皆さんこんにちは。
本日は、「扁桃体の敏感さは強さの証明」というテーマで書き留めたいと思います。
しのぶかつのりさんが書いた「生きづらさから抜け出す実践法」という本を読ませていただきました。扁桃体というのは、脳の中にある神経細胞で、情動処理に大きく関与している器官だそうです。
人間は、外部から刺激があるとそれを認知し、その刺激が「良いか悪いか」、「敵か味方か」のような判断を行います。著者のしのぶさんは、この扁桃体は「心のアンテナ」であり、人によりこの扁桃体が敏感な人とそうでない人がいる、とのことです。敏感な人は小さな刺激でも大きく受容してしまい、特に自分にとっての「不快」と判断する刺激が与えられた場合には、とても辛い情動を起こしてしまう、といわれています。またこのようなネガティブ反応を繰り返すと、「生きづらさ」にもつながってくるとしています。
でも、扁桃体が敏感であることは、デメリットばかりではありません。まずは生物として、瞬時に危険を察知する感性が豊かであること、また「幸せ」感度も同様に高い、ということがいえると思います。
私たちの社会生活では、常にあらゆる刺激に囲まれていて、全ての刺激にまともに応対していたら疲れ果ててしまいます。最近では、実名が知られないネットを使って、他者の中傷を簡単にするような行為も見受けられますが、受ける方は本当につらいですよね。
だから鈍感であればいいのか・・・
昔「鈍感力」という本もありました。鈍感になれるならなりたいですけど、扁桃体が敏感な人が鈍感になろうとしても、自分の意志では変えられないそうです。敏感な人は敏感なりに、過度に刺激の影響を受けることなく、自分の認知をソフトに変えていくことしかありません。
また、常に心のアンテナを立てているのではなく、新しい脳である「前頭前野」と呼ばれる論理脳、思考脳、共感脳の部位を使うことにより、扁桃体のような生物的脳の働きを労わってあげることも手段の一つであるようです。
「物事から逃げることは、自分に負けることである」
私もこのように習ってきました。気持で負けたらすべて負ける。
でも、逃げること自体は良いも悪いもありません。逃げることが必要な時には逃げる、何でも受け付けるのではなく、やれないものはやれない、という動物的な自然な反応も時には必要であることも、しのぶさんは教えてくれました。
時には自分の遺伝子に忠実に従ってみることも大切なことだと、考えさせられました。
最後までお読みくださり、どうもありがとうございました。
2020.5.26 #080