HANAトリネガ両側乳癌&IgA腎症&卵巣癌闘病記 -2ページ目

HANAトリネガ両側乳癌&IgA腎症&卵巣癌闘病記

・2010.06〜 
右乳癌の全摘手術、抗癌剤
・2014.11〜 
左乳癌の全摘手術、抗癌剤
・2020.01 BRCA1発覚
・2021.02〜 
IgA腎症、扁桃腺摘出手術、ステロイドパルス療法
・2022.03〜
卵巣癌手術、抗癌剤、維持療法

時々HSC娘の不登校について
のブログです。

受験サイトから、3回分の受験手続きをした。

初回 :とにかく明るい私立高校

2回目:とにかく明るい私立高校

3回目:併願優遇もどき私立高校


一回当たり、3万円ほどかかる。

モチベーションを保つために、とにかく明るい高校の制服を調べたり、行き方を調べたり、すっかりその学校に受かる気でいた。

コースが複数あり、上のコースで、模試で合格90%と出ていたので、上がダメでもスライド制度で下のコースには確実に入れる気でいた。


受験当日ちゃんと受けに行けるのか、最後までヒヤヒヤした。

12月末にコロナにかかってしまったが、受験前にはインフルエンザにもかかることなく、2月、無事に受験できた。


 とにかく明るい高校受験初日

テストの出題傾向が、過去問と違った、と帰って来た。問題数が少なかったから、時間も足りた。面接も和やかに終わった。好感触だった。


翌日、合格発表サイトをPCで開いたら『不合格』の文字。

え?何かの間違いでは?

上のコースに不合格だとしても、下のコースはどうだったのか?

娘も動揺していて、下のコースの結果を学校に問い合わせて欲しいと言う。

初回に合格で、2回目の受験で不合格だった場合、初回に入学手続きを取らないと、入学できないと聞いていたからだ。


高校に問い合わせたところ、下のコースでも不合格と言われた。


 スライド合格制度とは

そもそも、スライド合格制度とは、上のコースと下のコース別々に合格点が定められているわけではなく、成績の高い何人かが合格で、上から何人までを上のコース、それ以外を下のコースに割り振る制度とのこと。

だから上のコースで模試が合格90%と出ていても、似たような偏差値の子が下のコースに割り振られ、受験生が多ければ入れない事もあると言われて愕然とした。

そ、そんな、、、。


基準点以上なら合格できると思っていた。

塾や中学から倍率が急に上がっているから、合格するのは難しいと言われていた意味を受験の後に痛感した。


とにかく出来ることは、翌日、もう一度テストを受けること。面接ももう一度受ける事になった。


中3の12月半ば。

志望校を確定して、中学に報告しなくてらならない時期。

併願優遇もどきが貰えたおかげで、気持ちは随分楽になった。


都立高校は理科社会の模試の点数が伸びなかった事と、学力に合った高校は少し通いにくい場所にあったこと、また大学受験をみんなで目指す場所なので、勉強に関して厳しく指導され、娘向きではないイメージだという塾長さんのアドバイスもあり、受験しない事に決めた。


娘は12月まで学校見学を続け、最終的に行きたい高校を私立高校2校に絞った。


 近所の大学付属の私立高校

志望校一校目は、近所にある大学付属の高校。1番の売りは、大学付属という点だった。学校説明会に行っても、教育方針や年間行事、部活紹介よりも、あの大学に進学できます!がメインにくる。

娘もその大学に行きたい学部があった。

3年後にまた受験は大変だ、もう塾に通ったりしなくて済むなら楽だなぁ、と思うのはどこの家庭も同じなのか、昨年度はすごい倍率だった。

この高校に行きたいけれど、模試で点数が安定して取れる様にならないと一般受験では難しい、と塾からも中学からも言われていた。

推薦や併願優遇を使わない受験は厳しい。


 近所のとにかく明るい私立高校

志望校2校目は中3の12月、最後に学校見学した近所の私立高校だ。

私も娘も、なんだ?この高校?と驚いた学校。


その高校の見学案内係の生徒達は、中学生にとても感じよく話しかけるのだ。

ペンやクリアファイルなどの記念品を配るコーナーに立つ子は「全種類持って行って良いよ」。制服コーナーに立つ子も「制服の種類が多くて可愛いよ」。部活コーナーの子は「この後吹奏楽部が演奏するから見て行ってね」。吹奏楽部の演奏は楽しそうで、初心者とは思えないソロ演奏を決めていた。演奏後に吹奏楽部の部室を覗くと、説明に男子生徒がついてくれた。吹奏楽部の男子と言えば、大人しいクールなイメージだったが、明るくて楽しいお兄さん。「楽器やったことあるの?」と自然に話しかけてくれる。展示してある写真も皆楽しそう。


校内を歩いていたら娘の制服を見て「〇〇中?」と話しかけてくれた先輩が一人。中学の一つ上の卒業生だった。

面識は無かったが、先輩と娘は中学の先生の話題でひとしきり盛り上がっていた。

不登校娘が同年代の子と楽しそうに話す姿を見たのが久しぶりで、うちの娘でも普通に話せるんだ、と感動した。もっと挙動不審な感じかと思っていた。

先輩と話し過ぎて、施設の見学もそこそこに帰宅した。


男子も女子も超フレンドリーでとにかく明るい学校。皆、本当に生徒なのか?役者の卵を配置してるのか?と思うほど印象に残った学校だった。


後日確認すると、ここ数年で学校改革をして倍率が急激に上がっているので、一般受験では難しい高校だ、と塾からも中学からも言われた。

しかしながら偏差値は低めの学校なので、模試では合格率90%以上が出ていた。

そして偏差値を除けば娘の高校選びの条件にピッタリ合致する学校だった。


 受験校は?

中学不登校だったから、そもそも高校に通えるのかはわからない。

それなのに、大学に進学しやすいという理由で付属高校を選んだところで、高校に通えなかったら意味がない。

通える可能性の高い、気に入った高校に通うのが一番、という理由で、第一志望を「とにかく明るい私立高校」に決めた。

塾からのアドバイスもあり、試験日が二日間あったので、合格するチャンスが増えるように2回とも受験し、受験日が重なる付属校の受験を辞めることにした。両日落ちたら併願優遇もどきの高校を受ける。


トータル3回の受験に絞った。

併願もどきを貰う前は、どこかに受かるために5日連続で5校に受験する計画だったので、気持ち的にとても助かった。

中3の1月に、ようやく受験校が決まった。

不登校でも、模試の結果が条件を満足すれば併願優遇を貰えると言われた高校から、手のひらを返されて「今年はやっていません」と断られた。

ところが。。。


 担任を通すと態度が変わる

高校から断られた旨を中学の担任に報告した。

すると担任は「僕の方から高校に相談してみます」と言った。相談???確認じゃなくて相談なんだ。ワードに違和感があった。

昨年度併願優遇を貰った不登校の生徒も担任していたから、その話を持ち出して確認してくれるのかな、と思った。

数日後。担任から連絡を貰った。
「高校とお話しした結果、今年は併願優遇はいっぱいでこれ以上増やせないけれど、一般で受験すれば併願優遇と同じ扱いにしてくれる事になりました。高校に再度面談に行く必要はありません」

つまり、高校が合格を約束してくれたのだ。

 学校同士の付き合い?

中学の担任と高校の〇〇主任(または校長)にも、お手数をおかけした事、配慮してくれた事に感謝しなくてはいけない。どこにも受からなくても、この高校には入学できる。併願優遇もどきの待遇はとてもありがたかった。

一本の電話で大人二人がチョチョイと口約束して簡単に決められた入学の約束。
模試の結果は、私が電話で担任や高校に偏差値を伝えただけで、誰も模試の現物を確認して無い。それなのに、合格。
拍子抜け。なんとも気分の悪い結果になりました。

後から思えば、中学校の進路指導の一つで、近隣の高校から先生を招き、進路や高校について講演を聞く授業があった。
その中の一人にその高校の校長がいて、窓口を担当していたのが、中学の担任だった。
校長と面識、コネクションがあったのだ。

 嬉しいが、悔しい

しかしこの大人の事情まみれの約束。どう思いますか?
これが不登校に配慮のある学校って事なのか?

本来、併願優遇を貰うには、高校が決めた中学の成績を満足し、欠席日数も10日以内にキープした上で、高校で個別相談を受けて、さらに所定の用紙に記入した書類を中学の担任に提出して、中学校長が許可をして、担任が高校を訪問して、やっと決まるものなんです。

娘は、模試の条件を提示されたのに、やっぱり今年はやってません、と個別相談の機会も得られずに簡単に断られたんです。それなのに電話一本で合格。

子供達に進路を自分で考えろと言っておきながら、大人の都合で合否が簡単に決まる。
塾も中学も高校と相談してみてと言いながら、塾や中学を通さないと断られる。
お金を払ったわけでもないから、裏口入学ってわけでもない。誰からも口止めもされていない。
不登校に限らず、模試の結果で塾から推薦を貰って高校に合格した、という話は聞いたことがあるので、時々ある入学ルートなのだろうと想像する。
でも妙な特別扱い感がなんか後ろめたい。ママ友にも話して良いのかよくわからない状況でした。
出来ればこの高校には通わせたくない。

しかし。入学する事になるかもしれない学校の事を、娘の前で悪く言ってはいけない、悪く思うのもやめようと受験が終わるまでモヤモヤを封印した。

塾と中学からお勧めされた、不登校でも併願優遇を貰えたという高校に個別相談に行き、併願を貰うための条件(模試の成績)を聞いた。

ようやく条件に合致した結果が揃ったので、担当者の〇〇主任のアポを取るために高校に電話をしたが、、、


 守られなかった約束

電話で〇〇主任にこちらの事情を説明し、個別面談をお願いしたところ「今年はやってないんです」とあっさり、まさかの返答をされた。

「校長からも今年は併願優遇を増やさないように指示されていまして、申し訳ありません。」

まさかまさか、簡単に断られた。


しかし簡単に引き下がる訳にはいかない。

女性の教師の方と個別相談した際に、模試の結果に関して細かい条件伺っていて、それに合致する結果を揃えました。

個別相談の時、成績もメモされていたので、記録を見ていただければわかると思います。

昨年度同じ中学生から不登校の生徒が併願優遇を頂いて入学したと聞いてます。

ゴネてみた。

それでも「今年はやっていません、どの女性教師が対応したのか、申し訳ありません」の一点張りで、面談のアポを取ることができなかった。


ひどい。やられた。

やっと揃えた模試結果なのに。

併願優遇があるのとないのでは、受験の安心感が違うのに。悔しかったが取りつく島も無い。

子供相手に約束を守らないなんて、酷い学校だ。縁がなかったと諦めようとした。


ところがこの後、高校の態度が再び一変する。

塾からは不登校に配慮がある学校だと聞き、中学からは昨年不登校の先輩が併願優遇を貰えた学校だと聞いた私立高校へ直接交渉へ出掛けた。
塾からのアドバイスで、2回分の模擬試験の結果と、2年までの学校の通知表を持参した。

 教えてもらえない情報

まずいつも通り、娘と学校説明会に参加。
都立高校の様な生徒の自主性に任せる雰囲気の高校だった。
校内見学を経て、個別相談コーナーへ並ぶ。大混雑していたが、この学校とはお話ししなくてはならない。2時間近く待たされた。

案内されたテーブルでは若い女性教師が対応してくれた。
娘が不登校であること、そのため成績が付かないことを話し、2年までの成績と、模試の結果2回をお見せした。
学校と塾から不登校に配慮のある学校だと聞いて来た。
具体的にどんな配慮があるか伺いたいと話した。
しかし先方からは、カウンセラーの配置があるとか、その辺りでしょうか?と受験に関する情報は出て来ず、一般受験で挑戦するしかないと言われた。

仕方なく、こちらから切り出す。
昨年度の中学校の先輩が、不登校で欠席日数がオーバーしていたにもかかわらず、模試の成績で併願優遇扱いして頂いたと中学の担任から聞き、相談しに来ました。
すると、そこで初めて「そうですか、、、」と、娘の模試の結果や成績をメモし始めた。
こちらから具体的に聞かないと、こんな方法もありますよ、と親切に情報を貰えるわけではないのね。勉強になりました。
そして以下の条件が提示された。

 併願優遇ゲットの条件

以下の条件に合う模擬試験の結果を用意して、担当の〇〇主任のアポを取ってもう一度個別相談を受けに来て下さい。その結果、併願優遇の資格の有無を中学の担任にお返事します、と言われた。

・9月以降のもの
・5教科のもの
・偏差値50以上のもの
・2回分

この時、中3の11月で、模試結果は8月と10月のものしかなかった。次の模試は3教科に申し込んでいたので、さらにその次の模試に5教科で申し込み、ようやく12月初めに条件通りの模試結果が揃った。

担当の〇〇主任のアポを取るため高校へ電話をした。
ところが、予想外の対応が待っていた。