救世主T先生はしれーっとやってきました。
「いや、救世主とやらになんて失礼な表現!」という感じですが...
当時、我が家で確立していた介護作戦の1つに、「いきなりイベント作戦」と
いうのがありました。文字通り、いきなりイベントが発生するのです。
ただし、しゅーとめからすると、ですが。
というのも、しゅーとめに予め予定を伝えておくと、かなりの確立で、
「○○が痛い」と訴えだし、イベントがおじゃんになるからです。
病院行きとか、デイサービス行きとか、しゅーとめにとってあまり楽しくない
イベントだけでなく、娘、孫に会いに遠出するとか、元PTA仲間との月1回の
井戸端会議など、遊び事のイベントでもそうでした。
何か予定があったはずだけど、何だったか、どこへ行けばいいのか思い出せないし、
家族にも聞けない。そう言うような不安から、なんかどこか痛いような気が
してきて、実際に痛くなってしまう、と言ったような、自己防衛本能の
一種なのではないかと思っています。
そんなわけで、初訪問リハビリの日も、もちろん、「いきなりイベント作戦」は
発動中でした。そこへ冒頭のように「しれーっと」T先生は登場したのです。
初めての日なので、
「初めまして!これからリハビリを担当させていただくことになりましたTです!
一緒に頑張りましょうね!」とか、
「歩けるようになるまで全力でサポートします!!」とか、
(私の勝手な想像で)熱い熱血的なものを想像していたのですが...
「Tで~す、こんにちわ(今日も来たよ~的ノリ)」と、まるで初めましてでは
ないかのように、しれーっと、いえ、淡々と、T先生は、我が家の日常の1コマと
なりました。
後になって思ったことですが、この、あたかも、今までも来てたじゃん、のような、
日常の1コマ的入り方が、「いきなりイベント作戦」に通ずるところもあり、
しゅーとめには良かったのだと思います。
最初のうちは、リハビリを察知していたのかどうか、真相は分かりませんが、
「○○痛い」攻撃が何回か発動?され、我々もハラハラしました。
しかし、「もうリハビリいいよなあ?」とか「何でリハビリするの?」等と
言いつつも、結局、「あの先生、いつ来るんだっけ?」と、忘れないように
カレンダーに印を付けたりするようになり、(覚えられないけれども)
「いつもやっていること」として認識しました。
そうです。しゅーとめは、うっかり、T先生を受け入れてしまったのです。
後で、淡々とながらも、スパルタリハビリが待ち受けていることも知らずに...
↑ブラジャーが付けられなくなったしゅーとめに、代わりに着てもらってました。
締め付けもなく、1人で着脱できるので、介護者にも助かるアイテムです。
訪問リハビリすごい! ~しゅーとめの死闘!1~につづく...