あなたのおかげです Part1からつづく

 

同居を始めてまず困ったのがお風呂でした。

最初のうちこそ、しゅーとめは自分1人で入っていました。

 

同居開始を機に、昔風の義実家のお風呂を改修することにしました。

浴室内が寒くないようにしよう、浴槽がちょっと深すぎて危ない、手すりを

付けよう等、必要不可欠と思えた改修でした。

しかし、改修後、しゅーとめはお風呂に入ることを嫌がりだしたのです。

 

改修したことで、しゅーとめからすると見たこともない風呂に変わってしまい、

使いこなせなくなったのです。当時はよかれと思ってしたことですが、認知症の事が

全く分かってなかったなあ、と今更ながら思います。

 

そんなわけで、最初は私が洗っていましたが、ある日からむっつりするように

なりました。たぶん、人に洗ってもらっていることがプライドに触ったり、

水や泡が目に入ったりが不快だったんだろうと思います。

 

 

もちろん、その点が一番めんどくさいしゅーとめなので、私も細心の注意は

払いましたが、正直、体力的にも精神的にもぐったりだったので、

勇退させてもらうことにしました。

 

その後も色々、「○○作戦」を使って、1人で湯船につかるだけでもやってもらって

いましたが、敵もさるもの、お風呂の雰囲気を察知するのか、「○○痛い」攻撃を

発動し、万全の?備えで対抗、戦いは一進一退の様相を呈していたのです。

 

そんなこともあり、まずはデイサービスの利用を検討し始めました。

また、我々が介護生活に疲れてきたり、介護対象が複数重なったりした時に、

デイサービスやショートステイ等に慣れておいてもらった方がいいだろう、という

家族会議の結果、Fさんにお話ししてみることにしました。

 

ただ、もう一つ問題点があって...

しゅーとめが異常に(注:当社比)朝に弱いことです...

毎朝「○○がおかしい」「こんなんではもうだめだ」等の不定?愁訴を

繰り返します。

 

大体は、「よっしゃ、調子が悪いなら、お義母さんのパン、代わりに食べとくね!」とかいうと、「もう!」と言いながら立ち上がるのですが、場合によっては、

気分転換を見込んで二度寝してもらうようにしていました。

こんな不確実な起床時間では、デイサービスのお迎え時間の9時など約束できません。

 

とまあ、実にワガママな話をFさんに聞いてもらい、ワガママな話ついでに、

好き嫌いの多いしゅーとめですから、そこの部分も対応をお願いしたい事等、

あらゆる希望を伝え、受け入れてもらえる施設を探してもらいました。

 

Fさんがどんな魔法を使ったのか分かりません。

しかし、「こんな事聞いてもらえるのだろうか」といった内容でも、Fさんは、

自分の持っている情報の中から、対応してくれそうな施設をピックアップし、

直接交渉をし、私たちに提示してくれたのです。

しかも、相談するたび、必ず的確にアドバイスなり、対応なりしてくれるのです。

 

ケアマネさんとの情報交換、信頼関係ってホントに大事だなあと思いました。

 

私たちは、たまたま最初から良いケアマネさんに担当してもらえましたが、

お話を聞くと、それぞれ、やはり相性というのはあるようで、ケアマネさんを

代えることも出来るそうです。

 

もし、介護生活に関する不安や心配が取り除けないようなら、

  • 不安、心配にに思うことをぶっちゃけてみる!
  • それでもダメなら、ケアマネさんを代えてみる

というのも考えてみてくださいね。

 

 

 

↑介護生活に慣れてきた頃、ふと鏡を見たらお肌がひどいことに!!

毎日出来るパック「ルルルン」のおかげで、ようやく元に戻りました。

 

 

これまでは、しゅーとめのアルツハイマーが発覚してからの介護生活のことを、

いくぶんお気楽な調子でお話してきました。

 

しかし、実際のところ、お気楽な事ばかりではありませんでした。

その度に、我が家に適切なアドバイスをしてくださったのが、ケアマネの

Fさんでした。

 

例えば、ショッピングモールデビューしたての頃(ほぼ歩けない頃)等から、

ちょっとお出かけするにも、「最低限の装備」と「情報収集」をしていました。

 

「最低限の装備」とは、

  • 保険証、お薬手帳(急な病院行きへの対応)
  • 糖尿病用、他持病の対応用の薬
  • 血糖値測定器具(メインと予備)
  • (念のための)スプーンとフォーク
  • ご飯持ち帰り用タッパ(外食用のご飯と、除けた嫌いなもの持ち帰り用)
  • 消毒用お手ふき(手を洗った後、洗面台を支えにして握り直すため)
  • 防寒用上着

の事で、これをいつもナップザックに入れて持ち歩きました。

「情報収集」とは(例えばショッピングモールに出かける場合)、こんな感じです。

  • 他目的トイレはあるか(有事の際、夫が女子用には入れないため)
  • 他目的トイレのだいたいの位置の把握
  • 目的の店の位置と、一番近い出入り口の確認
  • 車いす貸し出しの有無、方法

トイレの件で手すり等の有無以上に気を使ったのは、しゅーとめが違和感を

抱かないようにする事でした。当時はよちよち歩きだったので、個室の中でも

介助者(=夫か私)がいる方が無難と考えられる状態でした。

 

しかし、普通に考えて、健常者(=調子の悪いとき以外、しゅーとめ自身は

そのつもり)のトイレに一緒に入るのはおかしいし、それを機に落ち込む

可能性は十分ありました。

ので、トイレは出来るだけしゅーとめの独立空間として確保しました。

 

こんな感じで、たかがお出かけされどお出かけで、他の介護作業においても、

  • 物理的準備
  • 精神的準備(主にしゅーとめの意識対応)

については、夫と私はかなり念入りに話をしました。

 

これだけ用意していても、実際に行ってみると予想外の事が起こったり、

想定以上に時間をとられ、疲れてしまう事があります。

同居し始めた頃は、毎日がそれの連続でした。

 

お出かけに関して言えば、しゅーとが亡くなって、そろそろ仏壇を用意しないと

いけない時期にさしかかった頃、さすがにしゅーとめも「自分で選ぶ」と言いだし、

「初めてのおつかい」ならぬ「(亡くなってから)初めてのお出かけ」となりました。

 

そこで先に書いたとおりの事前準備を行い、いざ!ショッピングモールに

出かけました。

 

結果は...

「お出かけ出来るようになって良かった」の反面、ぐったりでした。

 

まず、駐車場から本館への移動通路が、何故かスロープになっているのです。

足下の覚束ないしゅーとめにしてみたら、勝手に前に倒れる感じがして

怖かっただろうと思います。

 

さらに、歩けないと思い込んでいるしゅーとめ。

ゆっくり歩くのは全然問題ないのですが、左右から繋がれた手に体重を

かけっぱなしで、重いわ、危なっかしいわで、なかなか進みません。

 

難関を越えたと思ったらトイレです。

外出すると何となく心配なのでしょう、さっき行ったばかりでも「行きたい」と

言います。たまたま、仏壇屋さんの横にトイレはありましたが、そこへ行くにも

一苦労。

 

トイレを終え、やっと仏壇屋さんで用を済ませたと思ったら、またトイレ....

トイレの後、またスロープ。今度は登りだったので、行きよりはましでした。

実はドアtoドアの最短距離に位置するお店でしたが、ものすごい大冒険を

終えたような気分でした...

 

こういったレベルの出来事からすべて、我が家ではFさんに報告しました。

気軽にLINEで連絡を取りやすい状態を作ってくれており、

「こんな事があったんだけど...」と連絡しておくと、いつも的確なアドバイスを

してくれました。

 

 

これらのアドバイスのおかげで、訪問リハビリ、デイサービス通い、さらには

ショートステイ等、同居を始めた当初には、「(行きたがらないだろう)

しゅーとめには無理だろうな...」と、あきらめていた制度を利用することが

出来ました。

 

次回は、ケアマネFさんが対応してくださった細やかなアドバイスの対応例に

ついて、お話をしたいと思います。

 

ときめきが続く、お花の定期便bloomee(ブルーミー)

 

↑お花のある生活は何となく華やかになります。

しゅーとめも花があればご機嫌でした。

 

あなたのおかげです Part2へつづく...

 

訪問リハビリすごい! ~しゅーとめの死闘1~からつづく

 

T先生は、その日のリハビリが終盤にさしかかると、仕上げとして、

廊下の端から端までを歩いてもらう、という最終チェックを行います。

 

実のところ、訪問リハビリ初日から変化は歴然でした。

よちよちとした足の運びが、少ししっかりとしたものに変わったのです。

最初の頃は、怖さがなくなったのかなあと素人ながらに思いました。

 

それが、さらに数ヶ月後には...

入場行進よろしく、こちらが恥ずかしくなるほど、きれいな姿勢で歩くように

なったのです!!

スキージャンプ のような前傾姿勢の歩行から

行進です!!

人類の進化レベルの変化を、数ヶ月で遂げたのです!

 

 

時には、ゲームをしているかのような筋トレをしていた2人ですが、T先生は、

筋肉だけでなく、骨格にあった正しい筋肉の使い方をトレーニングされて

いたのです。しゅーとめが歩く姿勢を見ながら、やっぱりプロってすごいなあと

思いました。

と同時に、しゅーとめもよく頑張ったなあ、えらいなあとしみじみしました。

 

筋肉は裏切らない

 

この日ほど、この言葉を実感したことはありません。

 

こうなると、何となく

「みんな~!うちのしゅーとめ見て~!こんなにキレイに歩くようになったの~!」

と見せびらかしたく?なるのが、ヨメゴコロ(?)というもんでしょう。

その日のショッピングモール行きが待ち遠しくてしょうがありませんでした。

 

いざ!ショッピングモールへ!

しかし......

 

あれれ??さっきの歩き方、ドコイッタデスカ?

いや、最初に比べればずっとキレイですよ、でも、もっとやれる子、いやいや

やれるしゅーとめですよね?

 

そうなんです。

あのきれいな歩き方は、T先生の前でしか発揮されないのです。

素直なしゅーとめが、T先生の指摘を受けつつ修正を入れながら作られるもの

なのです。さらに、トレーニングそのものを忘れているしゅーとめですから、

歩き方なんて覚えている訳がありません。

 

筋肉は裏切らなかったけど、しゅーとめに裏切られた気分...

 

でも、なんと言っても訪問リハビリのおかげで、散歩の移動距離、時間が格段に

伸び、普段、歩く姿勢も、歩けなくなる前のしゅーとめに戻った事は確かです。

なんと言っても、ウインドウショッピングを、数店掛け持ちで楽しんだりすることが

出来るようにさえなりました。

 

やっぱり、

 

筋肉は裏切らない

 

のですねウインク

 

 

訪問リハビリすごい! ~救世主に出会うまで2~からつづく

 

淡々と、唐突に始まった訪問リハビリ。

 

まずは、準備運動ならぬ準備マッサージからです。

ここだけ見るとリラクゼーション的で、リハビリであると言うことを忘れそうに

なるくらい丁寧にほぐしてもらっています。

しゅーとめも「あー、気持ちいい」とまんざらでもない様子。

 

同時に、T先生は、しゅーとめをリラックスさせようと色々な話題を振ります。

例えば、「お昼ご飯何食べたの?」とか。

しかし、初日の今日は何となく対応の堅いしゅーとめ。

 

誰とでも井戸端会議出来るしゅーとめですが...

実は、お医者さんに弱いんです。

 

アルツハイマーになってから顕著になりましたが、顔を覚えていない不安と、

どんな診断を下されるか分からない緊張とでびくびくしてしまい、

白衣を着ているお医者さんの前で借りてきた猫のようにおとなしくしているのです。

 

だれや、あんた笑(←思わず、関西風つっこみ)

 

普段のおしゃべり、かつ、おすまし猫の理由も知ってるこちらとしては、

おかしくて仕方ありません。なので、調子に乗って茶々を入れます。

 

私:「えー、お義母さん、恥ずかしがらずに「いつも通りご飯3杯食べました」って、

     言えばいいのに~」

しゅーとめ:「もう!そんなに食べてません!(笑)」

 

こうなると、T先生もプロですから、「この人、からかってもいける」と言うことで、

話術も巧みに、しゅーとめとの距離をどんどん縮めていきました。

 

しかし、和やかなのはこれまでです。

準備マッサージが終わると、いわゆる「筋トレ」が始まるのです!!

ただ、部活で見かけるような激しいものではなく、ダイエット特集であるような、

「内太ももを細くしましょう!」等の、主に引き締めを目的としたものと同じです。

 

また、前段のマッサージはほぐすだけでなく、筋肉の付き方、こり方等も

チェックされていたようで、その結果、その日の筋トレの種類、強度が

決まりました。

「○○の筋肉はちゃんとついてます、けど、○○が圧倒的に弱い。だから、

このトレーニングをして...」と、丁寧に説明をしてくださるT先生。

 

 

もちろんしゅーとめには、なんのことだかちゃんとは分かっていません。

しかし、そこは対外的いい子ちゃんのしゅーとめ。

またもうっかり、「はいっ!」と答えてしまったのです。

 

その日の筋トレの内容は、ベッド周りから始まり、

  • 横になったまま、テンポ早めで膝の曲げ伸ばし
  • (↑同じく)足裏に添えられた先生の手を押し返しながらの膝の曲げ伸ばし
  • ベッド横に座り、手や手すりなどを使わずに立ち上がる練習

さらにベッドを離れ、廊下にいそいそと出て行き、歩行補助のため付けた手すりを

使い、

  • 手すりにつかまり、片足のみ横に振り子のように上げ下げ
  • ...

この数々の筋トレメニューに、齢80になんなんとするしゅーとめが、

「よいしょ」

「うっ(力んだときに出る声)」

とか言いながら、一生懸命に取り組み、回数を重ねていきます。

T先生が「疲れてませんか?」と聞いても、「まだやれます!」とまで答えます。

いつも「○○が痛いの...」と泣き言を言っている人と同一人物とは思えません。

 

再び、だれや、あんた笑

 

こんな感じで、和気あいあい(?)、時には漫才コンビのようなやりとりを交えつつ、

始まった訪問リハビリ。筋肉がちょっとずつでもつくに従って、やれることも

増えてきた頃...

 

しゅーとめに奇跡が起こっていたのです!

 

ときめきが続く、お花の定期便bloomee(ブルーミー)

 

↑2週間に1度の配達で、しゅーとめもご機嫌。

花があると部屋が明るくなって、介護生活中でもほっこりしますよ。

 

訪問リハビリすごい! ~しゅーとめの死闘2~につづく...

 

 

訪問リハビリすごい! ~救世主に出会うまで1~からつづく

 

救世主T先生はしれーっとやってきました。

「いや、救世主とやらになんて失礼な表現!」という感じですが...

 

当時、我が家で確立していた介護作戦の1つに、「いきなりイベント作戦」と

いうのがありました。文字通り、いきなりイベントが発生するのです。

ただし、しゅーとめからすると、ですが。

 

というのも、しゅーとめに予め予定を伝えておくと、かなりの確立で、

「○○が痛い」と訴えだし、イベントがおじゃんになるからです。

病院行きとか、デイサービス行きとか、しゅーとめにとってあまり楽しくない

イベントだけでなく、娘、孫に会いに遠出するとか、元PTA仲間との月1回の

井戸端会議など、遊び事のイベントでもそうでした。

 

何か予定があったはずだけど、何だったか、どこへ行けばいいのか思い出せないし、

家族にも聞けない。そう言うような不安から、なんかどこか痛いような気が

してきて、実際に痛くなってしまう、と言ったような、自己防衛本能の

一種なのではないかと思っています。

 

そんなわけで、初訪問リハビリの日も、もちろん、「いきなりイベント作戦」は

発動中でした。そこへ冒頭のように「しれーっと」T先生は登場したのです。

 

初めての日なので、

「初めまして!これからリハビリを担当させていただくことになりましたTです!

一緒に頑張りましょうね!」とか、

「歩けるようになるまで全力でサポートします!!」とか、

(私の勝手な想像で)熱いメラメラ熱血的なものを想像していたのですが...

 

                

 

「Tで~す、こんにちわ(今日も来たよ~的ノリ)」と、まるで初めましてでは

ないかのように、しれーっと、いえ、淡々と、T先生は、我が家の日常の1コマと

なりました。

 

後になって思ったことですが、この、あたかも、今までも来てたじゃん、のような、

日常の1コマ的入り方が、「いきなりイベント作戦」に通ずるところもあり、

しゅーとめには良かったのだと思います。

 

最初のうちは、リハビリを察知していたのかどうか、真相は分かりませんが、

「○○痛い」攻撃が何回か発動?され、我々もハラハラしました。

 

しかし、「もうリハビリいいよなあ?」とか「何でリハビリするの?」等と

言いつつも、結局、「あの先生、いつ来るんだっけ?」と、忘れないように

カレンダーに印を付けたりするようになり、(覚えられないけれども)

「いつもやっていること」として認識しました。

 

そうです。しゅーとめは、うっかり、T先生を受け入れてしまったのです。

後で、淡々とながらも、スパルタリハビリが待ち受けていることも知らずに...

 

 

 

↑ブラジャーが付けられなくなったしゅーとめに、代わりに着てもらってました。

締め付けもなく、1人で着脱できるので、介護者にも助かるアイテムです。

 

訪問リハビリすごい! ~しゅーとめの死闘!1~につづく...