先日、弁護士の先生の講演で、合理的配慮の事例として当ブログで書いていることがとりあげられたと伺いました。
これも何かのご縁…ということでこちらの本を紹介させて頂きます。取り上げてくださった弁護士の先生が書かれた本です😃
きこえないけれど舞台を観るのが好きな私にとって、観劇サポートを求めるとき、一番役に立つのは、、、
法律の知識です。
あのー、こんな法律があるんですけどー☝️☺️と笑顔で伝えるだけで、
劇場や主催者がサッと対応を変えるということは、何度も何度も経験しています。
法律など持ち出さなくても、舞台作品をスムースに観られるようにして欲しいと思いますが💧
生活していく上でも、法律を理解しておいて損なことはありません。
藤岡弁護士は、弁護士になる前から障害のある人に関わり続けている方なので、障害への知識や理解のレベルが全く違います。そのうえで、文章がとても分かりやすく書かれているので、非常に勉強になりました。
きこえない弟さんを持ち「きょうだい」活動をされている藤木和子弁護士と先日お話させて頂いて思ったのですが、、
身近なところで深く障害のある人と関わられているかどうかというのは、とても大事なことです。
なぜなら障害ゆえの困難さや、社会の中のバリアについて相談した時の反応が、他の弁護士さんとは全く違うからです。
(過去に障害に関係のない弁護士さんにもご相談したこともあるのですが、障害への理解度が…もう…雲泥の差でした…)
本に書かれていた内容で一番印象に残った内容です。(以下抜粋・要約)
例えば、視覚障害者に飲食店に入店することは許可するが、
メニューの内容を言葉で説明しません、と合理的配慮を提供しないことは、
サービス提供が受けられませんので、入店拒否と変わりません。
飲食店に入店させているだけ、より悪質な対応です。
視覚障害者はメニューがなくても、想像で注文することはできるかもしれません。
でも視覚障害がない人は、メニューの中身を見て、様々な種類の料理から食欲や気分に合わせて、食べたいものを選ぶ権利があります。
食べたい料理を選ぶということも飲食店に入った客の大きな喜び。
視覚障害者にはそれらの権利が奪われ、拒否されるという不利益が起きています。
人間としての尊厳が奪われる瞬間といってもいいでしょう。
(以上 抜粋・要約)
強い、、、とても強い言葉です。
入店拒否と変わらない、悪質、人間としての尊厳が奪われる、って、たぶん弁護士でなければ、ここまで言語化できなかったと思う。。
“店も忙しいだろうから、メニューの説明がないならあきらめよう・・・” で済ませることのほうがはるかに多いだろう。
自分が差別を受けているということに目を向けたくなくて、これが仕方がないことなのだと思う人もいるだろう。
私も、主催者から鑑賞サポートはできないと言われるときにはこの事例と同じ状況に置かれています。
チケットを買って入場することは出来るけど、音声によるサービス提供は受けられていませんし、エンターテインメントという楽しみを提供する場で楽しめていません。
台本を貸していただいても、完全にネタバレになるし、事前に台本を読んだとしても舞台上で話されている台詞は、たいして聞き取れない。
字幕という方法があるのだから、字幕を出して欲しいのです。
とはいえ、聞こえない観客側も、台本すら貸してもらえない舞台があるから、台本を貸してもらえるだけでありがたいと感謝する。
私もそうだった。
劇場側も台本さえ貸しておけばいいだろう、と思っている節がある。
どうしたら台本の先のサービスに進めるのか悩ましいところですが、現状は舞台ファン一人一人が行動していくしかないのかな、、、とも思っています。
他にも障害のある人が遭遇しそうな法律トラブルを回避したり、トラブルを解消するための方法なども沢山書かれています。
障害がある人と関わるサービス業や、企業の人事をされている方にもおすすめしたい一冊です。
これまでにも、国会議員の先生、複数の弁護士の先生、障害者運動家の方など、さまざまな方がこのブログに書いた事例を「合理的配慮の好事例」ということで取り上げてお話をされたり、このブログ(URL・タイトル)を紹介して下さっています。
世の中を良くしていくための活動に少しでもお役に立てれば嬉しいです。
また、どこかで取り上げられていたら教えて頂けるととても励みになります❤
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