1980年のアルバム(その12 Reggatta De Blanc / The Police)
1980年のアルバム・シリーズ
全米No.1、全米No.2を続けて、さすが’80年代幕明け
そのように思える大作が続きましたが・・・
ここで全米チャートに準ずるところからは、少し離れて・・・
話題の渦中にいたアーティストのアルバムを
先ず登場するのが、1980年2月、初来日公演でセンセーションを巻き起こした・・・
The Police
パンク・ムーブメントの1つ、そのように思われて登場した彼らですが・・・
ヒット曲 Roxanne
この1曲で、彼らが只者ではない
それは明確、事実、凄腕ミュージシャンのトリオなわけで・・・
ファースト・アルバム Outlandos d’Amourも大絶賛
世界中で、大ベスト・セラー
そんな1979年、待望の新曲が登場
タイトルは・・・
Message In A Bottle
Blue Oyster CultのDon't Fear The Leaperにも共通するギター
ドラムス、ベースが入り、Stingが歌うマイナー・コード進行のロック・ナンバーサビの部分はメジャーに転調
"Message In A Bottle~"
最後は、"Sending Out An SOS~"のリフレイン
「これは大ヒット間違いなし・・・」
それを実感、その通り、即座に全英No.1
彼らとして、初の快挙
「瓶に詰めて、流したメッセージに、返事が集まってきた・・・」
この歌の歌詞にも世界中の多くの若者の共感を呼び
Stingは、彼が映画Quadropheniaで演じたAce同様、若者のオピニオン・リーダーに
そしてそれは言葉の壁を越えて、「孤独のメッセージ」の邦題で日本発売
一気に日本でも人気爆発
この曲をオープニングに配したセカンド・アルバムは・・・
Reggatta De Blanc
「白いレガッタ」の邦題で、超話題盤として、日本でも登場したのでした。
レコーディングは、1979年2月~8月、レザーヘッド、Surrrey Sound Studiosにて
All Noises By The Police
そのようにクレジットされています。(笑)
メンバーは・・・
Stingベース、リード・ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル、ダブル・ベース、ベース・シンセサイザー他
Andy Summersギター、シンセサイザー、ピアノ🎹他
Stewart Copelandドラムス、ヴォーカル他
エンジニアリングは、Nigel Gray
アレンジは、The Police
プロデュースは、The Police、Nigel Grayです。
アルバム・ジャケット アート・ディレクション、デザインは、Michael Ross
表ジャケット写真撮影は、James Wedge
裏ジャケット写真撮影は、Janette Beckman
そのようにクレジットされています。・・・
A面1曲目、もはやお馴染みといえるイントロから・・・
Message In A Bottle、「孤独のメッセージ」、Stingの作品
"I'll Send An SOS To The World~"
"I Hope That Someone Gets My Message In A Bottle~"
Stingの歌は勿論、ベースも
小刻みにも、パワフルにも響く Stewart Copelandのドラムス
多彩なテクニックを披露しているAndy Summersのギター
まさに世界中のロック人間のアンセムともいえるナンバー
前述の通り、アルバムから第1弾シングル
全英No.1、シングルで、ゴールド・ディスク獲得
アイルランド、スペインでも No.1、カナダ No.2、フランス No.3
オランダ No.4、オーストラリア、ベルギー、南アフリカ No.5、スウェーデン No.20、イタリア No.21、オーストリア No.24、西ドイツ No.35・・・
世界中で大ヒット・・・ですが、全米 No.74
米国では、少しヒットのタイミングを逸してしまったかもしれません。
日本では、オリコン・チャートの上位とまではいきませんでしたが・・・
このナンバーで人気を決定づけたと言えるでしょう。
2曲目、ハイハットが刻まれ、スティックさばき、と同時にギター
Reggatta De Blanc、タイトル曲、「白いレガッタ」
Andy Summers、Sting、Stewart Copelandの作品
そう、前作収録の Can't Stand Losing Youの間奏部分の進化形
"Yeah! Yo!~"
Stingのシャウトからさらに盛り上がるインストゥルメンタル・ナンバー
1981年の第23回グラミー賞で・・・
ベスト・ロック・インストゥルメンタル・パフォーマンスを受賞しています。
3曲目、ドラムスの一撃からスピード感溢れる・・・
It's Alright For You、Sting、Stewart Copelandの作品
最初から、パワフルにぶっ飛ばす Sting
Stewart Copelandはギターもプレイ、理屈抜きにストレートなナンバー
その中でも間奏部分、ラストのAndy Summersのプレイが光ります。
4曲目、ハイハットが細かく刻まれ、ギターのピッキングに合わせて歌うSting
Bring On The Night、Stingの作品
繊細なメロディ・ライン、レゲエのビート、サビの部分ではポップな曲調に・・・
そして斬新なAndy Summersギター
最後は、Stingの歌とのかけ合いでフェイドアウトしていきます。・・・
アルバムから第3弾シングルで、フランスでは、No.6の大ヒットに
尚、Stingがソロとして活動を始めてからもライヴの定番曲となりました。・・・
5曲目、ドラムスに合わせて、ギターのカッティング、そしてアップ・テンポに・・・
Deathwish、邦題は「死の誘惑」
Andy Summers、Sting、Stewart Copelandの作品
力強いビートに合わせて、ここでは割と静かに歌う Sting
インストゥルメンタル部分では、トリオでのプレイがノっています。
タイトルとは裏腹、盛り上がるナンバーです。
B面1曲目、やはりハイハットが刻まれ、ベースが響き、ギター・シンセサイザー
Walking On The Moon、Stingの作品
ベースが響き、レゲエのリズム、Stingの歌もレゲエ風
細かいリズムを刻む Strewart Copeland、途中パワフルにスネアを強打
SFといえる歌詞は、Stingが夢で見た内容とのこと・・・
アルバムから第2弾シングルで、続けて全英 No.1
シングルで、ゴールド・ディスク獲得
その他、アイルランド No.1、イタリア No.2、オランダ No.8、オーストラリア、フランス No.9、ニュージーランド No.12、ベルギー No.16、スペイン No.20、カナダ No.65・・・世界中で大ヒットとなりましたが・・・
全米チャートには登場しませんでした。
尚、これだけ高度なドラムスを叩きながら、このPVでは遊んでいる Stewart Copelandには笑えます。
2曲目、軽快なビートが刻まれ・・・
On Any Other Day、Stewart Copelandの作品でリード・ヴォーカル
やや軽い感じですが、バックのリズムはパワフル
サビの部分では、ハイトーンで、Stingがバックアップしています。
3曲目、レゲエのリズムでフェイドイン・・・
The Bed's Too Big Without You、Stingの作品
Andy Summersのギター・カッティングに合わせてハイトーンで歌うSting
特にレゲエ色の濃いナンバー、Stingの実体験の歌とのこと
邦題は「ひとりぼっちの夜」、アルバムから第4弾シングルとなりました。
4曲目、ギターを中心にシンセサイザーを導入したイントロ・・・
Contact、Stewart Copelandの作品ですが、リード・ヴォーカルはSting
シンセサイザーをプレイしているのは、Sting、Andy Summers
実験的なナンバーですが、サビの部分はポップなロックです。
5曲目、Andy Summersが奏でるピアノ🎹から・・・
Does Anybody Stare、Stewart Copelandの作品
最初、Stewart Copelandが歌い出し、Stingにバトンタッチ
ピアノ🎹をバックに軽快に歌われ、ややジャジーなナンバー
尚、Stewart CopelandのGizmodromeの2018年4月の日本公演でプレイされました。
6曲目、激しいドラムスから、小刻みなギター
No Time This Time、Stingの作品
パンク・ロック風のスピーディーなナンバー、Stingがパワフルに熱唱
Andy Summersのギターもフィーチャーされ、ストレートなエンディング
尚、このナンバーだけ、1978年のレコーディングとのことでした。・・・
全米アルバム・チャート最高位 No.25でしたが・・・
全英 No.1、これも初の快挙
全英、全米ともに プラチナ・ディスク獲得
その他、オーストラリア、オランダ、フランスでも No.1、カナダ No.3
ニュージーランド No.4、イタリア No.7、西ドイツ No.16、スウェーデン No.21、ノルウェー No.32・・・世界中で大ベスト・セラー
そして日本、オリコン・アルバム・チャート No.16
1980年2月の初来日公演も功を奏して、シングル Massage In A Bottleと共に
人気を決定づけたのでした。
このアルバムが日本で発売された少し後でしょうか・・・
NHK-FMで、The Policeのロンドンでのライヴを放送
Outlandos d’Amourのナンバー中心ですが、新曲として Message In A Bottleが紹介されていました。・・・
それを聴いて、自分は、すっかり The Policeにハマってしまい
エア・チェックしたものを何度も何度も聴いていました。・・・
・・・で、そのように The Policeにすっかりハマった自分でしたが・・・
1980年2月の初来日公演
よく記しているように、この時期は自分は精神的に病んでいた時期・・・
勿論、そんなお金もありませんが(笑)コンサートどころでは、ありませんでした。
その来日公演は、後で思えば、レアと言えるほぼ全てホール公演
そして最終公演となった京都大学西部講堂公演
暴動も起きた()とのことで、伝説化されています。
まさに'80年代前半の最大のロック・バンドは、'80年代幕明けと同時に始動
そのように思えるこの Reggatta De Blancです。
そして自分としては、精神的に病んでいる時期、それを元気づけてくれた1つが・・・
The Policeでした。
そのような時期だっただけに初来日公演に行かなかったことを悔やむことはできませんが・・・
「今度、来日公演があったら、絶対に行くぞ・・・」
そう心に決めていたのでした。・・・