「議会の全会一致で始まったプールの復活は無駄遣いか?」問題~公共施設全体の視点で考えると…
どうも市民プール(12月供用開始)なんてものを作りやがって、松本はけしからん、という的なことをおっしゃっている方がいるようですが、経緯から趣旨までかいつまんでお話します。
そもそも広沢の児童センタープールは老朽化していたところに東日本大震災や余震があり、致命的な損傷を受けました。2011年のことです。
その後、プールを廃止するか、復活させるか、という議論がありましたが、市議会にプール再建の請願があり、全会一致での可決があったことから、プールを再建するならどういう手法があるか、という観点から、公共施設マネジメント(昭和期に大量建設され、更新期となっている公共施設をそのまま再建築すると財政破綻するし、そもそも無駄が多いので、全体的な見直しをする、その全体像を公共施設マネジメントとしてまとめています)と絡めて進めるしかない、という結論になりました。
このあたりの経緯については、議会では反対の議論はありませんでした(請願も全会一致ですからね)。
さて、プールを単に児童センタープールとして修繕あるいは再建築する、というのは無理、というのが私の考え方であり、役所内でも一致した見方でした。
ではどうするのか。
ひとつ、ポイントとなったのが学校プールをどうするか、という問題でした。
市内の学校のプールの老朽化は非常に大きな問題となっていて、毎年どこかの学校のどこかの施設が修繕の対象となり、また、プールサイドがボロボロ、更衣室ががたがた、など子どもたちの苦情もたくさんありました。
当時すでに、児童センター敷地と隣接する広沢小学校やその隣の第二中学校のプールがガタガタになっていたことから、この二校のプールを廃止して、広沢プールで授業ができないか、ということを検討しました。
課題はプールの深さでしたが、これは可動床にすることで解決。
また、水泳の授業と一般利用の兼ね合いについても緻密に検討しました。
結果的に言うと、この二校の授業は来年度から新プールで行われます。
今の学校プールは廃止。維持管理費、更新費は今後かからず、代わりに新たな市民プールの利用に関しての費用を負担することになります。
考え方によっては温水プールの方は固定収入が入ることになり、まさにwin-winということになります。
今後ですが、新プールの運営状況を見ながらの検討になりますが、近隣の市立学校のプールも老朽化しているため、温水プールの活用は有力な選択肢であります。市立学校の新プール利用が増えると、その学校のプールは必要なくなりますから、推進するにはどうしたらよいか、という視点で考えなければなりません。
逆に学校利用が増えると一般利用が幅広い時間帯にできない、という批判も出てくるでしょうが、そこはお互いさま。縮退の時代にプールはできますが、以前通りではない、というところは落としどころとして説明していくことになろうかと思います。
ということで「今どきプールを作って、松本市長はハコモノ主義のバカだねえ」という議論は木を見て森を見ない議論ということになります。
そもそもプール再建のきっかけは、市議会がプールの請願を全会一致で、当然のことながら全会派一致で採択したことにあり、私はその結論を踏まえて、最新の公共施設マネジメントの手法を駆使して努力をしたに過ぎないのですが。
そして、しつこいですが、老朽化して更新の時期にある近隣小中学校のプールも含めて、トータルでいかに活用していくか、ということがこれからの最大のポイントとなります。
市政レポートより、3期を振り返っての、しばさき光子税理士との対談(前半)です
本日から一市民に戻りました、松本です。
さて、紙でお配りしている「市政レポート」より、3期を振り返っての、しばさき光子税理士との対談(前半)をお届けします。
3期目は6分野33の公約を提示させていただきましたが「地域密着型高齢者入居施設の整備」「学校トイレ設備の改善」「防災倉庫の更新」の3つが未達となっています。
3期目を含め、この約12年を市内出身・在住の税理士、前代表監査委員のしばさき(柴﨑)光子さんと振り返ります。
柴﨑 白子で生まれ育った者として、ここ数年の和光のまちの変貌には目を見張ります。3期目の市政運営を振り返って、公約の実施状況はどうですか?
松本 地域密着型の特別養護老人ホームをつくる、という公約は介護業界の人手不足などにより手が付けられていません。それ以外は着手・推進しています。
柴﨑 あらためて、駅のエスカレーター、広沢地区の複合施設、ごみ焼却施設は朝霞市との合意から一部事務組合設置、保育園の増設など、今期は目に見える形でまちづくりが動きましたね。特に、しばらく海外にいた関係で、立派な東武の駅ビルができてびっくりという感じなのですが、その際にエスカレーターやエレベーターを作ったのですね。
松本 はい。補助金を出すことで、エスカレーターとエレベーターを電車が動いていない時間も使えるようにしました。おかげで駅ビルの使い勝手についても 東武さんとはいろいろお話ができまして、いい方向に着地できたと思います。
柴﨑 市の権限が及ばないところでも工夫でいろいろと誘導したり、交渉したりする、というのが腕の見せ所ですね。さて、私のような子育て世代には、子育てと教育が気になりますが、この分野の進展はいかがですか?
松本 保育園は引き続き増設しまして、4年で約200人の定数を増やしました。特に幼保一体の認定こども園を4月1日に市内で初めて誘致でき、私の持論である親の仕事に関係なくいろいろなご家庭のお子さんが集まる保育の場が実現しました。学校トイレの改修については3校進めまして、もう1校で予定が終わります。今後も改善が必須です。
柴﨑 自治体選びで重視される、小中学校の学力面はどういう状況ですか?
松本 ここ4年(昨年は未実施)の全国学力調査の結果、小学校も中学校も県内で常に総合でトップクラスです。また、英語四技能のテストであるGTECでは参加自治体中、公立ではトップクラスの成績でした。小3、小4の35人学級も実施しており、教育再生実行会議の分科会でもこれまでの成果を発表しました。
柴﨑 広沢複合施設のうち南地区がオープンしました。広沢複合では子どもの発達支援関係で、今回オープンした児童発達支援センターに期待するとともに、12月にできる予定の北地区の児童発達専門のクリニックの誘致にも注目しています。今のところ何カ月も前に予約して、都内の小茂根まで行く必要があるわけですから、大きな改善です。
松本 発達支援については、教育支援センターの設置から、通級の増設、支援級の増設など全力で取り組んできました。そして、広沢の新クリニックには、医師会和光支部の先生の協力を得て、子どもの発達を医療的にバックアップすることが期待されています。
柴﨑 市とクリニック、市内の関連施設がうまく連携できる仕組みをどう構築するかがカギになりますね。そして、北地区でもうひとつ、今回の特徴は児童センター、プレイパークと併せてオープンする民間施設である温泉にも注目しています。
松本 広沢複合施設*はPFIと民間活力が特色です。コロナ禍を越えたとき、広沢は和光市を代表する賑わいスポットになると期待しています。

柴﨑 コロナ対応もまだまだ続きます。私が住んでいたシンガポールでは、大胆な私権制限ができる、という社会の特性を生かして抑え込みに成功していますが、日本は社会の状況が違います。それでも医療機関と連携した啓発やコロナワクチンに関する地域の普及などやれることがあるはずです。
松本 まずはワクチンです。本格的にワクチンが来るのは5月半ば以降**ですが、さいわい医師会和光支部の先生方のご協力があり、その頃にはフル体制で接種ができるはずです。
*注記1 広沢複合施設は公共施設の再編の一環として実施。一例として、プールは広沢小学校、第二中学校の授業にも活用し、2校のプールは廃止することで水泳指導の環境が改善するとともに、プールの維持管理費の削減、プールに使っていた用地の活用が可能になる。
*注記2 5月8日の集団接種初日は100人でした。
GW中に街宣車をしつこく回してお騒がせする等の行為はいたしません
連休で多くの方々がお休みのところですが「選挙期間でもないのに街宣車がずっと大きな音量でまわっていて困る」というお話をいただきました。特にお昼寝の時間など深刻とうかがいます。
活動的には、いわゆる「政治活動」なので、規制はできないのですが、この時期はステイホームということでご在宅の方、在宅ワークの方などが多いことと思います。
私はコンセプトとして、できるだけ普通の人が納得できる範囲で活動して行きたいと考えてきましたし、その考え方は私と関係する政治家の皆さんにもお伝えしています。よって、連休中に街宣車でしつこくまわったり、大音量のスピーカーで長時間駅前を占拠したり、マンションの敷地内通路に街宣車を乗り入れたり、ということはやりません。
最低限の政治活動として、音量控えめでスポット演説をさせていただく可能性がありますが、在宅ワークや自宅でのおくつろぎの邪魔になるようなことのないよう、細心の注意を払ってまいります。
首長としての仕事に「組織での勤務経験は役に立つか?」「役に立ちます」というお話
「宮仕え」の経験の大切さ、それを市長になって仕事をするようになり、あらためて痛感しました。
私は金融機関や出版社でサラリーマンとして働き、その間、労組(いわゆる単組)の執行委員もやりましたが、そこで組織がどう機能するのか、組織をどう動かすのか、という基本的なことを実感し、学びました。もちろん、駆け出しとしての仕事や中間的な仕事もやりました。
先日は「経営学は役に立つのか」ということを書きましたが、経営学は役に立つものの、それだけではやはり、組織の仕事はできません。
また、一定の規模の組織で仕事する経験というものは社会の大部分の方が持っているのですが、政治家はというと、市政、県政、国政ともにそういう経験がない方が結構おられます。
議員としては、それはあまり課題にはならないと思いますが、問題は、首長や大臣としてどうか、組織で生きたことがあるかどうか、ということです。
首長として仕事をする際に「宮仕えの経験は役立つか?」と言われるなら、「絶対に役立つ」と私は答えます。部下が上司をどう見ているか、それは部下の立場を経験しないとなかなか見えません。もちろん、いきなり部下がいる立場になったとして、相手の話を聞くことはできます。しかし、相手の立場の本質を裏表を含めて想像する力は上司でいるだけでは育ちません。
部下には往々にして裏表があり、上司もまた、同様のことがあります。
それなりの社会経験があれば、「話半分」的な聞き方もできようものを、なんでも信じてしまうようでは組織は回らないのです。
ある市長が「自分は市長なのに部下が全然いうことを聞かない」とぼやいたという話を聞きました。企業勤務経験等のない弁護士さんで、「市長のいうことを聞くのは当然」という発想で仕事をしておられたそうで、その近所の市長さんは「それで通用するなら組織の長はとても楽だ」とおっしゃり、私も似たようなことを感じました。
正直なところ、公務員は会社員よりも身分保障が手厚いので、マネジメントのグリップが効きにくく「市長の言うことを聞くのは当然」という発想では仕事にはならないというのが実態なのです。
一方で、公務員は(一部の楽をするために公務員になる人を除けば)世の中の役に立ちたい、という思いは強いので、いかに使命感の琴線に触れる「共感」の上で仕事をしてもらうか、という努力をすることがより重要になります。
もちろん、選択の際、理念や政策が大切ですが、重要な判断基準の一つである経験値について、「宮仕え」経験には要注目です。

