最近怖い事に朝起きた時に自室に居るような錯覚に陥る。


ここは俺の場所では無い!そう強く思っていないと、何だかこんな生活に馴染んでしまいそうだ。


そういえば、そのうち書こうと思っていたのだが、自分の入院の目的の大きな所はもちろん透析するようになる事なのだが、もう一つの小さな目的もある。


それは、医師の言葉を借りて言うなら「教育入院」と言うそうだ。


腎不全起こした人間特有の食事に慣れる事である。


ちなみに腎臓悪くなった人は気をつけなくてはいけないものがいくつかある。


もちろん、ステージごとに内容も変わってしまうのだが、僕みたいにステージ4末期腎不全の場合は大きくは3つ。


塩とタンパク質とカリウムである。


一般の人は減塩とはよく言われるけど、タンパク質とカリウムはむしろ積極的に取るように言われるはずだ。


高タンパク低脂質なんて、健康食の代名詞みたいに言われるし、カリウムもナトリウム(塩)を排泄する為に不可欠な栄養素である。


でも、末期腎不全を患うと、これらが残り少ない腎機能や他臓器に深刻な問題をもたらす。


そこで低タンパク、低カリウムメニューのメニューの登場である。


前にも書いたが、うちは元々塩分控えめメニューをかみさんが頑張ってくれていたので、その部分はあまり変わらないなと思った。


おそらく違いは、野菜果物の生加減かなと思った。


参考にいくつか飯の写真をあげる(ちなみに全部写真撮って記録してある)。


豚焼き肉


こちらも豚焼き肉


何とすき焼き


何故か、餃子


お気づきの方もいるかも知れないが、肉が普通に出てくるのである。


もちろん、比率的には魚(焼き魚が殆ど)の方が多い気はするけど、それもタンパク質である。


違いはどこか…よく見たら、生野菜は無い。


全て湯掻くか、水さらしにしてあるのだ。


果物はゼリーか缶詰にしてあった。


あーなるほど、こうするのか…確かに勉強にはなった。


でも、正直な感想としては、薬味なんかの一工夫が無いものが多く、不味くはないけど物足りないとは、思っている。


しかも、家では加工肉はリン成分が多いので、殆ど食べなかったが、ここではちょいちょい出る。


なんだか、それほど厳格でも無いんじゃね?というのも、本音である。


とは言え、晩方テレビなんぞ見ていたら、大食いチャレンジと称して回転寿司食べまくってる番組をやってた。


そういえば、絶対出ないメニューがあった。


生魚…刺身である。


退院したら、回転寿司行こうと心に決めた。


まだまだ、入院生活は続きそうなのだが、夢は見ようと思う。

気がつけば、入院生活も20日を超えるという大台に。


なんか、自分の場合は一般的な入院とはだいぶ違う感じなんだよなと正直言って思っている。


何故なら、普通は完治を目指して治療を続け、だいたい治ったら退院というのが流れだと思う。


つまり、悪い体調を改善してまともにして、退院させてくれるもののはずだ。


だが、自分の場合は検査数値は悪かったものの、体調はさほど悪くなく、元気一杯仕事してたのに、入院して首やら腹やら大穴を開けられ、チューブを繋がれて、一人前の身体障がい者に仕立て上げられてしまった。


しかも、この腹から出たチューブ(カテーテルという)を上手に使って生活出来るようになるまで、入院は続くという。


もう正直、腹に透析液たっぷり入れられて、苦しくてあまり動けない状態で一日中転がって生活するのは、結構な苦痛だ。


明らかに転がってばかりいるせいで、身体は鈍る一方だし、かと言って腹タポタポさせた状態で、何かトレーニングというのも、結構無理がある。


まだ不慣れな為か、抜いた後も腹部にかなり痛みが残る。


看護師さんに言わせると、通常あり得ない場所に大量に液を入れ込むから、慣れるまではそういう痛みは出るものですよとの事。


何だか、退院する頃には体力落ちまくって、仕事出来なくなってやしないか、いささか不安になってきた。


余談ですが、入院のもう一つ怖いと思う事は、一緒の寝たきりのお爺さんを見ていて思うのだが、何から何まで看護師さんが面倒を見てくれると、当たり前のことをさえ自分でやらないダメ人間が出来上がってしまうという事。


そのお爺さんは頑張れば起きて自分でトイレに行けるらしいのだが、最近では「めんどくさい」とか言って、ベッドで寝たまま大便をして、ナースコールで「うんち出た」とか呼んで処理させている。


そんな事を当たり前に思うなんて、人間の尊厳はどこ行った?と聞きたくなるが、オムツを変えて貰いながら、煎餅なんかかじっている。


その上で、看護師さんに「もっと気を使って優しくしろ」とか平気で文句を言っている。


こうなると、おそらく退院する気はないというのが、ありありと感じられる。


本当に死ぬまで、孫くらいの歳の看護師にケツを拭き続けてもらう気満々なのだ。


年齢的にも、今後良くなってまた社会復帰して社会貢献する可能性はゼロだと思う。


こんな老人に何人もの若者(看護師)が付きっきり面倒見てるのは、なんか狂気の沙汰だと思っている。


病院とはそういう所だ。


見ていると、そういった老人が各病室に沢山いる。


日本は少子化でやがてこういう状態を維持する事は出来なくなるだろう。


医学の進歩は違う問題を生み出してると個人的には思っている。


物凄く酷いことをあえて言わせて貰うけど、「人間、自分で自分のケツ拭けなくなったら、治ろうとする奴以外はもうさよならすべき」だ。


残り少ない人生を、若者の時間や労力を奪う事だけに費やす老人はいらない。


自分が今後そうならない様に、頑張りたい。


酷い事言った後に、こんな事言うのも変だが、夜にはサッカー日本代表が世界最速でW杯出場を決めた。


本当にめでたい。


早く帰って、ビール飲みながら、サッカー観戦できる日が戻って来ますように。


ちなみに俺アル中かもなぁとちょっと思ったりしてたけど、一滴も酒飲まないでもう20日経った。


震えるほど酒飲みたいかと言うと、そうでもない。


どうやら大丈夫みたいだ。

毎回書いているけど、物凄く怠惰な生活をしているせいで、そろそろ社会復帰出来るのか?怖くなってきた。


今日も腹膜透析を2セットやるだけの1日で終わった。


ただ、1.5リットルの透析液を4時間貯留するのを2セットやるので、関わってる時間は8時間と仕事みたいな時間割りだ。


もっとも、やっている事と言えば、入れるのも、出すのも、貯留するのも全部ただの待ち時間なのだけれど。


しかも、今日から1.5リットルに量を増やしたのだけど(最終的には2リットルまで増やす)、腹がだいぶ張る。


この状態で食事とか取ると、なんか大した量食べてないのに、苦しくてなんか食べ過ぎた時みたいになる。


この状態で仕事は流石に無理だよなぁとは思うので、腹膜透析を昼やるタイプの生活は選択肢に無くなった。


こうなったら、夜寝てる間にやるAPDと呼ばれるタイプ一択である。


今日は合間にかみさんが見舞いにきて、必要書類などを届けてくれた。


病院の事務方に持っていくと、お渡しまでに2週間とか眠たい事言われるので、直接ドクターに手渡して「急ぎなんで何とかしてくれ」とねじ込んでみた。


とりあえず受け取ってくれたけど、正規の方法じゃ無いから、上手くいくかはわからない。


ただ、期限に間に合わないとおそらく払えないかもと思う様な金額の請求が来る。


一旦払って後で精算という事も出来るみたいだが、とりあえず払う分の大金準備するのはなかなかに大変そうだ。


なにせ、娘がこの春から大学生になるのだけど、そちらの出費も凄そうだから、仕方ない。