前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト -19ページ目

高卒/短大・専門卒から直接大学院で学ぶ方法~私が議員の学びに大学院をお勧めしている理由

以前、ある議員さんに最終学歴について相談されたことがありました。

その方はご家庭の事情で最終学歴は高校卒業。ただし、社会での実務経験が豊富で、さらには十分に勉強されている方です。

私からのアドバイスは「大学院の修士課程か専門職課程に行かれたらどうですか」。

ご本人は「えっ」と絶句されましたが、実は高卒、短大卒、専門卒からいきなり大学院に行く方法があります。

 

それは「入学資格審査」という事前審査です。大学院で勉強しうる学力がある、ということを大学の指定の様式で自ら立証する、というのが審査の中身です。

めちゃくちゃビビる人が多いと思うのですが、ある大学院の場合は下記の内容です。

もちろん、何でも書けばいい、というものではありませんが、そこは説明会などで大学側と相談しながら「自分にはそれを満たせるだろうか」ということを確認して進めればいいと思います。

ちなみに、手数料は入学試験の考査料と同じぐらい取られます。

なぜ大学院なのか、というと社会人、特に議員の学びに向いているからです。学部は座学が中心ですが、大学院は座学も少人数で疑問点を解決しながら学べますし、ゼミはまさに、自分が解決したい課題を自らの実務経験とからめながら論文を書くプロセスですから、仕事に直結します(もちろん、学びたいテーマがない議員さんなんてありえないですよね)。

何より、通学日数も課程の年限も学部より少ないので、実は学部よりも柔軟に学べるのです。

学費も2年分ですから、お安く上がります。

もちろん、入試もありますし、語学は必須です。ただし、第一外国語だけ。しかも専門分野の英語だけで何とかなります。

ということで、議員さんのリスキリングには断然、修士課程なのです。

もちろん、学士課程を終えている方にもお勧めしています。

 

ちなみに、冒頭の話題のご本人はまだ実行しておられていませんが、踏ん切りがついたらいつでも、というのも社会人の学びの良いところです。

「【記述内容】

あなたが「大学を卒業した者と同等以上の学力があると考える理由」を、これまでの職業経験、学習歴、社会活動、免許・資格、受賞歴、研究歴など具体的な根拠をもとに、1,200 字~2,000 字程度で記述してください。

【様式】

手書き、ワープロ使用のいずれでも可。本要項 p.5 の指定表紙を添付(ホチキス留め)すること。

・手書きの場合:400 字詰め原稿用紙 3~5 枚、縦書き

・ワープロの場合:任意の A4 判用紙(文字サイズ10.5pt、1 行 40 字×30 行)1~2 枚、横書き

※いずれも本文のみの枚数 」

ゼミの課外授業で灰塚ダムへ

ゼミの夏の課外講座の締めは灰塚ダム関連の学習。
江の川は、我々他地域の部外者には山陰の河川のイメージがあるが、流域としては広島県内が非常に大きい。内陸の広島を車で走ると、どこを走っても江の川流域の看板がかかっているイメージである。
そして、その主要な支流が中国山地南部・東部・北部の三方向から合流するのが三次市の中心部、という、地形的な状況が三次市の大きな災害リスク要因となっている。
市長いわく「広島に降る雨の3分の1はわが市を流れて日本海に向かいます」という状況を作っているのである。
1965年(昭和40年)には、6月~7月に江の川では二度にわたる大洪水があり、まず、土師ダムの建設が1966年(昭和41年)より開始された。
その後、1972年(昭和47年)7月には「昭和47年7月豪雨」があり、死者22名という最悪の被害を三次市等に及ぼした。
そこで、土師ダムに続く江の川水系の河川総合開発事業が計画され、1973年(昭和48年)に策定された「江の川水系工事実施基本計画」において灰塚ダムの建設が企図された。
ところが、旧三良坂町・旧吉舎町・旧総領町では猛烈な反対運動があり、事業は長期化、41年の長い年月を費やしてようやく2006年に完成した。
地元対策としては代替住宅地による補償が行われ、大規模な住宅地が開発された。今回は、三良坂町の灰塚生活再建地「のぞみが丘」を見学した。
集落を山を切り開いた大規模な造成地に丸ごと移転させ、コミュニティの維持を図る補償方式でり、地区は非常に整った街並みとなっている。
また、灰塚では、知和堰堤上流には「知和ウェットランド」が建設された。これはダム湖内に建設された知和堰堤によって形成された水域に、人工的な湿地や水辺を整備、鳥類、両生類、昆虫、水生植物が生育する環境を人工的に用意する、という一大プロジェクトであり、新たな自然環境を創造する、という興味深い事業である。
今では、国の特別天然記念物であるコウノトリも飛来し、冬にはバードウォッチングの名所となっている。
また、日本モーターサイクルスポーツ協会の認定コースにもなっている灰塚ダムトライアルパークではしばしばイベントが開催されている。
もう一つ、面白いのはダムの躯体にある展示スペースである。
ここを通るとダムの下まで行けて、ダム本体を見上げることができる。

ダムの自然環境への負荷は少なくないし、地域社会へのダメージも計り知れないわけだが、灰塚ダムで展開された一連の地域対策、環境対策はトータルパッケージとして非常に興味深く、公共分野を目指すゼミ生の絶好の教材ということで今回の見学を市長訪問と併せて企画した。
本当は、本学の学生全員を案内したいところ。
ちなみに、後期の教養科目でも毎年ここを取り上げている。
興味がある学生はどうぞ。













平成26年と令和3年の国債保有者内訳の変化

合理的無知と埼玉県知事選の過去最低投票率23.76%~イリア・ソミン教授の議論から

昨日の埼玉県知事選の投票率は知事選としては過去最低の23.76%と報道された。
これを上手く説明する理屈としてアメリカの法学者イリア・ソミン(ジョージメイソン大学法学部教授)らの「合理的無知」がある。
彼らは民主主義がうまく機能するためには合理的な無知が大きな問題であり、「市民が公共政策について情報を得るコストが、そのような知識から得られる潜在的な利益よりも高い場合、市民にとって合理的な行動は、そのような情報の取得に投資せず、無知のままでいることだ。残念ながら、投票であれ、議会の招集であれ、ツイートであれ、個人の行動が特定の政策の結果に決定的な影響を与える可能性はほぼゼロである。したがって、国民は合理的に無知であることを選択する。
政府データへのアクセスが強化されると、情報の非対称性が解消され、利益が集中してコストが分散されるという力関係が弱まる可能性がある。(機械翻訳を松本が修正)」*としている。
逆に言うと、自分たちの意思表明や投票が結果を動かせる、という確信があれば、合理的選択として、そのような行動を起こすことも考えられる。
ガチガチの政党選挙では、その後の県政の方向性もある程度見える。となると、合理的選択として県民は選挙に行かない。それで良いかは知らないが、少なくとも有権者は「選挙を見ている」のである。
* Somin, Ilya “Transparency and Political Ignorance”.

https://volokh.com/.../transparency-and-political-ignorance/

偶然、侮り難し

キャリア論の世界では、人生における様々な場面での選択や変化については、偶然の要素が大きいということがよく言われる。ここ2年、1年生のキャリア形成論と言う講義を受け持つ中で、友人関係にもこれは言えるなとあらためて感じている。座席指定をせずに座席に座ってもらい、様々な提出物を集めると、当然のことながら、隣同士で座った学生のペーパーは連続して提出されるわけで、それを改めて整理していると、最初に学生たちが集まった時に、座った隣同士や近い席同士が友人関係を形成するひとつの大きな要因になっていることがよくわかる。
これは、上級生においても連続していて、最初に座った座席というものが、友人関係を形成する際の1つの要因として少なからぬ影響を与えていることを痛感する。
倫理審査が面倒そうだからやらないが、ちゃんと研究しても、そのような結果になることは明白だろう。
自分の人生を振り返ってみても、たまたま近くに座った仲間と意気投合し、交友関係が続いていくということは珍しくない。もしかしたら、別の座席設定になっていれば、他の友人関係ができたのかもしれない。
もちろん、最初会ったときの座席が全てではなく、その他の要素も多々あるわけだが、提出物を整理していると「最初に座った座席と言うのはでかいなぁ」と改めて感じるわけである。
それがどうした、と言われかねないが、実はこの話はこれで終わりである。
キャリアも偶然、友人関係も偶然、となると、実は巡り合わせというものの要素が人生では大きいと言うことを痛感する。
以前、ラリイ・ニーヴンの大昔の小説(たしか『リングワールド』だったかと)で、宝くじに当たった人など、ツイている人だけを集めた探検隊の話があったが、改めてあれはすごい発想だなぁなんてことも思うわけである。
偶然、侮り難し。

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