”「きゅ:九万年 変らぬ姿 印象化石」
大分県豊後大野市(おおいた豊後大野ジオパーク)にて、貝・植物・恐竜(!?)といった、地球の大先輩を探す!”
おごめ~ん、大分のtakatch親方です(`・ω・´)ゞ
今回は、私が所属する大分地質学会の春巡検のご紹介です!
大分地質学会では、大分県内の地質(岩石など)について研究しております。
私も5年前から加盟(おおいた豊後大野ジオパークとの縁もあり)。
具体的には、年1回の総会・講演会(座学)、そして年2~3回の巡検会(現地学習)を行っております。
Cf:過去に私が参加した回
- 講演会→2016、2017、2018
- 巡検会→2014春:玖珠盆地、2017春:湯布院と熊本地震(※2016春:姫島は大分学研究会として参加)
今回は、豊後大野市で化石採集!(4月21日開催)
市内2か所で、植物・貝・恐竜(!?)といった地球の先輩方と出会いに行きました!(笑)
私自身、小学校時代や社会人で数年間、化石採集にはまっていたことあり!
また、地元青年団なないろベースでも化石採集に興味があるメンバーが多い→化石採集企画も実施しました☆
(ぜひまたなないろベースでも化石企画をしましょう!)
以下、採集やその地層などをご紹介いたします!
▽化石採集in大分県豊後大野市動画→https://youtu.be/LkS9FKxKQzM
(1)某渓谷
こちらには、「大野川層群(霊山層)」という地層がございます。
<大野川層群とは>
1億年前に砂や泥が堆積して(積み重なって)できた地層です。
1億年前=中生代=まさに恐竜が暮らしていた時代なのです☆
▽具体的には、後期白亜紀(セノマニアン~サントニアン)に形成されたとされます。
おおいた豊後大野ジオパークでは…
▽手取蟹戸(てどりがんど:千歳)
▽犬飼港
この他、沈堕の滝(大野町)や岩戸の景(清川町・三重町)でも確認できます。
ギザギザの層になっており、個人的にはミルフィーユやウエハースと呼んでおります(笑)
[分布]
(西)豊後大野市北東部・大分市南部~(東)佐賀関・臼杵
→東に行くほど新しい
▽赤〇で囲んでいる部分(ドット柄の部分)に分布。
[組成]
礫岩層(小石を含んでいる)→標高が高くなると、巨礫(直径1m以上)も見られる。
<霊山層(りょうぜんそう)とは>
大野川層群の最下部にあり。分布:犬飼~竹田。
霊山は、大分市南部にある山です。
礫岩や砂岩(砂が固まってできた岩)で組成。
礫岩では、たくさんの種類の礫を含んでいるそうです。
なお、今回の採取地は陸地から近い層→恐竜化石を見つけやすい!?
(河川で運ばれた陸生動物化石が多くあるのでは?)
さあ、成果はいかに!?
▽陸上では転石を探します。
▽沢でも探します(※転落事故注意!&かなり硬い岩石のようです…。)
そして、私の成果は…
…分かりますでしょうか、貝のかけらです!
黒いガラス質のようになっている&溝のようなものをご確認いただけますでしょうか?
ちなみに、大野川層群で主に採取できるのは、イノセラムスという二枚貝です。
過去、今回とは異なる場所ですが、同じ大野川層群で私が採取したものがこちら…
…このようなものが多く取れます!
今回はほんの一部のみで残念ですが、また大物を狙います!(笑)
この後は昼食休憩→午後からは別の
(2)某山
豊後大野市にある標高約753mの山。
▽豊後大野市街地を一望できる絶景です!
こちらでは、「佩楯山層」がキーワードです!、
<佩楯山層(はいだてさんそう)とは?>
礫岩・砂岩から主に成り立ちます。
▽分布。赤○で囲まれた分布です。豊後大野市三重町南部~佐伯市本匠ですね。
▽歴史。中生代前期白亜紀バレミアン期(約1.3億年前)に形成されたそうです。
この地層からは、植物化石(シダや木など)、貝(三角貝)、ウニなどが採取されるそうです。
さあ、恐竜とは出会えるかな??(笑)
こちらの山では2か所で採取!
▽1か所目は植物化石がメインの場所。
▽2か所目は動物化石がメインの場所。
ちなみにこの岩肌、漣痕(れんこん=リップルマーク)と呼ばれる波の化石なのだとか!?
(ちなみに、犬飼の波乗り地蔵もこの漣痕に刻まれているという噂も…!?)
▽植物化石を発見!(By.他の方)
シダ葉のようですね。葉脈を確認できるかがポイント!
▽貝の化石も発見!(By.他の方)…中央部に溝があるのをご確認いただけますでしょうか?
…で、肝心の私の成果は。。。(苦笑)
▽木の枝?の化石
▽木の枝と葉?(葉脈あり)
▽葉(左右一列にかけて複数の葉を確認)
…で、動物(貝や恐竜)は発見できず。。。
ちなみに、過去私がこの山で発見・採取した化石シリーズは…
▽木の化石(※本来は縦画像です(苦笑))。
黒い部分がまさに木の部分=燃えた炭化木だそうです。
▽ウニの化石(ベビーカステラやアケビみたい(笑))
▽三角貝トリゴニア
…と、この山(佩楯山層)は、発見数はかなり少ないものの、その分見つけた時の保存状態は優れております!(=「当たれば飛ぶ」の助っ人外国人?(笑))
一方、大野川層群はかなり数は多いものの、線が薄く保存されており、取り出すのが大変なイメージです(=打率・出塁率重視型?(笑))
化石採集は以上です。
あいにく、私自身は悔しい結果に…。
それでも、今回は大分県内外からの地質のベテラン・方々にたくさんのアドバイスを頂きましたm(__)m
☆「まずは周囲・落ちている石をよく観察すること。」
意外と前の採取者が見落としていたり持ち帰り忘れていたりの化石があり!?
また、やみくもにハンマーで叩いても、単に疲れるだけ…。
☆「先に発見した人の化石を眺めて、化石イメージを頭に叩き込む。」
どんな形状・模様・色なのかをまずは覚えることで、採取で判断がつきやすくなる!
☆「層の方向(層理面)を確認する。」
水平な地層面を探そう。そして、その地層面に沿って化石があるので、地層の筋に沿ってハンマーを入れること。
みなさま、ありがとうございました。
なお、
- 「事故・怪我に要注意!」
- 「私有地に無許可で入らない」
- 「後片付けをしっかりと!」
…にご留意の上、お楽しみくださいね♪
(ベテラン曰く、化石採集の際、土地の所有者に許可を頂くほか、活動が紹介された新聞記事を提示する(公的な実績ある団体という証明をもって信頼を頂く)、腕章をつける、無断駐車を控える、後片づけを必ず行う…などを行っているそうです。
ただ、それでも苦情があることもあるので、要注意&無理に採集を行わないことも大切だとのこと。)
おおいた豊後大野ジオパーク、たくさんの地球の先輩方と出会えますよ♪
ルールとマナーを守って、楽しい化石採集をどうぞ☆
Cf:「ジオパーク」動画集→https://www.youtube.com/playlist?list=PLCP8H0iqHBwDjq8TKCSNMwtBqz8Dq96FF
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