事は学生の賃貸でひとり暮らしをしていた名二茂 鴨生(ナニモ カモオ)がひとり部屋にいた時、
節分の日に何となく冗談でしたふ菓子を鬼門(北東)に向かって食べてしまったことから全てがはじまる。
なんと鬼側の魔界とこちら側の現世を繋ぐ入り口の封印が解かれてしまった。(鴨生限定)
そして今年も……?
「また節分の日が来たな~~、羅門さん達元気かな~~?」
鴨生は最初に鬼達と遭遇した頃のことを少し思い出していた。
その時、
「カモ兄ちゃん、遊びに来た~~」
「おお~~カケル~~、節分なのにうちに来て大丈夫か?」
「夕方までは大丈夫」
カケルはニコニコしながら勝手に部屋に上がり込む。
カケルは放置子だったが、鬼の首領、羅門がカケルを見つけて家まで送ったりして、てんやわんやあったが、結局鴨生の願い事をカケルの家庭の幸せに譲ったのだった。
そうして今も交流がある。
「ふ菓子だ~~食べていい?」
カケルがふ菓子に気がつく。
「わ~~ありがとう」
カケルはふ菓子を食べると、その方向はまさかの……!
北東! その方向は鬼門!
「カケル! 忘れてた! そっちの方向を向いて食べると……!」
「え? ふ菓子の食べる方向ってあるの?」
そう言うとカケルはふ菓子を1口食べたら、いきなり食べてない側を自分の口に向けて変えると、ふ菓子をまた食べ始めた!
違うって~~~~その方向じゃね~~~~(泣)
結局、方角的なものは変わらず、鬼門の北東を向いてしまい……
慌てて鴨生は方角を変えようとした。
「何~~?」
カケルは戸惑うが、鴨生は何とか方向を変えると、その方向はなんと裏鬼門の南西の方角になっていて……!
その方角にやはりな不思議な空間がうにうにし出すと、封印が……?
解かれてない?
どうなったんだろう?
「何か、壁がうにうにうようよしてるね~~?」
カケルがその南西の壁がおかしくなったのに気付き、近づいて指をいれると、
「うわ~~!」
「カケル!」
なんとカケルはその壁の中へ吸い込まれてしまった!
何ていうことだ!
鴨生も慌てて裏鬼門の南西に指を入れると、
「うわ~~!?」
鴨生までもその壁の中に吸い込まれて行った。
気づくとトンネルにいて、
「トンネル? どこだ、ここは?」
鴨生は戸惑う。
「カモ兄ちゃ~ん」
カケルがひしっと鴨生にしがみつく。
「カケル、良かった~~、とにかく明るい方向へ向かってみよう」
鴨生はカケルの肩に手を置きながら歩いていくと……
そこになぜか和式トイレにいる黄邪鬼に遭遇してしまい!
「うわ~~!」と鴨生。
「うわ~~~~‼️」と黄邪鬼も叫んだ!
「ワハハハハ……鬼がうんこしてる、クサ~~イ!」
カケルがゲラゲラ笑いながら指摘した。
「何で!?」と鴨生はかなり動揺する。
「何で~~!? て、カモチャンとカケルじゃね~~か! 久しぶりだな~~」
黄邪鬼は鴨生のことを覚えていたが、尻は出しっぱなしのままだった。
「鬼さんは何て名前だっけ?」
とカケルが言うので、鴨生は色が黄色なんだから判るだろう? とツッコミかけたら……
「オレの名前を言ってみろ~~」
と鴨生はデターー! となり、
「カケル、黄邪鬼だよ~~! そしてそれはジャギだろ~~‼️」
黄邪鬼、お決まりのセリフであ~~る。
「さすがだな~~」
黄邪鬼は思い切り笑顔になるが……
「とりあえず、尻拭いて手を洗おうか?」
鴨生が言うと、
「ちょっと待ってて…てそっちもここから出て行ってくんない?」
と黄邪鬼。
「失礼しました~~」
と鴨生とカケルは慌てて黄邪鬼のトイレを出る。
なぜか裏鬼門の入り口はまさかの魔界への入り口になり、しかもトイレに繋がっていたといういきなりとんでもない展開になってしまった。
続き
※今回も夫のアイディアで話が進んでいくのでギャグ満載になるかと思いますが予測不能です🙏💦💦
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