借地借家法(借地)
次の事例について、借地借家法の規定に照らして適切か否か答えよ。
Aが,Bに,A所有の甲地を建物の所有を目的として賃貸し,Bがその土地上に乙建物を新築し,所有している。
Bが,乙建物を1年以上自己使用しておらず,かつ,他人に譲渡しようとすることもない場合,Aは,裁判所に,相当の対価の提供を条件として,自ら乙建物の譲渡及び甲地の賃借権の譲渡を受ける旨を申し立てることができる。 (宅建過去問H15問13-④)
<解>×
そのような規定はない。
なお、借地権者(=B)から、以下のような申立てがあった場合に、借地権設定者(=A)は、裁判所に対して、自らその建物および土地賃借権の権利の譲渡を受ける旨を申し立てることができるとする規定はある。
借地権者が、賃借権の目的である「土地上の建物を第三者に譲渡しようとする場合」において賃借権の譲渡により、借地権設定者(=A)に不利になるおそれがないにもかかわらず、借地権設定者(=A)がその賃借権の譲渡について承諾をしないときは、裁判所は、借地権者(=B)の申立てにより、借地権設定者の承諾に変わる許可を与えることができる。
定期借家法(借家)
借地借家法第38条の定期建物賃貸借(以下この問において「定期建物賃貸借」という。)と同法第40条の一時使用目的の建物の賃貸借(以下この問において「一時使用賃貸借」という。)について、民法及び借地借家法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
定期建物賃貸借契約は契約期間中は賃借人から中途解約を申し入れることはできないが,一時使用賃貸借契約は契約期間中はいつでも賃借人から中途解約を申し入れることができる。(宅建過去問H19問14-③)
<解>×
定期建物賃貸借は、賃借人からの中途解約も可能。
居住用建物の中途解約定期建物賃貸借(床面積が200㎡未満の建物に係るものに限る。)において、転勤、療養、親族の介護その他のやむを得ない事情により、建物の賃借人が建物を自己の生活の本拠として使用することが困難となったときは、建物の賃借人は、建物の賃貸借の解約をも申し入れることができる。
この場合、賃借人から1ヵ月の予告期間で解約を申し入れることができます。
私もアパートに住んでいた時、退去する場合、退去の1ヵ月前には報告してくださいといわれてました。(納得!!)建物買取請求権
Aが,平成4年8月,Bに土地を賃貸し,Bがその土地上に建物を所有している場合の契約終了に伴う建物買取請求権について、借地借家法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
建物買取請求権は,契約終了の理由を問わず,Bの債務不履行を原因とする契約終了の場合にも,BはAに対して建物の買取りを請求することができる。 (宅建過去問H14問13-②)
<解>×
借地権者の債務不履行により借地権が消滅したときは、借地権者は、建物買取請求権を行使することはできない。
借地権者の債務不履行が原因で借地権が消滅したのであれば、借地権者の保護を図る必要はないからである。
借地権者の建物買取請求権は、借地権の存続期間の満了により契約が終了した場合に認められる。手付金の制限
次の説明は、宅地建物取引業者が行う業務に関する記述である。
宅地建物取引業法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
建物の販売に際して,当該建物の売買契約の締結後,既に購入者に対する建物引渡債務の履行に着手していたため,当該売買契約の手付放棄による解除を拒んだ場合、宅地建物取引業法の規定に違反しない。(宅建過去問H18問40-④)
<解>○・・・手付による契約解除は相手方が履行に着手するまで
解約手付けによる解約は、その取引の相手方が履行に着手するまでのあいだに行わなければならない。
固定資産税
固定資産税について、適切か否か答えよ。
200㎡以下の住宅用地に対して課する固定資産税の課税標準は,価格の1/2の額とする特例措置が講じられている。(宅建過去問H14問28-②)
<解>×
200㎡以下の部分は1/6です。
200㎡以上の部分は1/3となります。
ちなみに我が家は、198㎡なので土地の固定資産税がすべて1/6となっています。お得な気分です

売主の担保責任(抵当権がついている場合)
<問>
AからBが建物を買い受ける契約を締結した場合(売主の担保責任についての特約はない。)について、民法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
AがDに設定していた抵当権の実行を免れるため,BがDに対しAの抵当債務を弁済した場合で,BがAB間の契約締結時に抵当権の存在を知っていたとき,Bは,Aに対し,損害の賠償請求はできないが,弁済額の償還請求はすることができる。(宅建過去問H11問10-③)
<解>×
表を丸暗記でもいいのですが、記憶にのこるような事例を一つ覚えておくのも手です。
たとえば↓
~事例~
『Bは、Aから建物を購入した。建物には抵当権が設定されていることを知っていたが、Bは当然Aが債務を履行するものと考えていた。
しかし、Aはいつまでたっても債務を履行せず、このままでは建物が差し押さえられてしまう危険が生じたので、BはやむなくAの債務を代位弁済した。
Bは本来Aが支払うべき債務を支払ったので、Aに対して弁済額の償還に留まらず、損害の賠償請求が出来る。』
~解説~
抵当権がついていてもBのように、債務者が弁済すると考えるのが普通です。
なので、抵当権がついているのを知っていても(悪意)、知らなくても(善意)、契約の解除と損害賠償請求は認められています。
借地借家法(借地)
次の事例について、借地借家法の規定に照らして適切か否か答えよ。
Aは,昭和46年(西暦1971年)8月,Bから,その所有地を,建物の所有を目的として存続期間30年の約定で賃借し,その後A所有の建物を同土地上に建築し,A名義の所有権保存登記をしてきた。
Aは平成12年7月に再築のため建物を取り壊し,土地の上の見やすい場所に「旧建物を特定するために必要な事項,取り壊した日,建物を新たに築造する旨」を掲示した。この掲示が存続していれば,建物が未完成でも,平成13年8月時点で,Aは本件借地権を第三者に対抗できる。(宅建過去問H12問12-③)
<解>〇
1.借地権は、その登記がなくても、土地の上に借地権者が登記されている建物を所有するときは、これをもって第三者に対抗することができる。
2.前項の場合において、建物の滅失があっても、借地権者が、その建物を特定するために必要な事項、その滅失があった日及び建物を新たに築造する旨を土地の上の見やすい場所に掲示するときは、借地権は、なお同項の効力を有する。ただし、建物の滅失があった日から2年を経過した後にあっては、その前に建物を新たに築造し、かつ、その建物につき登記した場合に限る。
2年間に限った暫定的な対抗手段なので、その2年が経過するまでに建物を最築してその登記を行い、本来の対抗要件を備える必要があります。2年以内に登記しなかったときはいったん認められた掲示による対抗力もさかのぼってうしなわれます。不動産登記法
1棟の建物を区分した建物(以下この問において「区分建物」という。)についての登記について、適切か否か答えよ。
区分建物が規約による共用部分である旨の登記は,当該区分建物の登記記録の表題部にされる。
(宅建過去問H13問14-③)
<解>○
規約による共用部分である旨の登記の申請があった場合、その登記は、当該区分建物の表示に関する登記としてなされる。
「規約による共用部分の登記」は、区分所有者全員が知っておくべき事項なので、規約共用部分である旨の登記の申請があると、当該区分建物の登記記録の“表題部(専有部分の建物の表示)”にされます。(不動産登記法第44条第1項6号)
~参考~
【法定共用部分】エレベーター、廊下、天井など、区分所有法で定められる共用部分のこと。
特徴:それ単独で登記できない。単独で処分(売買等)できない。登記なしに権利を主張できる。
【規約共用部分】集会所、管理人室など、管理組合の管理規約によって「共用部分」と定められた部分。
特徴:単独で登記できる。登記をしないと権利を主張できない。単独で処分可(但し処分方法は管理規約による)
※区分所有建物固有の登記については「土地→権利部」「建物→表題部」と覚えておけばなんとかなります。
取壊し予定建物の期限付き賃貸借
<問>
賃貸人Aと賃借人Bとの間の居住用建物の賃貸借契約について、借地借家法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
この建物が,その敷地の売却に伴い2年後に取り壊されることが明らかな場合に,「建物を取り壊すこととなる時に賃貸借が終了する」旨の特約をAB間の賃貸借契約に定めるときは,公正証書によってしなければならない。(宅建過去問H11問14-③)
<解>×
「取壊し予定建物の期限付き賃貸借」は取り壊すべき事由を記載した書面によらなければならないが、公正証書による必要はない。
なお、「取壊し予定建物の期限付き賃貸借」は存続期間が30年以上となっているが・・・・
借地借家法39条
法令又は契約により一定の期間を経過した後に建物を取り壊すべきことが明らかな場合において、建物の賃貸借をするときは、第30条の規定にかかわらず、建物を取り壊すこととなる時に賃貸借が終了する旨を定めることができる。
より、本肢のように、2年後に取壊される場合にも、「取壊し予定建物の期限付き賃貸借」を定めることができるのですね。
受験生を惑わすワナがいっぱい仕掛けてある問題です・・・( ̄Д ̄;;
相続
AがBに対して1,000万円の貸金債権を有していたところ,Bが相続人C及びDを残して死亡した場合について、民法の規定及び判例に照らして適切か否か答えよ。
C及びDが相続放棄をした場合であっても,AはBの相続財産管理人の選任を請求することによって,Bに対する貸金債権の回収を図ることが可能となることがある(宅建過去問H19問12-④)
<解>〇
CとDが相続を放棄すると、相続人が存在しなくなる。
しかし、家庭裁判所から相続財産の管理人が選任されることによって、Aは、Bに対する賃金債権の回収を図ることが可能になることがある。