竣工間際の綾ちゃん
設計の「大原のいえ」をみせてもらった。
延べ面積は32坪、若い世代のコンパクトな住まいだ。
その中に小さいながらも畳敷きの客間や趣味の部屋まで取り込んでいるのだから、
要望を聞き入れまとめ上げる力の進化は想像を大きく超えていた。
全体的に爽やかな印象のおうちだったが、
一番感じた場所はキッチンから見る中庭の景色だった。
二段(約40cm)下げたキッチンの床はリビングやダイニングにいる人との
目線レベルを近づけるだけでなく、中庭のデッキも近づけ空を大きく見せていた。
これはその場に立たないと分からない心地良さだった。
綾ちゃん、声を掛けてくれてありがとう。
明日明後日と見学出来るようです。→ 大原のいえ見学会
(S.Tomita)
改定版発刊に向けての気運が高まってきた。
初版ガイドブックの冒頭に書かれた故山本忠司委員長の言葉は、
まるでポエムのように今もやさしく心の奥深くに語りかけてくる。
建築巡礼、作品との対話
私たちの建築巡礼四国八十八ヵ所は
弘法大師が修行し悟りを開いた足跡をたどる
四国霊場八十八ヵ所にちなんで構想された。
人々は霊場を巡りつつ、今もこの四国の地で
仏の教えに聞き入り
御堂の佇まいに心を癒し
自然に包まれ安らぎ
そして精神的な力を得て、
それを明日を生きるための活力としている。
驚かれるかもしれないが、
このような霊場のもつ精神的な力は
私たち建築家が生み出す建築作品にも宿っている。
明治時代の浄水場
入念に積まれた煉瓦の壁に、当時の人々の使命感が伝わってこないだろうか。
岬にそびえる灯台
風雨に耐えて建つ姿に、共感を覚え励まされないだろうか。
山間に佇む茶堂
使い込まれた造作に、神と自然と村人とが集う生活を見ないだろうか。
コンクリート打放しの庁舎
見事に打たれた壁面に、建築家と技術者の英知と努力を感じないだろうか。
明治以降の建築作品の中から
私たちは、このような人々に感動を与える建築作品を探し出し
厳正な選考を経て、八十八の作品を取り上げガイドブックとした。
そこには木造の小さな御堂から、コンクリートの高層建築まで
実に様々な建築作品が含まれているが
いずれも訪れる人々に、精神性を感じさせてくれる
現代の建築札所である。
このガイドブックは、
これらの建築作品と出会うための案内人であり
これらの建築作品との対話を助ける同行人だ。
四国建築八十八ヵ所を巡ることにより
多くの人々が
建築作品の語りかけに耳を傾け
それが心の支えになることを
また多くの建築に携わる人々が
建築作品の語りかけを自らの糧とするよう
祈っている。
1998年3月9日
山本忠司 建築巡礼四国八十八ヶ所特別委員会委員長
建築はただ美しいだけでは決して人の心には響かない。
「巡礼」という言葉の裏に隠された精神性のようなものがなければ、
人の心を打つことはない。
つくり手や住まい手の思いの丈の強さが情念となって語りかけるのだ。
山本先生の「建築巡礼」という言葉に馳せた思いが今日わかったような気がした。
(S.Tomita)
いえづくりの中で建て主を最も悩ませるのは設備機器選びかも知れない。
デザインがよくなり種類が増えただけでなく、
こんなことまでできるのかと驚いてしまうほど色んな機能が付いている。
音声を変えたり録画のできるドアホンや機器自身が掃除をしてくれるエアコン、
入ってから用を済ませて出てくるまで介護老人並みに扱ってくれる便器など、
ちょっと考えても両手ぐらいはすぐに浮かぶ。
機能を知れば知るほどあったらいいなと思えてくるから悩ませるのだ。
でもよくよく考えると、家電製品や設備機器類は日進月歩で進化させないとメーカーも
生き残れないから、欲しがりそうな機能をいっぱい付けてあの手この手で攻めてくるのだ。
何を捨てて何を選ぶかは当然のことだが設計者ではなく建て主に委ねられることになる。
ただ設計者として少しアドバイスできるとしたら、
5年先10年先にはまったく違うデザインや機能のモノがはやっているだろうということと、
便利なものの持っている恐さのことも考えて選んで欲しいということかな。
いえづくりの中に入れたい大切なモノって言っても、
しあわせの基準も人それぞれ違うし見つけるのは難しいけど、
案外普段の生活のたわいもないところに転がっているように思えてくる。
本当に大切なモノは失くさないとわからないものかも知れない。
人生って、しあわせって、なんなんだ。
学生時代に深夜放送で流れていた詩(うた)を思い出す。
かかとのすり減った靴で歩くと
世界がゆがんでしまったように思えたから
新しい靴を買いました。
着古したコートでいると
木枯らしがこころの中まで染み入るように思えたから
新しいコートを買いました。
鏡のなかの自分がもう少し美しく見えたらいいと思ったから
新しい口紅を買いました。
そして・・・
これからの人生を新しくやり直したいと思ったのですが
そのためにはいったい何を買ったらいいのでしょう。
(S.Tomita)
昨日に続いて今日も女性の話題になります。
あまり女性は得手な方ではないんですが、たまたま続いてしまいました。
「ほんまかいな」という声もちらほら聞こえてきますが、これは事実です(笑
最近JIA四国支部
の会合で会う機会が増えた愛媛の眞田井良子
さん。
身体はそんなに大きくないのにすごいスケールを感じさせる娘なんです。
それがどこから来てるのか最近段々とわかってきました。
JIAに入る前から彼女は八幡浜元気プロジェクト
というまちづくり団体の一員で、
まちを元気にしようと色んな企画を立てて活動してきていたんです。
今年のアートプロジェクト
は「かまぼこ板によるアート作品」を全国から公募し、
最優秀案を提案者や町の人たちと一緒に作ろうという企画でした。
公募ポスター
の目的のところを読んだだけでもこころ打たれてしまいます。
設計者として社会貢献できることをちゃんとわきまえ実行しているんですね。
(目的のみ抜粋)
1.八幡浜の産業に密着したかまぼこ板の芸術的可能性を追求することにより、
全国に八幡浜独自の芸術を発信していきたい。
2.八幡浜市民にとって身近な「かまぼこ板」によって、芸術を発信することにより、
八幡浜市民や観光客に芸術を身近なものとして捉えてもらいたい。
3.消費量が少なくなっている「かまぼこ」の見直しを図り、消費拡大につなげたい。
そして、かまぼこ板2万5千枚?を使って出来上がった作品がこれ↓
かまぼこカーテン
ネットからと思ったんですが、やっぱり彼女からの直の写真がいいですね。
今しばらくお待ち下さい!
(追伸)
彼女、ブログ
も書いてます。ものの見立てが鋭いですね。
犬島の妹島さんのカーテンより、確かに思いの丈で軍配ありかな(笑
↓
↓
↓
★★★早速、届きました!
北村徹さん撮影です。たくさん送っていただきました。
皆さんもどうぞ → かまぼこカーテン写真集(撮影/北村徹さん)
いい忘れてましたが、この作品は最優秀賞に選ばれた日本大学佐藤光彦研究室
の
提案されたものです。すばらしい!
(S.Tomita)
結婚式の祝辞に必ずと言っていいほどよく出てくる赤い糸の話。
昨日の建てようセミナー
での出会いは正にそんな感じに近かった。
その人の名はローンアドバイザーのTanimura女史。
最初に彼女が住宅ローンの話をされて、
そのあと私が建築の話をするというセミナーだったが、
何と彼女は、私が話をしようと準備していた「シルバーパティオの家」の
資金計画のアドバイスをしてくれた人だったんです。
でもこれだけだったら赤い糸はちょっと大げさなんですが、
住んでるところがこのパティオの家のすぐうしろのマンションで、
工事中からしっかり見ていてくれました。
また実家が福島の家具屋さんだというのを聞かされて嬉しさは三倍増。
つよ~い運命感じましたが、赤い糸を引っ張り出す歳でもありません。
頭も白いのが目立ってきたしシルバーパティオのご縁なので、
「銀の糸」ぐらいにしときます(苦笑
これからの人生、あなたもいい出会いがあるか確かめてみては!
下の画面に名前を入れて赤い糸引っ張ればわかります(笑
(S.Tomita)
娘のために最初に買ってきた組み木の玩具はこのライオンでした。
その後、『小黒三郎の組み木』の本と出会ってからは、
組み木パズルの奥深さに魅せられて、のめり込んで行きました。
小黒作品の中で取り分けて好きだったのがこの「十二支」です。
タテ6×ヨコ10(比率)の長方形の中に十二支が納まっています。
図形やパズル好きの人ならもうお気付きだと思いますが、
ソロモン・ゴルムのペントミノ
の図形を使った作品で、
形の違う12の木片を見事に操って十二支を描き込んでいるのです。
どの図形がどの動物に合うのか。こうして出来上がったものを見てみると、
余りにも自然体なのでスンナリと湧いて来たようにも思えるのだが、
タツやイノシシなどに苦労したことが本の中で語られています。
それぞれの特徴を捉えたユーモラスで愛おしくなるデザインの動物たち。
もうここまで来ると玩具の枠を超え美術品のようです。
嬉しいことに、家の隣りのIkawaさんは糸ノコを手先のように操る仏壇職人でした。
この話を持ちかけると一つ返事で作ってくれたのがこれです。
台座の細工にも職人の味が滲み出ています。材料は地場杉です。
木箱保管のお陰だろうか、25年も経っているのにきれいにいてくれました。
作者小黒さんの「私の作品が親や教師の手で作られ、子どもたちに使われ、
遊ばれることは私の願うところでもあるのだ」という考え方がなかったら、
子育て時代の組み木の思い出はこんな風にはならなかった。
図面公開に今更ながら感謝する次第です。
次の年、この図形が我が家の賀状を飾りました。 つづく!
★小黒三郎の組み木のウェブサイトはこちら → 遊プラン
●十二支
(立体にも組めるポリキューブパズルです
)
(S.Tomita)
学生時代に住居学を学ばれていたご夫妻といま楽しく家づくりを進めているが、
モンゴルのパオ住居
を体験されたという奥さんの価値観は
やはり普通の人とはかなり違っていて、
初めて生まれてきたお子さんのために選んだ五月人形は組み木だった。
モンゴルの遊牧民はものが増えると移動に支障をきたすから、
最小限のもので生活するのが身に染みついている。
言い換えれば世界一ものを持たない民族ということになる訳だが、
逆に世界で一番家の中にものを溜め込んでいるのが日本人だと言われている。
そんな訳で?何の訳(笑) このご夫妻の物欲の少なさに強く惹かれたが、
選んだ組み木が小黒三郎
さんのものというのがそれにも増して嬉しいことだった。
というのは、もう25年も前に遡るが、
私も子育て時代にこの組み木の虜になっていたからだ。
当時買った小黒三郎の『組み木』の本を読みたくなって探していたら、
家内が大切にしまっていたのか、「ここよ」と言ってすぐに出して来てくれた。
あとがきに絵描きになりたかった小黒さんが目の見えない子供たちとのふれあいから、
蝕察教具作りへと駆り立てられていったことや、
『グラフィックデザイン』の創刊者である勝見勝さんとの劇的な出会いのこと。
そして、本の中に組み木のデザイン図面を公開したことについての説明がなされていた。
子供を愛し動物好きのやさしい心情がジーンと伝わってくる文章だった。
何かしら段々と子育て時代を思い出してきた。 つづく!
(S.Tomita)










