酒とバラの日々 -65ページ目

ポートワインの芳しい香りに酔いしれる*10/2

ポルトに来たら、やはりポートワイン!

このヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアには有名なSandeman(サンデマン)他、30を超すポートワイン工場が並んでいる。


ポートワインはドウロ川上流で収穫された葡萄から造られ、

発酵の途中でアルコール度数77度のブランデーを加えて発酵を止めたワインのこと。

この製法により、独特の甘みとコクが生み出されるのである。

16世紀半ばのポルトガルワインは荒削りな味で人気がなかった。

そこで、発酵途中の糖分の残るワインに少量のブランデーを添加して風味を和らげたのが

ポートワインの始まりなのだ。


いわゆる酒精強化ワインの一種で、アルコール度数は高めの20度前後。

通常のワインが10~15度であるため5~10度程高く、ポルト・マデイラ・シェリーは世界3大酒精強化ワインと呼ばれている。


ワイナリーの多くは観光客向けに無料の見学ツアーを行っており、

ツアーの最後はワインの試飲・即売で締めくくられるようになっている。


無料の見学ツアー&試飲に惹かれてはるばる坂道を登ってきたわけなのだが、

『TAYLOR'S(テイラーズ)』というワイナリーを選んだ理由は他にもあった。

このワイナリー、LBV(レイト・ボトルド・ヴィンテージ)製法を最初に始めたセラーなのだ!

ヴィンテージのように美味しく、ヴィンテージほど扱いが難しくなく、ヴィンテージよりもずっと安いのがLBV。


TAYLOR'Sに到着すると、テイスティングを行う人々で既にホールは賑わっていた。

先ほどまでの道のりは誰も人がいなかったのに、なぜここはこんなに人がいるのだろう!!

では坂道で疲れたので、まずは一杯試飲を…

そう思った矢先、ワイナリーの見学ツアーがはじまるとの合図が入り、

わたしたちはやむなく、見学ツアーの末尾へつく。


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早速ガイドの男性がポートワインについての説明を、いつものごとく英語で話してくれた。

ポートワインはこのドウロ川の上流のこの部分で造られ…と言った内容だった…ように思う。

(あくまでニュアンス)


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さて、ワイナリー内部へと進むと、それまでの外の温度と違って、ひんやり心地よい。

内部には大きなワイン樽が沢山並んでいる。


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ガイドさんが再び説明をはじめた。

周りにはワイン樽が所狭しと並ぶ。

ポートワインはブランデーを途中で加えて、アルコールを強くして味がまろやかになっていくんだよ

と言った内容を話しているのだろう…とわたしたちは勝手に解釈した。

(…違いそう)


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ガイドの後を観光客たちがついていく。

人がいなくなったワインセラーはこんなに静か。

どれだけのワインがここに眠っているのだろう。

生き物のように呼吸をして、静かにゆっくりと変化をとげて、ポートワインとして世に出るのだ。


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ガイドが何を説明しているのか全くわからなくなったため、常に観光客の列の末尾を陣取るわたしたち。


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そしてそして、待ちに待ったポートワイン試飲のとき。

ルビーとホワイトを楽しむ。

乾いた喉に、坂道で疲れた体に、濃厚で芳しい香りのワインがすうっと通り抜ける。

胃に沁みる。

ああ生き返った!


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というわけで、わたしたちが飲み干したワインたち。

ホワイトよりルビーのほうが好みだったような記憶がある。

ワイン樽で作られたテーブルセットにて、庭を眺めつつのんびり試飲。

時間制限もなく、このワイナリーでもやはり時間はゆったり流れる。


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あまりに喉が渇いていたせいか、葡萄ジュースのように飲んでしまった私たち。

調子にのって、リスボンでも買えるのにうっかりこんなところで重いポートワインを何本か買ってしまった!!

しかし、ワイナリーにきて試飲までさせてもらって、そのまま帰るというのもなんとも申し訳ないし

何より坂道で疲れた私たちの喉を十分潤わせてくれたのだから、ここで買ったことは後悔なし。


疲れた体にポートワインが染みわたり、すっかりほろ酔い気分の2名。

上機嫌で再びポルトの旅へと出発したのであった。






ワイナリーまでの石畳の坂*10/2

すっかりおなかが満たされ、満足なのだがお腹が重く、足取りも重い。

ワイナリーはどこへ行くか迷ったのだが、私が参考にした旅行Bookがおススメしていた

創業1692年、老舗の『TAYLOR'S(テイラーズ)』に向かうことにした。


TAYLOR'Sへは石畳の坂道をひたすら登ることとなる。

歩き始めると、黒いマントに身をくるんだ団体が同じ方向を目指して歩いていることに気づく。


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彼らは!

午前に坂道を転がってきた大学生たち!!

またも会うことになろうとは!

楽しそうに歩く黒づくめの集団。

どこに向かうのだろう?興味津々でありつつも、同じワイナリーだったらどうしよう?と少しドキドキしたり。


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しかし彼らが入っていったのは、こちらのワイナリーであった。

卒業祝いをワイナリーで?

なんと素敵なポルトの大学生。


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黒づくめの集団がいなくなった途端に、行く先の道に人は全くいなくなってしまった。

なんと静かな場所だろう。

そして石畳の坂がひたすら続く光景はとても美しく、いかにもポルトのヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアらしき街並み。

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途中から道がこんなに狭くなってしまった。

あれ?道を間違えたかしら、と少し心配になる。


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長く続く石畳の坂道。

あまりのキツさに、先ほど食べた料理も全て、消化されてしまったように思う。

口数少なくなりながら、ふと後ろを振り返る。


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そこに見えたのは対岸のポルトの街並み。

ああ、石畳の街並みから垣間見えるオレンジの街並み、素敵。


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だいぶ上まで登ってきたように思う。

高く横に続く石の壁。

あまりにも異世界。

ここはポルト。今までに来たことのない世界。

あらためてひしと感じた。

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おや、エンジン音がすると思ったら!

なんとこんな狭い道を車が登ってきた!!

避けられるのか…、心配!

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少し広くなったところに2人で入り、なんとか避けきる。

楽しい街だ。


さて、TAYLOR'Sに到着する少し前に、広場のようなところで見えた、対岸の景色。

TAYLOR'Sはこのように高台にあるので、正直ここまでくるのはかなり疲れるのだけれど

このポルトの街並みを見ることができたとき、ああここまで登って本当によかった!と思ったのでした。


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北岸と南岸は、全く異なる世界なのだけれど

北岸から見る南岸、南岸から見る北岸、どちらもとても好きだった。

色とりどりの家が隙間なく並ぶ北岸。

ポートワインのワイナリーが沢山集まる南岸(ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア)。

この地は「ポルトガルの宝石」と讃えられるポートワインで有名な地なのである。

広場で一息ついて、さてわたしたちは目指すTAYLOR'Sへと歩を進める。

待ちにまったTAYLOR'Sの入り口を知らせる看板が、わたしたちの目に飛び込んできた。






ドウロ川岸の美味しいレストラン*10/2

『Adega e Presuntaria ToransmontanaⅡ』という長い名前のレストラン。

いまいち読めません。

ポルトガルといえば、バカリャウ(干しダラ)、鰯、そしてタコ。

というわけで、ここに来た目的は「生タコのオーブン焼き」。


ピーク時を過ぎてはいるものの店内はなかなかに賑わっている。

これまで入った他のレストランと比べると、ちょっと小綺麗で高級感がある。

お店に入るなり、カウンターにぶら下がるお肉の塊に度肝を抜かれたのでした。

うーむダイナミック。


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席に着くなり運ばれてくる前菜の数々。

ここのお店の前菜の量はとにかくハンパではない。

この種類の多さ、それより何よりオリーブの量の多さ。

写真には写っていないけれど、生ハムの横にはチーズも有り。


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そしてやっとありつけた本日のヴィーニョ・ヴェルデ(微発泡性ワイン)。

歩き回って疲れ果てて、喉がカラカラのわたしたちにとっては命の液体。

しかし空腹なために酔いが回るのが早い。


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おや?裏にあるのはお店の名前?


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余談ですが、ヴィーニョ・ヴェルデとはポルトガル語で「緑のワイン」の意味だそうで。

キンキンに冷えたビーニョ・ヴェルデはそれはそれは爽やかで、暑い日に飲むとたまらなく絶品。


待ちに待った本日のランチ。

これはタコのオーブン焼き?またはバカリャウのグリル?

記憶が定かではないのですが、どちらも美味であったことは確か。


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ただ、残念なことに2皿シェアしたところでギブアップ!

それほどまでに前菜含め全てにおいて量が多かった!

(前菜を食べなければいいのだけれど…目の前に美味しそうなものを出されて我慢できるわけなし!)

全体的に量が多いうえに、料理を囲むこのじゃがいもたち!

もう無理、ウップ、おなかいっぱい。


このお店は、料理ももちろんよいのですが、ウェイターにも好印象。

一見無愛想なのに、質問するとかなり喋る!気配りもほどよい!

後で思い返せば、ここだけでなくどこでもウェイターさんが気さくな印象。

ポルトガル人は、一見無愛想に見えるのだが、とてもおしゃべり好き。

特にここポルトではその印象が強い。


さて今回のお会計はこのぐらい。


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今まで行った庶民的なレストランに比べると、ポルトガルにしてはお値段やや高め?

でもサービスは素晴らしかったし、そのうえお土産に小さなポルトワインをお土産で持たせてくれたし

とにかく大満足のお店。


ちなみに入り口はこんな感じ。

中がよく見えないつくりなので、まさか捜し求めていたレストランだとは思わず

わたしたちは3,4回このお店の周辺を行ったりきたりするはめになったのでした。


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おなかいっぱいでもうはち切れそう!

そんな状態で次に向かうはポルトワインのワイナリー。

目指すワイナリーは起伏の激しいポルトの丘の上。

腹ごしらえもすんで、坂を登る元気も少しは取り戻した?わたしたち。