水曜日のコーナー。
今日は子供の頃に強い印象が残った、楽団のコンダクター(指揮者)、スマイリー小原(1921-84 本名 栗原照夫 横浜市出身)さんの映像と録音を。
私が子供の頃は「ザ・ヒットパレード」★ ★ という週1回、30分の歌番組がありまして、長寿番組&母親が毎週見ていたからよく憶えています。
この番組でミッキー・カーチスや弘田三枝子、スリー・ファンキーズの長沢純、木の実ナナを知ったのではないかと思いますが、むしろ歌手より記憶に焼きついたのが(私が見ていた頃は)レギュラー出演していたスマイリー小原さんでした。
なにしろオケの指揮者だというのに楽団の方を見ず、こっちを向いて踊ってばかりいる。ときには踊りながら歌手のすぐ横までしゃしゃり出てくるという、本来の仕事(指揮)を放棄したとしか思えない、ありえないパフォーマンスでした。(笑)
ショー化することに徹底した、米国エンターテインメントの流儀を踏襲したのでしょうが、そういうことを知らない多くの日本人は「もっとマジメにやれ!」とか「フザけてる!」とか思った人もいたことでしょう。(笑)
彼は大正生まれ。軍隊生活を経験し、ソ連軍の捕虜となりラーゲリ強制収容所で2年間過ごしました。
彼の映像を見ていると、古い時代に生まれ、戦時中にそういう泥くさい苦しい時代を経験しながら、戦後になってよくこのダンディさ、洗練されたモダンなセンスを身につけたものだと感心してしまいます。
彼の経歴については Wiki ★ や、ジャズ評論家のいソノてルヲさんの記事やザ・ピーナッツも混じえたインタヴューなどが混載しているこのサイト→ ★ を見てください。
ちょうど1分してから画面に現れる、
歌手と一緒に踊るコンダクター、スマイリー小原。
指揮者は目立たないものという常識を破った特異な存在。
1962年の 東宝映画「私と私」から。
しばたはつみ & スマイリー小原
マイ・ラグジュアリー・ナイト
TV番組「夜のヒットスタジオ」1977年10月の放送から。
歌手と曲はすでに紹介済み。★
今回見てもらうのは歌の前のスマイリーさん。(笑)
彼は颯爽としていてダンディで長身。
あまり聞くことがなかった彼の気さくなダミ声と保存の良い映像を、
ここでは1分12秒から2分近く視聴できます。
キャプションでも出てきたように、しばたはつみさんは
かつて、スマイリー小原とスカイライナーズの専属歌手でした。
スマイリー小原 Smiley Ohara & Skyliners
Dream
スマイリー小原と彼の楽団、スカイライナーズ ★ の演奏。
1963年の録音。編集アルバム "Dance With Smiley" (2006) から。
ジョニー・マーサー (Johnny Mercer) が1944年に書いた曲。
パイド・パイパース&アーニー・フェリス・カルテットや
スマイリー小原 Smiley Ohara & Skyliners
Brazil
これもスカイライナーズを率いての演奏。
1962年の録音。上と同じ編集アルバムから。
ラテン的な雰囲気を出した、ムーディーだが歯切れもいい演奏。
正確には 'Aquarela Do Brasil' (邦題 「ブラジルの水彩画」) というタイトル。
アリ・バローソ (Ary Barroso) が1939年に書いた曲です。
ガル・コスタも歌っています。→ ★
ザ・ピーナッツ&スマイリー小原
スク・スク
最後にザ・ピーナッツとスマイリーさんの掛け合い。
1961年発表。この記事 ★ を見ながら聴くと楽しいです。
スマイリーさん自身が考案したスクスク ★ の踊り方も書いています。
☆ 他にも下のYoTubeでスマイリー小原さんを視聴できます。
スマイリー小原 Smiley Ohara & Skyliners - 24 Mila baci
木の実ナナ/ゴーカート・ツイスト(サンライト・ツイスト)
ザ・ピーナッツ 1
1分15秒から4分41秒まで
Smiley Ohara & Skyliners