映画『君たちはどう生きるか』を観てきました。
近所の映画館では、焼き付け字幕付き上映は四日間のみ。
全て仕事や予定が入っていたので諦めていたのですが
たまたま予定がぽっかり空き、滑り込みで観に行きました。
そんなこんなで『君たちはどう生きるか』は、
諦めていた映画だったので、
まずは観に行けたことがとても嬉しかったです。
ネタバレあり。
鳥の絵が印象的なポスターです。
嘴からのぞく鋭い目は、何を見ているのでしょうか。
このアオサギさん、
とっても面白いキャラクターでした。
主人公も痛い目にあうのですが、
最後に主人公は彼を「友達」だと言う。
ストーリーは、一言で言うと
母を亡くした少年の成長譚。
少年は自傷行為をして学校を休み、
アオサギにいざなわれて、
大叔父が作った幻想の世界へ入り込んでしまう。
大量の鳥が出てくるシーンが凄く多くて
集合体恐怖症の人には地獄かもしれません。
送電線に止まっている大量の鳥をみると、
一斉に襲われたら死ぬかも…という
恐怖を感じたりすることがありますが、
同じようなことをこの映画でも感じてました。
物語のラストで大叔父は、
主人公の少年に、
自らが作り上げた幻想の世界の後継者として
この世界を維持するために、
特殊な積み木を積んでくれという。
（嫌でしょうよ、こんな狂暴な鳥まみれの世界で、、、）
創造主である大叔父に対して少年が、
これは積み木じゃない、墓石だ！
というシーンには、目を見張った。
物事の本質を見極める目をしっかりと持ち、
自分の思う様に生きるべし、と
改めて感じさせられたシーンでした。
その後、幻想の世界が崩壊し、
大叔父の作った洋館も壊れていく。
それは宮﨑駿監督自らが作り上げた世界を
一度壊していく様を彷彿とさせられました。
見事な建物をこしらえ、人を招き入れ、
人はそこで様々なことを見聞きし、体験して成長し、やがて建物から出て行こうとする。
壊れていく建物は一つの物語の終わり。
宮﨑駿は、自分の創造物など、こんなふうに壊れて終わっていくのみだ、と。
しかしその様子を前に、観客の胸には次から次に新たな感情が湧いてくるのだから、
自分の作るものなど壊れていくのみと言いながら心を揺さぶってくる、宮﨑駿監督の執念をまざまざと目にしながら、ただ呆然とラストシーンを眺めていました。
ナウシカ、ラピュタ、もののけ姫、トトロ、、、、
観る人の胸に綺羅星のように輝く物語の数々。
おそらく最後の作品となる『君たちはどう生きるか』を映画館の大きなスクリーンで見届けられて本当に良かった。
心からそう思った。
聴者と観に行ったが、
焼き付け字幕は聴者にも好評だった。
台詞の聞き逃しがない、内容が理解しやすいということがその理由だ。
実はこの作品を理解できなかったと言う声も多く聞く。そんな人には字幕付きで観て欲しいが、数日間しかないのが残念だ。
鑑賞サポートについて
焼き付け字幕はとても快適に鑑賞することができた。
人気の作品ということもあり、客席は８割がた埋まっていた。
字幕をつけて作品を鑑賞するためにはさまざまな方法があるが、
焼き付け字幕が一番快適に観られる方法だと思う。
大人気でロングラン上映となるであろうに、
字幕付き上映は殆ど終わっているのが本当に残念。
好きな作品は２回、３回と観に行くこともあるが、４日程度しかなければ１回しか観られない。
また焼き付け字幕付きで観ることができるという、選択肢が増えて欲しい。
字幕の中身は、ネタバレあり、
音情報が少ないなどの課題が残り、聴者が読む字幕という印象を受けた。
ブログを書いている人：yuki（ゆき） 
Twitter１９９８年の初代宙組エリザベートをみて宝塚にハマりました。
いまは全組観劇派、台本タブレットをお借りして観ています。
takalove2020deaf★gmail.com （★を@に変更）
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