るとなんか嬉しいのは、俺も人の親なんだよなと思ったりして。


来た時に着てたダウンを持ち帰って貰った。


入院してる間に季節が進み、冬から春本番になった気はする。


そういえば、夕方に栄養士の人が来て、栄養指導なるものをしに来た。


ただ、いろいろ聞いて分かったけど、散々ドクターから聞かされて、自分で調べた知識を大幅にアップデート出来るような情報はあまり無かった。


やっぱり、家でかみさんが頑張ってくれてた食事に、何一つ問題は無かったんだよねと再確認した。


こう言っては怒られるかも知れないけど、ここに来て、透析患者用メニュー食べた後も血液検査すると数値で引っかかっているので、まるで食事がなってないみたいな言い方されてたけど、大した変わりは無いのでは?と言いたい。


つまり、俺の体質の問題で、塩分だカリウムだ…と、普段気をつけていても、食事の内容で簡単には下がらないものなんだと思う。


まあ、全く気にしないのは良く無いって事は、わかって言ってるので、誤解のないように。


そろそろゴール(退院)は見えてきたとは思うけど、最近は何をもって退院と決まるのか?よくわからなくなって来たなぁと思っている。


自宅で夜間透析出来るようになれば…との事だったけど、まだ2日だが操作に不安は無い。


腹の傷の治り具合もかなり良くなってきた。


実は唯一の不安は補助申請の手続きがまだ終わってないので、今出ると治療費はとりあえず満額請求が来る。


流石にそれはきつい。


早くそちらが片付いて、晴れて退院できる日が来ますように。


さもないと、身体が鈍って働けなくなりそうだ。