宅建取得からの挑戦!!不動産業開業へ -48ページ目
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11.自ら売主制限-8種制限(まとめ)

宅建業者が売主、宅建業者でない者が買主となる宅地・建物の売買契約には、他の場合には適用されない8つの制限が適用されます。逆にいうと、ここでいう8種規制は宅建業者間取引には適用なし。

この8つの制限を自ら売主制限という。

四葉8つの制限
①クーリング・オフ
②自己の所有に属しない宅地・建物の契約制限
③瑕疵担保責任の特約制限
④損害賠償額の予定等の制限
⑤手付けの額の制限等
⑥手付金等の保全措置
⑦割賦販売契約の解除等の制限
⑧所有権留保等の禁止
①クーリング・オフ
・マンション分譲の場合のモデルルームで、専任の取引主任者の設置義務にあるものは、クーリング・オフができなくなる事務所にあたる。・・・・実際に専任の取引主任者がいたかどうかは問題とならない。

・クーリング・オフの規定に基づく解除がなされた場合、宅建業者は、買主に対し、解除に伴う損害賠償または違約金の支払いを請求することができない。

クーリング・オフできなくなる場合は
①宅地建物の引渡しを受けている。
②代金全額を払う
両方を満たしていた場合のみ

引渡しの決定(引渡し受けてない場合)や代金の一部の支払っているだけの場合は、クーリング・オフはできます。(重要!!)
②自己の所有に属しない宅地・建物の契約制限
契約を締結している場合 ・・・・・・・・・・〇
予約を締結している場合 ・・・・・・・・・・
条件付契約を締結している場合・・・・・×

~重要例題~

Q;宅建業者Aの所有する土地付建物についてEが賃貸していたが、停止条件付きでFに売却した。

A;〇・・・自己所有物件であれば当該建物を賃貸しているときでもその土地付き建物を売却することができる。


③瑕疵担保責任

宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地または建物の売買契約において、自ら負う担保責任(瑕疵担保責任)については、民法の規定より買主に不利となる特約をしてはならないとされている。


④損害賠償額の予定の制限

宅建業者が自ら売主となる売買契約において、債務不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償額の予定や違約金の定めをするときは、それらの合計額が代金額の2/10を超えてはならない。2/10を超える定めは、超える部分につき無効となる。

なお、そもそも損害賠償額の予定をしていないのであれば、2/10に制限されない。

この場合、民法の規定により、実損額を請求することが認められる。


⑤手付けの額の制限等

宅建業者が自ら売主となる売買契約においては、

①手付けが支払われたときは、当事者の一方が履行に着手するまでは、買主は手付を放棄して、売主は手付の倍額を償還して、契約を解除することができ、これよりも買主に不利な特約は無効になる。



王冠②宅建業者は、代金額の2/10を超える手付を受領してはならない。


宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地または建物の売買契約の締結に際し、たとえ手付金当の保全措置を講じようとも、宅地建物取引業者でない買主から代金額の2割を超える額の手付を受領することができません。




⑥手付金等の保全措置

 1)手付金等の保全措置をしなくてもいい場合

次の場合、宅建業者は、保全措置をしなくても手付金等を受領することができる。

1.受領しようとする手付金等の額が(すでに受領した手付金等とあわせて)次のとおりであるとき。

 ①工事完了前に契約を締結した場合は、代金の額の5%以下かつ1000万円以下

 ②工事完了後に契約を締結した場合は、代金の額の10%以下かつ1000万円以下

2.買主に所有権移転の登記がされたとき、または買主が所有権の登記をしたとき

※引渡しではないよ


Q;Bが宅建業者Aに対して、証約手付を交付した場合、BはAが履行に着手するまでは、当該手付を放棄してAとの契約を解除することができる。


A;〇・・・宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地建物の売買契約の締結に際して手付を受領したときはいかなる性質のものであっても解約手付としての性質を有します。


⑦割賦販売契約の解除等の制限


宅地建物の割賦販売をするにあたっては、原則として所有権留保が禁止されますが、受領した金額が代金の3割を超えない場合、または3割を超えて受領しても「残代金について買主が担保の措置を講じる見込みがない場合」は、所有権の登記を留保することが許されます。




2)保全措置の方法


①銀行等による保全    未完成・完成物件 OK


②保険事業者による保証保険   未完成・完成物件 OK 


③指定保管機構による保管   完成物件のみOK


①、②は保証料・保険料がかかるので比較的大きな宅建業者向け、③は負担が少なく中小の宅建業者向け。そのかわり完成物件のみ


※指定保管機関の例・・・保証協会


⑦割賦販売契約
・宅建業者は、自ら売主となる割賦販売契約においては、30日以上の相当の期間を定めて支払いを書面で催告し、その期間内に履行がないときでなければ、契約を解除し、または支払時期の到来していない割賦金の支払いを請求することができない。


⑧所有権留保の制限

・業者が自ら売主となって、買主であるシロートに割賦販売を行う場合には、代金の30%を受けるまでは所有権留保をしてもよいがその後はダメ。

ただし、買主が、所有権の登記をした後の代金債務について、

(1)これを担保するための抵当権や不動産売買の先取特権の登記を申請する見込みがないとき。または

(2)これを保証する保証人を立てる見込みがないとき。

は適用が除外されます。


・宅建業者は、自ら売主となって割賦販売契約を行った場合には、宅地・建物を引き渡すまでに、登記その他引き渡し以外の売主の義務を履行しなければならない。(=所有権留保等の禁止)。ただし、宅地・建物を引き渡すまでに代金額の3/10を超える金銭の支払いを受けていない場合は例外である。

12.報酬に関する制限(まとめ)

(1)計算の元となる売買価格
  消費税 権利金の特約
交換・売買  賃貸借  
①居住用建物 × ×
②非居住用建物
③宅地 × ×

この表のように、
・宅地の売買価格
・宅地の賃貸価格
・居住用建物の賃貸価格   には消費税が課されない(※媒介手数料には、消費税をかけることはできる。)

したがって、宅地の売買金額、宅地や居住用建物の借賃はそのまま報酬計算のベースになります。

これに対して、居住用建物以外(=店舗用建物など)の賃貸には消費税が課されます。
税込借賃で表示されている場合には消費税分を除いた借賃を求める必要があります。



居住用建物の賃借の場合、権利金を基準に報酬計算をすることができず、賃料を基準にするしかない。

例:賃料10万円 権利金300万円の場合なら、合わせて10万5000円

一方、居住用建物以外(非居住用または宅地)の賃貸借で、権利金が支払われる場合には、権利金の額を売買価格とみなして、売買の計算をしてもよい。

例;借賃50万円、権利金1000万円の場合なら、36万×2=72万円

(2)報酬額に消費税分を何%上乗せして依頼者に請求できるか?

課税業者⇒報酬額×5%
免税業者⇒報酬額×2.5%

13.監督処分

・宅建業者が自ら貸主となり賃貸借契約を締結すること、いわゆる「自ら賃貸」は宅建業にあたらない。
したがって、自ら貸主である場合、重要事項の説明を行わなかったとしても指示処分を受けることはない。


・国土交通大臣または都道府県知事は、宅建業者に対し処分をしようとするときは聴聞を行わなければならない。
指示処分の場合も同様です。
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