こんにちは。窓際族博士課程院生のtyatyaotyaです。
学生のみなさまは春休みですね。
私もちまちまバイトしつつ、まとまった時間を生かして引き続き論文を書いて……。
書けてないです。
病んでました。はい。無能。
病んでるのって本当に意味ないし、時間の無駄なのでやめたい。
今回の流れも、いつもの
助成の情報調べるためにインターネット見る→優秀な有名大学の院生とか先生方のキラキラ投稿を致死量浴びる→メンタル死
ですし。
そもそも、学振の申請資料のデータバンクがあったり、応募できる助成が親切にも案内されていたり、スプリングの募集があるところは上澄みであり一握りであることを彼らはわかっていらっしゃらないのですわ……。
なので、できないとか、わからないとか、情報収集自体困難とかは言い訳だよね(笑)みたいな純粋なお言葉が刺さる、刺さる。
あのう、うちには申請書見てくれる先輩とかいないが?
関係性の問題とかではなく、物理的にいないが??
零細大学院なので、仕方がないのですわ(お嬢様)。
ここにいる私が悪いんですわ。最初から分かっていたことですわ。ちょっと思っていたよりだいぶ厳しかっただけですわ。
病んでる暇があるなら、一秒でも早く書き始めればいいんですわ。
私が頼れる先輩になるんですわ。
……未来の希望を述べるのは自由のはずですわ。
そろそろ重い腰を上げなければならない。
で、病んでるときに読んでた本。
Jensen, Joli, 2017, Write No Matter What: Advice for Academics, Chicago: The University of Chicago Press.(後藤伸彦・波多野文訳,2025,『「書けない」悩みに効く論文執筆術』日本経済新聞出版.)
よく某SNSを徘徊して本の情報を得ているのですが、読もうと思いつつも読めていなかったのでこの機会に読みました。
この本は、論文執筆のプロセスにおいて「執筆を妨げるもの」を差し置いて、執筆し続けるためのアカデミックライティング・ツールを提供してくれる本です。
筆者は研究業務+大学教員としての職務+その他雑務をこなしながら論文を書かなければならない、いわゆる「成熟した研究者」向けに書いているが、大学院生を含めた「環境・タスク・メンタルに左右されずやり続けなければならない」人も必要なツールを獲得できると思います。
あけすけにいうならば、
精神論なんていらないんじゃい!というか、いい大学に通っているからいい論文書けるんだもん!うちの大学の体制が細やか(婉曲表現)だからそれが辛くて書けないんだい!というか、毎日やること多すぎ!こんな状態じゃ書けない!無理!
っていうところから、
でも、書かなきゃいけないよね?
平行タスクの量や環境じゃないところにも書けない原因あるよね??
現実を見ろ???
っていう本でした。
なにこれ怖い。
だって、第一章の章題見てみてよ。
「夢を手放す」だってさ。
最初からクライマックスじゃん。正論パンチやめてよ。無理だよ、こんなの。
ざっくり言うと、いい地位、環境、大学を得れば研究生活改善すると思った?優雅に考える時間ができて研究に集中できると思った?残念!あなたの夢はかないません!目を覚ませ!っていう章です。
夢を壊すのはやめてください!!!
構成としては
パート1 必要なポジショナリティ
パート2 ツール
パート3 妨げになる「神話」
パート4 モチベ維持
パート5 執筆サポート体制作り
で、さくっと読みたい人は序章よんで「夢破れて(レミゼ)」状態になった後に2と5を読むと良いと思いました。
訳者あとがきも、短くて要所と立場をざっくりおさえているので、内容の芯を捉える補助になるので余裕ある人は筆者のあとがきと合わせて読んでみよう。
私の執筆改善に繋がると思ったものは、2で提示される「基本」3つの手なづけテクニックと「時間配分」「場所(妨害に対してドアを閉じる)」「エネルギー」についてと、
5の「アカデミアにおける孤独」から脱することについて。
2はこの本のキモ(多分)である「ツール」部分であり、5は「ツール」を生かして書き続けるための土台・研究環境づくりについて。
特に5に出てくる執筆サポートグループは日本であんまり聞かないので初めて知りました。ここでのグループは研究内容への批評じゃなくてスケジューリングと執筆進捗、かかった時間について共有したり、自分の工夫をシェアしたりするものらしい。あんまりイメージわかない。
ただ、「できる感」演出のために助けを乞えない状況よくない!っていう話を本文中でよくしているので、フラットな互助関係の構築ができるといいねっていうスタンスなのかなと思っている。
「孤独」の脱し方でいえば、専攻内に先輩も博士生もいない大学にいる+「学会すみっこ暮らし族」の自分が活かさなければならないのが26章。学会の部会でちょこちょこっと人と話すくらいでしか他の研究者とコミュニケーションできないところからどうやって「アカデミアで」孤独じゃなくなるように働きかけることができるかが書いてある。
私と似たような環境にいる人はここだけでも読んでみるといいかも。
総じて言えることは、これは「自己啓発」本ではなく、研究や執筆にまつわる夢のある「ファンタジー」と書けないことに関する様々な「いいわけ」を手放し、諦めて書き始め、書き続ける人のための本であるということである。
休暇中、自由時間があってもうまく執筆が進まず、結局新学期の始まりに急かされて「いつもどおり」一気書きするはめになるという共感する人が多いであろう「悪い」書き方を脱し、書き続けるためのライティングテクニック・ツールを活用するのだ。
…人に説明する気持ちで読むと定着するな。
この本4カ月くらい積読だったけど、思い立ったが吉日で読み終わったわ。ありがとうブログ。ありがとう春休み。
そしてはやく自分の研究に戻れ!!!
とりあえず、「次書くときのための手引き」と、毎日15分執筆から始めてみようと思います……。
どかんと一発よりも細々継続が大事だからね……。
ハードルを下げ、積み重ねるのよ……。
できるか???

