自治日報「自治」欄に100条調査の制度欠陥と誤った運用について小論を掲載していただきました
自治日報4309号「自治」欄で今話題の100条調査、100条委員会について小論を掲載していただきました。転載の許可をいただきましたので、ご一読ください。100条調査権は民主主義による行政監視の重要なツールですが、豊洲問題、猪瀬都知事の政治資金問題など、都議会での事案に代表されるように、政争のツールとして使われてきました。
そもそも議会は政治の場であり、議会で扱うということは、当然のことながら政争という側面が露になるものなのです。一方で、議会は裁判所でも専門家による調査委員会でもありません。そういう議会の本質を踏まえた運用のルールなくして民主主義の健全な運用は期待できないでしょう。
そして、今なお対立が続く兵庫県議会と斎藤元彦知事。この問題の背景にも100条調査権の制度や運用の課題が関わっています。
この問題は、以前から何度も問題提起がありましたが、地方自治法100条の一部にかかる論点であることなどから放置されてきました。今回、社会的な注目を踏まえ、あらためて問題提起させていただいたものです。
ぜひ、ご一読ください。
94歳のソロ演奏
今日は、久しぶりに和光市新倉の某教会のイースター礼拝に出席させていただきました。
公職者でなく、教会のメンバーでもない私ですが「お元気?」と気にかけていただき本当にありがたいことです。
音楽に力を入れている教会で、礼拝でもロックからクラシックまで多彩な音楽が登場するのですが、中でも、本格的な管弦楽の演奏が必ず登場するのが特徴です。
しかも演奏者、歌い手がご近所の皆さんなのが素敵です。
さて、今日はもう20年以上、この教会でバイオリンの指導をされている奥田富士子先生がバッハとニューシネマパラダイス(映画音楽)の演奏で登場し、ソロ演奏もお聞かせいただきました。御年94歳。先日骨折されそこからの復活だそうです。
ここのところ、仕事で若者たちとの接点が多い中で、自分自身の「老い」を痛感する場面が多いのですが、まあたかだか55歳なんですよね。
94歳と言うと約40年後ですが、その時、奥田先生が本日奏でられたバイオリンと同じような働きをするのは難しいかもしれません。しかしながら40年後にもし生きているとしたら、同じぐらい生き生きとした何らかの働きを見せたいものだなぁとあらためて感じました。
本日のソロ演奏、しっかりと心に刻ませていただきました。
ちなみに奥田先生は、NHKラジオ版「君の名は」の劇中音楽を担当、当時はなんと毎回生演奏だったそうです。
なお、(一応教会名は伏せましたが)どの教会か知りたい方はご連絡くださいね。
和光・緑と湧き水の会が「令和7年緑化推進運動功労者内閣総理大臣表彰」を受賞
特定非営利活動法人和光・緑と湧き水の会が「令和7年緑化推進運動功労者内閣総理大臣表彰」を受賞。「みどりの式典」にて表彰されます。私の市長公約として実施した協働事業提案制度も「和光市自然環境マップ」で活用していただきました。
ちなみに協働事業提案制度は役割を終えて廃止されたようですが、このようなかたちで当時の成果のマップが評価されたのは本当にうれしいですね。事業がなくなり、世代が変わっても当時の取り組みがこうして着実に実を結んでいる。公共の仕事はこれだから素敵です。
ちなみに環境大臣賞受賞の際の記念フォーラムからもう16年。あの時は確か「次は内閣総理大臣賞ですね」なんてことを申し上げましたけど、実現しちゃいましたね。
あらためておめでとうございます。
元ゼミ生を含む新社会人の皆さんへ~組織で働くことの価値、そしてピケティなど
新年度を迎え、特に4月から社会に出たゼミ生の皆さんを想定していくつか注意点を書いておきたいと思います。
まず、皆さんは一旦、しっかりした組織で働くという決断をされました。
これは非常に人生にとっては有意義なことです。
もちろん、組織に属しない生き方や、自ら組織を作る生き方もありますが、仮に、将来、組織に属さない生き方や、自ら組織を作る生き方に人生の方向性を変える際にも、いちどしっかりした組織で経験を積み、組織で働くとはどのようなことか、組織で働いている人はどのように動いているのか、組織がうまく回るにはどうしたらいいのか、などということを知っておくということは必ず役に立ちます。
私も社会の様々な場面で人々を観察していて強く感じるのですが、組織で、しかもそこそこの規模の組織で働いたことがない人は、なかなか組織人としての動き方や、組織をしていくということができないように思います。それがビジネスチャンスの喪失に繋がったりもします。こちらは将来、個人事業主になったとしても、相手の組織の動き方が想像できたら、有利ですよね。実際にそこが分からない一人親方、個人事業主は成功しません。学生ベンチャーが大人のメンターを付けるとうまくいきがちなのもそういうことです。
そういう意味で、組織で働くということは、今後の人生がどう転んでも、非常に有意義な宝物になります。
もちろん、多くの方は、一旦組織で働くことを決めると、そのまま定年まで何らかの組織で所属して働いていくことが多いように思います。それはそれでいいのです。ただ、組織での経験は武器になると知っておいてください。
次に、もう一つ大事にしていただきたいのは、組織に自分の人生の全てを委ねるという生き方をしないということです。
どういうことかというと、その組織でしか生かされないスキルや、キャリアだけを積み重ねていると、万が一その組織が倒れたり、あるいはその組織を離れて生きなければならなくなったりした際にしんどい思いをします。
必ず自らのスキルを常に客観的に捉え、組織を離れたとしても、生かせるスキルが身に付くように考える必要があります。
組織に自分の人生を全て委ねるな、という意味では、もう一つ、大事なのは金銭的な備えです。
皆さんはこれから組織で働き、給料を得ます。これを全部使ってしまうこともできますが、何らかの形で資産として少しずつ蓄えておくことや、あるいは蓄える形式を変えて、自分の脳みそに蓄える、つまり自らのスキルを磨くことに投資をすることをお勧めします。
授業でも話をしましたが、トマ・ピケティの「r>g」の関係は理解し、生かしてください。労働はフローの所得を生みますが、ストックも所得を生み、ピケティの研究によると、ストックが生む所得は労働が生む所得を上回ってきた歴史があります。「お金を貯めて、増やす」ということを意識してください。うまくいけば、人生を支える補助輪になります。
あまりたくさんのことを言ってもきりがないのでここまで。
では、皆さんの社会人としてのロケットスタートを心からお祝いします。
画像の出所はプレジデントオンライン、ダイヤモンドオンライン。
地方交付税交付団体から見える景色と不交付団体から見える景色
名ばかり参与を務める一般社団法人地域から日本を変える「首長連続セミナー」で大磯の池田町長のお話をうかがいました。池田さん、めちゃくちゃわかりやすく町の財政の話を説明され、来場された皆さんの質問内容からも理解が進んだことがよくわかりました。
このセミナーに興味がおありの方はSNS等でご一報ください。
一方で、以前、やはりこのセミナーでお話をうかがった御代田町の小園町長のお話でも感じましたが、地方交付税をはじめとする地方財政制度の歪みから、交付団体の財政運営のインセンティブが、賢い首長さんほど「うまく借りる」「うまく引っ張る」「うまく集める」という方向に力点が行くようになっていて、不交付団体の財政を預かってきた身からすると矛盾を感じる、という状況です。
もとより、地方交付税交付団体にとり、行革で1億円浮かせても、地方交付税が減るだけなので、さほどメリットがないのです。一方で、充当率の高い地方債なら、もろに財源が増えます。
たとえば、防災施設という立て付けなら、庁舎の建て替えのかなりの部分を一部返済なしの緊急防災事業債によりまかなえるので、将来、もしかしたらなくなるだろうなあ、というような町村の町役場がピカピカに建て替えられています。地域によりますが、ひどいところだとこの投資は生かせず廃墟になるかもしれません。
ですから、池田町長の大磯とか小園町長の御代田の箱もの行政とは一味違うポジティブな地方債ならおそらく持続性があり、まあ、いいのだろうけれ、そういうケースばかりじゃないぞ、これは、というのが今の防災の名を借りた箱もの行政への危機意識です。ちなみに池田町長さんはこれが箱もの行政に行くと大変なことになる、と明確におっしゃられて、大磯町民は幸せだなあ、と痛感。
地方交付税交付団体から見える景色と不交付団体から見える景色はこうまで違うのですね。
いずれにせよ、あらためて考えさせられるひと時でした。





