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建築の色のはなし

戸塚のリフォーム工事は、内部の塗装下地が完了しました。

 今回の塗装屋さんは、こだわりを持っておられるようで、下地の処理が丁寧です。ボードの継ぎ目処理テープの上から、ボンドを薄めた接着剤をローラーで貼り付けています。ただのパテ処理に比べて、格段に割れにくくなるそうです。


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さて、今回は色計画の打ち合わせです。



建築家 田口知子の日常をつづったブログ  今回の色見本。枚数が多いですが、使うのは4色ぐらいの予定。

建築の色というのは、うまく使うと空間に動きや奥行を作る効果があります。1階は少し日当たりが悪いので、少しカラフルに色計画を取り入れてみようと考えました。


とはいえ、色というのは難しいもので、必ずしも「きれいな色」が建築的に良い色とは限りません。パステルカラーや純度の高い色などを塗ると、なんだか落ち着かない、居心地の悪い空間になったり、飽きてしまったりしやすいと。意外に渋い色が、建築の壁に塗ると「華のある色」として空間を引き立てたりします。


 経験上、建物に使う色は、その建物の建っている土地の風土に沿って選択するのがよいと思っています。その土地の植物の色、花や土の色、湿度、空の色などが、背景にあって、馴染む色合いというのがあるからです。

 

とはいえ、同時に建て主さんの好み、肌の色合い、持ち物の好みなど、総合的に聞きながら、良い色を探していきます。その人にとってしっくりくる色を選ぶお手伝いをするのも、大切なことです。


建築家 田口知子の日常をつづったブログ  現場で、色を見本を並べて悩むAさん。時間をかけるとだんだん絞られてくるようです。


 建て主さんの好みで、ごく強い色を塗っても、しっくりくるケースもあり、自分としては、新鮮な体験でした。

 
建築家 田口知子の日常をつづったブログ 左は「3世帯8人家族の家 」では、とても鮮やかな色を塗りましたが、これもよかったです。
 


建築というのはいつも一期一会です。

戸塚の2世帯住宅リノベーション  現場レポート

今月はなにやかやとばたばたしていたら、もう11月も半ばを過ぎてしまいました。


 横浜市の戸塚区で現在進行中のリノベーション工事は、着工から1か月半ですが、スピードが速くて、もうすぐ終わりが見えてきた感じす。新築と比べてずいぶんスピードが速いので新鮮な感覚です。


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1階はほぼ完全なスケルトンリフォーム。2階はキッチン、浴室などの水回りを中心に交換し、内装として、家全体に外壁断熱を施工しています。


建築家 田口知子の日常をつづったブログ 2階は内装の上から断熱ボードを増し張りしています。


 

 窓もいくつか追加したり交換して、明るくなりました。

ユニットバスも新規入れ替え、洗面所のバリアフリー工事も行います。

  

 光を取り入れる個所を増やすため、間仕切り内壁の壁を切って窓をあけたり、間仕切りを半分撤去して構造ブレースを見せたりして、視線の抜けをデザインすることで、明るさだけでなく、広さの感覚も新しくつくりだしています。



建築家 田口知子の日常をつづったブログ 壁は天井まで閉じない高さで作ると、広さと明るさが感じられます。


建築家 田口知子の日常をつづったブログ 暗かった階段の壁にもあちらこちら、開口をあけて、自然光を取り入れます。

 あたりまえに20年も住んでこられた家も、建築としての素の状態から考えると、とても広く感じたり、見えなかったものが見えてくる機会になるようです。

 

9年経った「Panorama House」 訪問

先日曜の午前中、横浜で9年前に竣工したPanorama House にご訪問してきました。


設計当時の幼稚園生だったお嬢さんも来年高校生。個室をリフォームしようかというご相談も兼ねて、久々にお伺いしました。


 家主のOさんは、生活を大切にされるご夫婦で、庭の敷石もご自分で施工されたり、奥様の趣味でたくさんの植物、バラやコニファーが元気に繁茂していました。新築時には2mくらいだったささやかなヤマボウシの木は、2階の屋根を超えるほど生命力のあふれた姿に成長していました。




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家の中は当時とほとんど変わらず、とてもきれいにしまわれていました。

 テラスにはブラックコーテッドリトリバーのマリちゃんがくつろいでいました。


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黒くて大きいので、ちょっとびっくりしましたが、とてもおだやかで人懐こい犬でした。マリちゃんは、8歳のメスですが、黒くて大きいので、お客さんはすぐ「オス」だと勘違いするそうです。わたしもすぐに「まり君」と呼んでしまいそうになりました。人間というのは、本当に思い込みの強い生き物であるなあ、と実感。

「メスなので性格もおだやかで、よく見るとやさしい顔をしていますよ」とOさん。とてもかわいい犬でした。



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「よく朝ごはんを食べます。バーベキューもするんですよ」というパノラマテラス。

10年近く経った家を訪問するのは、設計者として緊張する体験です。生活の歴史も含め、さまざまなお話しを伺うことは、設計の欠点や、素材の特長、問題点などとても現実的な認識に向き合うことになるかたです。


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 西日の問題や通風窓の配置などさまざま問題もあり、それは真摯に受け止め、学ばせていただきました。それ以上に、ご家族が生活を大切に、家の手入れをされつつ、幸せそうに住んでくださっている様子を拝見するのは、とても幸せなひとときでした。


10年前のものも、詳細図など手書きスケッチを事務所に保管しています。西日よけを庇に取り付けられるか、という相談にも、図面があれば答えることができます。

 9年を経た図面を見ながら、設計の仕事に新鮮な喜びを覚えました。




建築家 田口知子の日常をつづったブログ 中庭のヤマボウシは2階まで成長して日陰をつくっていました。庭の石はご主人様施工。


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