夜の透析(APD)に変わったのは、当初の目的に沿っているから良いのだが、決定的な問題が浮上した。


当たり前だが、昼間やる事が無いのである。


そこで今日はドクターに外出許可貰って、久しぶりに外出しようと試みた。


割とすんなり、ドクターから許可が出て、保健協会へ手続きの為にという名目で外出許可証を作成していた時、看護師の人が先方に確認の電話を入れろとか言い出す。


実は昨日のうちに散々電話したが繋がらないから、直接出向く事にしたのだが、それ以外の用事もこなせると勝手に期待していた。


しかし、いざ電話してみたら、一発で繋がって、しかも未処理の為詳細不明というどうしようも無い答えが帰ってきた。


そのまま看護師さんに伝えると、「行ってもわからないなら、外出は無し」と、あっさり許可を取り消しされてしまった。


他にもやりたい用事があるんですが?と聞いたが、取り合ってくれない。


どうやら、感染症が院内で流行ると困る為、外出は出来るだけさせない方針らしい。


まぁ、面会も決まった場所で5分で済ませとか、物凄い無茶苦茶言ってるからね、わかるけどさ。


おかげで明日は娘が、明後日はおふくろがくるらしいが、あんまり長話はしている余裕は無い。


ますます、こんな変な世界に閉じ込められてる感が強まって、機嫌がすこぶる悪い。


しかも、昨夜から始まったAPDは思いの外シビアな機械で、夜中に2度もえらいデカい警告音出して止まる始末。


その度、起きて原因探して再起動して。


それと、腹の中から透析液を抜いた時に、なんか下腹部にチクチクした痛みが出る。


その為にも何度か起きる羽目になる為、全然熟睡出来ない。


まあそもそも、腹から出た管を機械に繋いで寝るって…わかると思うけど、寝返りも難しいのね。


半身位なら良いけど、一回転した日にゃ、管絡まって警告音に起こされるか、下手すりゃ腹から管抜けて大惨事になる。


こんなに緊張感持って寝るのかと思うと、この先どうなるやらとうんざりする。


おかげで昼間は昼寝ばかりしていた。


本当は働かなきゃならんのですよ…とほほ。


夜はサッカーの代表戦を見た。


しょっぱい試合だった、こちらも…とほほ。

やっと手術痕が落ち着いた感じになってきて、久しぶりにシャワーを浴びれた。


汚いと罵られそうだが、なんと12日ぶりの入浴である。


それまで、濡れタオルなど用意してもらって、体は拭いていたが、正直気持ち悪くて仕方が無かった。


周りを見ていても、入浴している人は殆ど見ない。


入院患者って、予想以上に人並みの生活から遠ざかっていると感じる。


看護師さん達は見てると、毎日毎日「お手伝いしますから入浴してはどうですか?」と、頑張って声かけてるけど、老人達は面倒くささが勝つらしく「要らん」と無愛想に答えていて、見ていて可哀想になる。


自分の糞尿にまみれて生活してしてるのに、入浴も嫌って、何だか恐ろしくさえ思える。


長く入院してると、感覚がおかしくなりそうで怖くなるのは、こんな理由かも知れない。


ところて、今日から新しい機械にて透析を行う事になった。


APDと言うのだけど、こんな奴


こいつは夜寝てる間に透析をやってくれる機械で、腹から出てる管(カテーテル)に、寝る前に接続しておくと、寝てる間に全部済ませておいてくれる優れものなのだ。


今日初めて使う事になって、いきなり準備で大ミスをしてしまい、透析液を何本も駄目にしたのは内緒で。


今繋いだ状態で寝る前にこのブログ書いてるんだけど、始動時はかなりうるさい気がしたけど、今のところ静かになりました。


でも、当たり前だけど、腹から管出てる状態で、それ機械と繋げてから寝る…って、やばいよね。


だって無意識に寝返り打って管抜けたら、大惨事じゃないですか。


今はある程度気にしてるけど、慣れた頃なんかとんでもない事やっちゃいそうな気がするなぁ。


特にお酒飲んだりしたら、なんかとんでもない失敗しちゃいそう。


退院したら、お酒が飲めるって希望を持ってたけど、もしかしたらお酒もやめなくちゃならないかもなぁ…


そうなったら、悲しいです…

入院してから4回目の日曜日、そう日曜日は休診日なので、割と病院は閑散としてます。


まぁ入院患者は変わらず居るので、僕の周りの環境は変わりなく不愉快。


相変わらず、部屋で「うんち出た」ナースコール押しまくる爺さん、臭いし、ウザいので内心「糞ジジイ」と呼んでます。


来た当初は自分で車椅子に乗り換えてトイレに行ってるのを見たけど、ここ数日は部屋でしまくる。


病室内は通話禁止のはずなのに、平気で電話をしまくるし、相変わらず全部人にやらせている癖に、優しくしろとか丁寧にやれとかうるさい。


看護師さん達も、手のかかる奴ほど、大勢で手をかけて低姿勢で接するので、俺みたいな何でも自分でやる奴は割と放置される。


多分そんな事も腹立たしい原因の一つなんだよな。


もう一人、向かいの部屋の姿見えないけど、やたらうるさいジジイが居る。


ほぼ誰も行かないと全ての時間で、大袈裟にうんうん唸っているのだけど、そんなに大変な状態のくせに看護師が行くと、途端に饒舌になって大声で自慢話をしている。


寝たきりのくせに、昔スポーツマンだったんだぜ!とか自慢してどうする?


おそらくかまって欲しくて、廊下に響き渡る声で唸っているんだろうな、と言う事ではこちらは「スーパーかまってちゃん」と内心呼ばせて頂いてる。


病的とはよく言ったもので、人間寂しいくらいで、こんなに頑張れるんだと感心するレベルに唸ってる。


暇なんで他の部屋もちらちら覗いて見てるけど、病院って所は壮絶な所だよなと痛感する。 


目をカッと開いたまま、微動だにしない老婆。


壊れたロボットみたいに、不可思議な動作をひたすら繰り返す爺さん。


なんか頭がおかしくなりそうな時もあるのだが、自分の場合は障がい者としていかなる時も自助出来るスキルを身につけるまで入院するらしい。


今日も3回2リットルの透析液を出し入れして、腹から出たカテーテルの手入れの仕方を教わった。


腹から管出てるって、やっぱり簡単には馴染まないものだ。


今日看護師さんに「これ抜けたらどうなる?」と聞いてみたら、無い話じゃ無いらしく、急いで処置しないと大変な事になるから注意して!と言われた。


えっ?抜けるのこれ?内臓剥き出しになっちゃうじゃんか。


俺、粗雑な所あるから心配だよなぁ…